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ところで、私は今、両国の歴史学者が、日韓併合の歴史的事実について、実証できる文書をもとに、論争するオープンな機会をもつべきだと考えている。日韓併合に於ける日本の政策は果たして植民地支配と呼べるものなのか?世界的なスタンダードと比較しながら、正確な史実をもとに科学的、学問的、理性的な判断を両国の歴史学者が行うことが何より必要だと思う。しかも密室ではなく、両国民にオープンな議論をして欲しい。
併合はいかにして始まったのか?徴用工はあったのか?従軍慰安婦は強制連行されたのか?戦犯企業は存在したのか?新一万円札の渋沢栄一が併合時で果たした役割、竹島の領土問題も含めて、学術的に結論を出すべきだ。第三国の専門家が参加してもいい。あくまで、科学的な議論であり、(感情的になりがちで、思い違いも多いであろう)証人なども参加する必要はない。政治的なあるいは感情的な論議とは全く別の議論である。両国のマスコミも、あくまで論争の経過を伝えるだけでいい。
このような議論を行えば、少なくとも理性的な隣国の人々は、自国の歴史教育の間違いを認識できるだろう。これを感情的に受け入れない人々も当然いるだろうが、何もしないよりははるかにマシだ。公的な外交交渉で、こういう機会を持つ方がいいが、おそらく韓国は、これから行われる可能性が高い国際司法裁判所への提訴に、大方が乗ってこないだろうと予測している。わざわざ負けることがわかっているからだ。よって、このような歴史学の論争の機会を提案しても政府としては乗ってこない可能性が高いだろう。だから民間レベルでもいい。
近代史では、多くの文書が残されている。古代や中世、あるいはスターリン時代や金日成の隣国ではあるまいし、西側に属しているのならば、韓国の歴史学者が、このような論議を拒否することは韓国の近現代史の自己否定でしかないと私は思う。隣国の学者にとっても、最重要な価値は「真理」であることを信じたい。
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