2017年4月24日月曜日

US航空会社の件と北朝鮮危機

http://creativity-online.com
work/time-magazine-d
onald-trump-meltdown-
cover/48610
本日は、マレーシア国王の正式な就任式が行われる日で、休日になった。KL中心部の街路には、ロイヤルカラーである黄色地に新国王の肖像が描かれたの垂れ幕が数多く飾られている。というわけで、いつもより早めにエントリーすることになった次第。あいかわらず暗い話になってしまうが…。

ユナイテッド航空に続いて、アメリカン航空でも、乗客に対して非礼極まりない対応があったらしい。被害にあったのは、アジア系やヒスパニック系の人々である。

社会集団というのは面白いもので、集団のトップの人格が多かれ少なかれ反映される。学校現場で、クラスの担任のカラーは、差はあるものの必ず出てくる、というのが経験則だ。アメリカ合州国(あえて、本多勝一風に書いてみる。)も、これまでにない差別を助長するようなトップになったが故のことかもしれない。人口面での白人優位の危機感みたいなものが如実に表れているような気がする。これはあくまで、私の推論である。

アメリカはこれまで度々そういう差別が顕著な時期を経てきた。驚くには値しないのだが、北朝鮮の危機に際して、私はアメリカ合州国のトップが、航空会社同様、アジア人の人権など認めていないように思えてならないのである。今回の危機も、アメリカを核+弾道ミサイルの危険から守るためであって、東アジアの平和構築のためではない。あくまで、アメリカの安全保障上の問題である。このことがはっきりしている。

韓国も中国も日本も戦争など望んでいない。莫大な死傷者・難民の発生・経済的混乱…デメリットが大きすぎる。だが、その主導権を握っている人物が、アジア人がいくら死のうとも意に介さないとしたら…。

今日、日本の首相にかかってきたという電話(会談)。非常に不気味である。

2017年4月23日日曜日

いとをかし KLで「春一番」

http://oldfashioned.cocolog-nifty.com
/blog/2013/03/post-7bc8.html
妻と所用があって、KLの商業施設の集まる繁華街・ブキッビンタンに行ってきた。ここには、日本系の様々な店がある。伊勢丹をはじめ、ガンダム系の店やレアな日本食品も売っていたりする。当然高価で私どもには高嶺の花である。今日もモノレールに乗るために通過するだけ。(笑)

すると、館内放送で、キャンディーズの「春一番」が流れてきたのだ。おお。キャンディーズ。実は私は、キャンディーズのシングル盤の曲、すべてカラオケで歌えるという変なオジサンである。特に、この「春一番」は大好きな曲だ。

マレーシアは、一年中夏である。夏夏夏夏ココナッツ。(笑)そんなKLで耳にした「春一番」。ただ、懐かしいというだけでなく、不思議な感覚にとらわれたのだった。これが、「趣がある」ということなのかもしれない。
…このミスマッチ、実に「いとをかし」。

マラウイの「良き処」

http://afri-quest.com/archives/10331
マレーシアに来て1年。ブログの主役はマレーシアになってしまった。(笑)ブログのタイトルはそれでも「アフリカ留魂録」である。アフリカのことを忘れたわけではない。アフリカの情報を集めて、せめて月1回でも必ずエントリーしたいと思っている。

今日はそんなわけで、マラウイの魅力について書かれたWEBページから。なかなか面白かった。
http://afri-quest.com/archives/10331

マラウイの魅力は、私もアフリカで感じた「青」「赤」「黒」の魅力である。抜けるような青い空。(夜は限りなく透明で満天の星。)ラトソルの赤い土。そして、人々の黒い肌。マラウイは、ジンバブエやブルキナ同様、すこぶる人が穏和らしい。ケニアでも田舎に行くと極めて素朴で人がいい。まして、マラウイは、開発が進んでいない分、高層ビルもなく、アフリカらしい素朴さが各所に見られるとのこと。

旅の魅力は、人それぞれであるけれど、マラウイは普通の日本人にとって、全くの別世界であることは間違いない。そういう意味のことをWEBの作者は懸命に書いている。私にもその辺の今自分が住んでいるところの「良き処」を主張する気持ちがよくわかる。きっと、不満に思っているところもあるだろうし、それも当然のこと。でもこの「良き処」という気持ちが、人間の幸福感と大きく繋がっていると思う。

先日、税金がRM8500ほど返還されるとわかって、私がオーストラリアのパースを思い浮かべたのは、マレーシアとも日本とも違う、また別の世界だからだと思う。単純に、まだ陸地から見ていないインド洋を見たいというのが最大の理由なのだが…。(笑)

とはいえ、マラウイ。いいなあ。もうアフリカに足を運ぶには歳を取りすぎた気がする。南ア発・ジンバブエ行きの夜行バスで、言葉を交わしたマラウイ人の青年はいまごろどうしているだろうか。あれは2004年。もう13年も前のことになる。

2017年4月22日土曜日

錯綜する北朝鮮情報2

ロスアンジェルス級SSNの艦首の受講ミサイル発射口の画像
http://www.wikiwand.com/en/Los_Angeles-class_submarine
アメリカが北朝鮮に対しては臨戦態勢を取りながら、中国の経済制裁や説得工作の様子を見ている、というのが現時点での北朝鮮を取り巻く状況であるようだ。とはいえ、バレーボール大会をしていた核実験施設はもう一度実施に向けた動きを見せているらしい。中国への非難も北朝鮮から発信された。だいぶ追い詰められている様子である。

そもそも、北朝鮮のGDP(公式なデータだから、非合法な収入は統計に入っていないので、どこまで信用できるかわからないが…。)は、1人あたりでみると、アジアではネパールの次に低いことになっている。東京都の杉並区なみであるというWEB記事もあった。そんな経済力で核爆弾やミサイルを多数作っているというのは、いかにも民衆の幸福など考えない、クレイジーな話である。これは、金王朝のプライドを保ちながら、援助(私は開発経済学を学ぶ者として、このコトバはあまり使わないようにしているのだが…)を得るための策であるとしか言いようがない。軍を強くして朝鮮戦争の敵であったアメリカを脅し、中国にも援助を勝ちとってきたわけだが、核と弾道ミサイルまでいくと、威嚇のレベルを超えてしまったといえるだろう。まして、尋常では無い、アメリカの国益のみを追求する政権に代わってしまった。

中国は、今回はアメリカと手を組んでいるように見える。中国の国益からもその方がベターである。世界史で傍観者が漁夫の利を得たことはない。ロシアもまた、自国の国益を守るために国境を固めているようである。大国の思惑の中、韓国の意志は全く解されていないようだし、日本もまたアメリカに追従するしかないのが現状だ。

果たして、どのような展開になるのだろうか?様々な評論が出ているが、日本海・黄海などに、米軍や中国・ロシアの潜水艦が終結しているという情報は間違いないと思われる。日本の海自も出動しているだろうが、これらの潜水艦の最大の目的は北朝鮮の潜水艦の補足であるはずだ。万が一SSBMを搭載していたら大問題であるからだ。有事にはすぐに北朝鮮の潜水艦は攻撃されるだろう。もちろん、米軍は巡航ミサイルを搭載しているから有事には北の本土への攻撃に参加することになるだろうが…。

不安な日々が続いている。

2017年4月21日金曜日

続マレーシア税務申告奮戦記

http://www.theperthexpress.com.au/contents/aboutperth/index.php
1限目の我がクラスの授業を終えてから、M先生とまたまた税務署に行ってきた。一昨日より早い時間なのに、待っている人は多かった。とりあえず、もう一度新しいログイン用のキーワードをもらった。今回は、担当の人が、「これは大文字のIだよ、これは小文字のlだよ。1ではないからね。」と丁寧に教えてくれた。長蛇の列をこなさねばならず、非常に多忙だろうに、ありがたいことである。

同じ部屋に40台くらいのデスクトップPCがあって、善男善女が懸命に画面に向かっている。一昨日はここではやらなかったが、今日はもう決着をつけたい、覚悟して座ったのだった。スタッフは丁寧に教えてくれたし、途中からM先生もご自分の申請書類の件を終えて、かけつけていただいた。で、なんとか最後までいったのだった。何度もパスポートナンバーを入れてやり直しもしたけれど…。およそ、RM8500ほど返ってくるらしい。M先生によると、夫婦でオーストラリア旅行にいけるくらいの額との事。おお。ならば、いつかパース(オーストラリア・西海岸の都市/今日の画像参照)に行きたいな。今回もM先生には大感謝である。

とはいえ、その還付金が戻ってくるのは、運が悪いと3年後になるかもしれないらしい。そういう経験をした先生方がIBTには、ゴロゴロいるのである。こういうガバナンスの面では、まだまたマレーシアは遅れている部分があるとのこと。まあ、気長に待とうと思う。そのほうが楽しみも増すというものだ。

2017年4月20日木曜日

マレーシア税務申告奮戦記

Google Chromeの日本語翻訳のページ(かなりレアな画像である)
デジタルデバイドというコトバがある。コンピュータを使いこなせるか否かの格差のことなのだが、私は、ワードやエクセルなどのフツーの教師並みのスキルはもっていると思う。だが、オンラインバンキングや、LCCの予約など、少しばかりややこしいアクセスは大の苦手だ。まして、英語の画面ともなると、お手上げである。

4月中に税金の申告をしなければならないのだが、マラッカに行く前、Google Chromeでマレーシアの税務署にアクセスしたら、なんと日本語で出てきた。これは翻訳サービスが生きているからであるが、これ幸いと思っていたら結局アクセスができなくなってしまった。好事魔多し。以来、全然だめである。昨日、M先生が他の用事で税務署に行かれるとの事だったので、Y先生と3人で行ってきた。新しいアクセス用の紙ももらい、今日K先生の指導の下、再挑戦したがまただめだった。

で、明日またM先生のお供で同乗させてもらい、税務署のPCでローカル(地元のマレー系の)の税務署の方に指導してもらいながら申告することになった。うーん、こっちの英語も”たいがい”だが、ローカルの人の英語もよく聞き取れないわけで、身振り手振りの史上最悪のサバイバルイングリッシュバトルとなりそうだ。

あまり、ブログでネガティブなことは書かない主義なのだが…極めて不安である。早く申告を済ませてすっきりしたいのである。ふううう。(ため息)

2017年4月19日水曜日

米軍に知恵者の軍人がいる?

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-3668.html
WWⅡ前、ドイツのヒトラーは、”ブラフ”(おどし)をかけ続けた。スターリン以外見事なまでに手玉に取られた。あの頃の世界史を今、私は思い出している。外交戦ではヒトラーは勝ち続けたが、最後には大惨禍を巻き起こした。

米国は、最初に、一つの中国を批判するところから始まり、米中会談以降、最悪な状況から中国を味方につけ、今はその中国の動きとその成果を待っているところと見える。そう、米国は中国をうまく手玉にとっているように見える。シリアの巡航ミサイルもアフガンの爆弾の母も、ブラフとしては現在十二分に機能しているように見える。国務長官や副大統領をうまく使いながら、韓国を押さえつけ、空母カールビンソンの到着をわざと遅らせて時間を中国に与えているように見える。

異常な大統領をうまく操りながら、知恵者の軍人が戦わずして勝つことを念頭に組んだシナリオならたいしたものだ。しかしながら、北朝鮮をめぐる米政権の動きは、結局のところ落としどころをどうするのか、わからない。韓国大統領選を親米的なものにするために、ブラフをかけ続けながら、現状維持を狙おうとしているのか。そうであれば、日本も韓国も少なくとも被害を受けずにはすむ。だが、この危機は常に再燃の可能性を日常的にはらむことになる。中国の出方が大きなカギを握っていることは間違いない。

とても平和・日本の出番はなさそうだ。強く韓国の危機をあおりながら、桜を見に行ってはしゃぐという”ブレ”の大きい現政権もまた、この外交戦の中では所詮、手玉に取られる側に回るのだろうことは間違いない。まあ、そんなことはどうでもいい。東アジアが平和であることを祈りたい。

2017年4月17日月曜日

大統領は悪性のNPD?

http://sakurajadehouse.com/?p=40414
相変わらず北朝鮮関連の情報は錯綜しているが、ダイヤモンド・オンラインのWEB記事の方が凄い。まさに衝撃的だ。米国大統領は悪性の人格障がいであるとして、精神科医らが解任を求めているというのだ。ほとんどの精神科医は、彼をNPD(自己愛性人格障がい)であると疑っているらしい。NPDは、誇大妄想症、過剰な賞賛要求、共感性の欠如などによって特徴づけられるという。

これまでの数々の嘘の発言や、大統領就任式の人数の件、メディア批判の件、移民やイスラム教徒への偏見などを鑑みると、さらにMNPD(ヒトラー型の人格障がい)である、との診断もある。とにかく、NPDでもかなり悪性であるというのが専門家の意見だという。

偏執的で、現実と空想の区別がつきにくく、指導者として最も危険だというわけだ。こんな人格に核のボタンを持たせてはいけないと強く警告している。

凄いな。たしかな説得力がある。幸い、今、大統領の周囲を優秀な軍人が固めているように思われる。硬軟取り混ぜて北朝鮮を威圧しようとしているし、中国の協力も取り付けているようだ。彼らにこそ、この専門家の診断を知らしめるべきである。君たちのトップは、「意図的に混乱を作り出し、人を傷つけることに喜びを感じる人格」だそうだ。
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/

2017年4月16日日曜日

IBTの話(95) 皇太子殿下ご来館

マレーシアご訪問中の皇太子殿下が、KL日本人会で開催していたマレーシアの高校生日本語弁論大会にご出席されることとなり、IBTもご来館に際し、お出迎えすることになった。もちろん事前にわかっていたので、国費生を中心に50名ほどが集められることになっていた。日馬の国旗を振りお出迎えするわけである。こういう光景はTVの「皇室アルバム」でしか見たことがない私にとっても初体験であった。

しかし、アクシデント発生である。国費生のバスが来ないという連絡があり職員室は大慌てだった。一方、わがクラスの私費生は3名が自主参加してくれていてずっと待っていたのだった。国費生がなんとか間に合って、ほっとしたのもつかの間、偶然私に学生たちに国旗を配り回収する役目が回ってきた。それを私費生の生徒にも手伝ってもらいながら、歓迎のセレモニーはなんとか無事に果たすことができたのだった。

皇太子殿下は、ゆっくりと進む車窓から、学生たちに微笑んでいただいた。私はというと、ひと目お顔を拝した後は礼をしたままだったが…。

今日を迎えるに当たって、実は日本人会のスタッフは大変だった。見えないような所まで清掃を重ねてきた。今日の殿下ご来館の写真は撮っていないので、金曜日に撮った清掃のスタッフの写真を我がブログには載せておきたい。そのほうが私のブログらしくていいかなと思うのだ。…陰の労苦があってこそ、陽の当たる場所が輝く。

2017年4月15日土曜日

IBTの話(94) クラス担任2週間

昨日は2階席で、ご講演を拝聴
昨日の皇太子殿下のご講演に参加するにあたって、学生の服装を規定したり、集合時間を守らせたり、点呼をとらせたりと、日本での担任の仕事に極めて近いことをこの何日かすることになった。IBTは、日本の学校に比べて学生数も少ないので、SHRの時間もないし、口頭で様々な指示がなされることも多い。

私などは、長年の経験でHR運営用のノートを必ず作り、何から何まで書き、必要書類は貼ることにしている。まあ教育実践の記録にもなるし、便利であるからだ。だが、全ての先生方がそうしているわけではない。今回の件では、教育畑の人間して、校長先生の指導を仰ぎながら、様々な提案をさせていただいた。校長先生からは、そういう提案はどんどんして欲しいとのお言葉もあった。背中で他の先生方に見本を示して欲しいとのことだった。

今回の服装は、マレー系の学生は金曜日で男子は礼拝があり、民族衣装OK。私費生は、いつもはTシャツが多い。男子は襟付きのシャツ着用、女子は袖のあるもの、サンダルやジーンズ不可という指示だった。幸い我がクラスは、全員指示通りだった。だが、一応、私は自分のワイシャツを2着持って行った。それが、担任というものだと思っている。日本でも。よく卒業式で制服ののネクタイやリボンを忘れる生徒がいた。その応用編にすぎない。

責任ある行動をとることを、クラスの指針にして、教室の施錠や点呼などみんなテキパキと昨日は動いてくれた。シャツを用意してきたこと、それは私の責任ある行動である。それは結局杞憂に終わったが、私の言うところを十分理解してくれているようだ。彼らは優秀である。言動と行動の一致は見逃さない。学生たち一人ひとりの私を見る表情からそれがわかる。やっぱり担任はしんどいけど、いいなと思うのだ。

2017年4月14日金曜日

TVを見た娘が米軍を動かす?

http://uma-sica.cocolog-nifty.com/
内容とは直接関係ないけれど…
米国の大統領の娘がTVを見ていて、シリア政府軍のサリン攻撃(という未確認情報)という報道に「ゆるせない」と言ったのか、「ひどすぎる」と言ったのか、「パパ、やっつけて」と言ったのかはわからないが、とにかくその娘の言で米軍を動かしたらしい、という報道が流れている。

この権力者は、公人・私人という基本的なスタンスを全く理解していないと思われる。もちろん、娘もホワイトハウスに無報酬ながらオフィスをもっているらしいので、公人なのだろうが…。とにかく、わけがわからない。常人の理解を超えているハナシだ。

今日、皇太子殿下のご講演を拝聴して思ったのだが、公人として生きることがいかに苦しく自由を制限されるか。その中で精一杯国のために尽くしておられる姿を目に焼けつけたばかりだが、この権力者の親子は全く自分の置かれている立場を理解しているとは思えない。こういうわけのわからない権力者によって、アジアで戦争が実行されるかもしれないと思うと、憤りを感じるのは私だけではないだろう。アジア人も人間である。

まったく冗談ではない。

IBTの話(93) 皇太子ご講演会

マラヤ大学の学長ホール前
マラヤ大学で、日馬交流60周年を記念しての、皇太子殿下のご講演が開催された。IBTの学生たちも、このご講演を聞く栄誉に恵まれ、さらにクラス担任である私も付き添いに行かせていただいたのだった。いやあ、ホント、ラッキーである。60年近く生きてきたが、皇族の方とお会いするのは初めてある。私は、今上天皇陛下を、「象徴天皇として生き抜いておられる公人」として、大変尊敬申し上げていることは何度かエントリーした。そのご長男である皇太子殿下については、申し訳ないがビオラを演奏されることぐらいしか存じ上げなかった。だが、こうしてお会いできると決まった(3日ほど前のことである。)以上、きちんとWEBで調べ、来馬前の記者会見の内容も読ませて頂いた。これはIBTの学生も読んでおく方がいいと、会見時の最初の項目だけ、参加者100名分今朝プリントして配ったのであった。
http://www.kunaicho.go.jp/page/kaiken/show/10
開演前の壇上 マレーシアの国王の色/黄色の舞台である
ご講演は、マラヤ大学の学長ホールという最も大きなホールで行われた。正面入り口から入られ、ご紹介を受けた後、流ちょうな英語で講演された。内容は、学生に事前に配った会見で語られた内容に極めて近かった。皇室外交であるから、マレーシアの国王やスルタンとのこれまでのご両親の天皇皇后両陛下の交流を通じて、いかに親しみを感じているかを述べられた。子供の頃の切手の話を会見時同様にされ、会場にユーモアもふりまかれた。また日本留学生の件にも、さらに水問題に取り組まれていることからKLのハイウェイの防水設備にも触れられた。

ところで、長い間、待っていた学生たちも、皇太子殿下が入場され、日馬両国歌の斉唱の際にはすくっと起立していた。きっと長年培われた教育によるものなのだろう。この辺は日本より厳しい。君が代が流れたが、歌える人数は限られている。私も自然と比較的大きな声で歌うことになった。全共闘後の紛無派世代のトップとはいえ、学生時代は朝日ジャーナルを愛読していた私である。左翼ではないが、卒業式で君が代を歌わない先生方を決して悪く思ったことはない。だが、皇太子殿下と距離にして100mもない近さ(私は2階席だったが…)にいると、自然な気持ちで君が代を歌っている私がいたのだった。自分でもちょっとびっくりしている。

2017年4月12日水曜日

錯綜する北朝鮮情報

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-752.html
様々な情報がネット上で踊っている。習近平国家主席が米大統領と電話会談をして、軍事行動を抑えるように言ったとか、その中国が国境ぞいに軍を展開しているとか。

一方で、日本政府は、拉致被害者の確保を有事の際米軍に依頼したとか。外務省が韓国への渡航禁止ではないが警告を出したか、官房長官はそういう危惧を払拭するような発言をしたとか…。

米軍は15日をめどに空母部隊が到着する。15日は、北朝鮮で大規模な軍事パレードが行われる予定だとか。沖縄那覇軍港には、海軍の特殊部隊の支援船が入港していたことが確認されたとか…。米潜水艦部隊の方が空母部隊より強力だとか。

そんな中、北朝鮮はひたすらスピッツのように吠えている。

この多様な情報の中で、真実に最も近いのは何か、全くわからない。だが、こういう状況は私が生を受けて初めての体験であることだけは間違いない。ただたひすら情報を集めながらも祈ることしかできない。

2017年4月11日火曜日

IBTの話(92) 火曜日社会科補習

http://www.favoru.net/archives/1041521282.html これからまた少し変化したが…。
先週から、火曜日の放課後、社会科として補習をしている。先の第3回定期試験の結果を受けて、私とT先生で分けて受け持つことにした。私の補習は、時事問題を中心に、社会科学の面白さを伝えることを基本ポリシーとしている。

先週は、このブログでもエントリーしたソマリアの飢饉について語った。社会科学に何ができるのかをテーマに様々な問題提起を学生にした。今日は、先日の米軍のシリア攻撃について、分析するのに、どれくらいの社会科学的な視点が必要かというテーマで講じた。

幸い、非常に興味をもってくれた学生が多い。EJUのための基本的な学習でもできるだけいろいろな興味深い話を入れているが、こうして時事問題で学生に大きく背伸びさせるのもいい。毎回毎回、テーマについては悩むのだけれど、それもまた教師の醍醐味である。

2017年4月10日月曜日

2017核兵器先制使用制限法案

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-3480.html
東洋経済のWEBニュースに衝撃を受けたので、今日はそれをエントリーしたい。米国議会の話である。核兵器使用は大統領令で実施するというシステムになっているのだが、新大統領就任直後に、大統領の先制核攻撃使用を制限する法案が、上下両院に提出されているそうだ。この「2017核兵器先制使用制限法」案は、議会の同意なしに核攻撃を認めない、というものだ。

憲法では、宣戦布告権限は唯一議会にあることから、この宣戦布告なしに核兵器を先制使用するのは憲法違反だとしている。すなわち、先制核兵器の使用=宣戦布告だというわけだ。この法案の背景には、新大統領が「ISによる対米攻撃には核で反撃する」とか「核があるのになぜ使わないのか」などという発言を口にしているからである。

新大統領は、短気でキレやすい性格のため冷静な検討もせず核の引き金を引くかもしれないという恐怖が蔓延しているのだという。特に、緊急事態では軍や議会もその決定を阻止できない故に法案提出となったそうだ。ちょっと笑える話だが、笑っている場合ではない。

すでに新政権発足以前、歴代政府下で米国が核兵器使用の可能性がある敵対国として、ロシア・中国・北朝鮮・イラン・シリアとISなどのイスラム過激派の5ヶ国+1組織を設定しているらしい。いかにもアメリカらしい話である。WWⅡのオレンジ作戦(対日戦争プラン)を彷彿とさせるが、新政権になって、俄然、冷戦時代の核戦略の練り直し、といった状況に米国は置かれているらしい。

…核攻撃は、たとえそれが絶対的な正義だと全ての人々が認めたとしても使用することは許されない。しかも先制核攻撃は、全地球的規模のカタストロフィーポイントとなる可能性が極めて高い。そういう理性的な自御心が、新大統領にあるのか、要するに疑問だというハナシである。ヒロシマ・ナガサキの「殺される側の論理」を追体験している日本人として、私は、この法案に大賛成である。是非早急に上下両院で可決することを望む。たとえ、大統領の拒否権が行使されても2/3以上の賛成で成立する。

今、ヒロシマ・ナガサキの「殺す側の論理」を経験したアメリカの良心が問われている。
http://toyokeizai.net/articles/-/166225

2017年4月9日日曜日

マレーシアの最新経済指標

久しぶりに、マレーシアの日本語のフリーペーパー「南国新聞」に載っていた記事からエントリーしたい。マレーシアの中央銀行(バンク・ネガラ)の2016年年次報告が公開されたのである。

2017年の経済成長率の予想値は4.8%(2016年の実績は4.2%)としている。輸出入実績の堅調な伸びと国内需要の下支えを根拠にしているという。消費者物価指数は、3~4%と、過去二年間の平均2.1%から大幅な上昇と見ている。この動きは国際的な物価および各種エネルギー価格の上昇、さらにリンギ安を背景にしている。ただし、バンク・ネガラは安定した国内需要の元での急激な物価上昇は回避されるだろうと楽観視している。さらに、可処分所得の増加で民間需要は堅調な伸びを見せるだろうとしている。

一方、輸出志向産業を中心に高い資本支出実績及び製造およびサービス部門で顕著な新規プロジェクトの立ち上げの動きがあり、民間投資は堅調な伸び、しかしこれに反して公共支出は全体として、政府の財政再建策のゆえに減速気味であるとしている。とはいえ、特定の重要なインフラ開発計画への大規模な設備投資は引き続き経済成長のけん引力となるとしている。

主要経済国の間で保護貿易化の動きが見られ、世界規模での貿易の勢いは弱まる恐れがあること、米国と他の主要国の金融政策が分岐することで金融市場が低迷する恐れがあることなどの懸念も示した。

2016年の総輸出実績の伸び率は2016年が1.1%。2017年は、5.5%と予測。総輸入実績の伸び率は、1.9%から同じく6.4%と予測。2017年も引き続き貿易黒字を維持すると予測している。リンギは対米ドル交換レートで2016年末に4.3%下がり、$1=RM4.486となっている。しかし、2017年は経常黒字を計上し、黒字幅は2017年のGNI(国民総所得)の1~2%となる見通しだという。外貨準備高はRM4239億で、輸入の8.5か月分、短期対外債務の1.1倍の規模にあたる。マレーシアの対外債務は2016年度末の時点でRM9087億(=$2006億)、GDPの73.9%に相当する。(2015年度はRM8338億だったので増加している。)

失業率は前年の3.1%から3.5%にやや上昇、経済成長の減速が雇用創出の鈍化を生んでいると指摘している。しかしサービス産業の成長率は2015年の5.1%から5.6%へと上昇しているとのこと。

…世界経済が先行き不透明な中、マレーシアは中進国として、堅実に経済成長を遂げているゼイ、という感じだろうか。授業で学生に聞くと、景気は悪くなっているという実感が強いらしい。企業家ではない一般消費者の学生にとって、インフレとリンギ安が不安材料なのだろうか、と思う。たしかに、バンク・ネガラの見通しは、ちょっと楽観的すぎるかもしれないなあ、と思いつつ。

2017年4月8日土曜日

米軍の巡航ミサイルの意味2

米中会談は、互いに有意義だった、信頼関係を築けたなどという定番の報告がなされたようだ。米中貿易に関しての100日計画などというコトバも飛び出し、成果を強調しているが、当然具体的な説明はない。昨日、私は今回の会談、中国は静観するのではないかとエントリーしたが、まずは様子を伺っているだけだと今も感じている。ただ、かなりシリアへの巡航ミサイル攻撃の件はインパクトを受けたと思われる。

アメリカ国内では、この攻撃については、比較的好意をもって迎えられているらしい。ひとつは、新政権と噂されるロシアの親密な関係をある意味払拭したことだ。プーチンべったりではない、という姿勢を具体的に表現して見せたこと。これで一石三鳥の政治的効果があったわけだ。私は、もうひとつ、イスラエルに対してもその危険性を排除して見せたという効果もあると思っている。もちろん、イスラエル自体も、化学兵器への危険に対してはシリア空爆を実際行っている。だから、一石四鳥かもしれない。

報道によると、そもそもこのシリア政府空軍基地への攻撃はすでに、オバマ政権下で立案されていたらしい。結局オバマは、外交努力を優先して実行しなかったとのこと。唐突な作戦実施ではなかったわけだ。だいたい、米軍は極めて周到な準備をする。WWⅡの時は、日本への空襲に際して、日本人捕虜から目標都市の軍事基地や軍需工場などの詳細な聞き取りをして、地図まで作成して実行に移している。その情報収集力、企画力、実行力など極めて精細な作戦を立てると私は思っている。

これから先どうなるか、全くわからない。ただ、米軍はあらゆる情報を精査しながら机上で、プランを練っているはずだ。今、この瞬間も…。

2017年4月7日金曜日

米軍の巡航ミサイルの意味

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-1729.html
フロリダで、米中首脳会談が行われている中で、米軍がシリアの空軍基地に巡航ミサイルを60発近くぶち込んだというニュースが流れた。サリンを使った攻撃はシリア政府軍の仕業で、「一線を越えた」というのがその理由らしい。もちろん、ロシアには攻撃前に連絡を入れての軍事行動である。

これは、フツーに見れば、北朝鮮問題における中国への牽制、世界ならびに国内に新トランプ政権が軍事行動を怖れない強いアメリカの復活ということを示す、一石二鳥を狙ったものであるといえる。どうも、米国の新指導者は、「かます」ことが好きらしい。不動産業者として、最初に大風呂敷を広げ「かます」ことで交渉を有利にもっていこうとする商売が培った性癖だという指摘もある。

この政治手法、果たして中国の指導者に通じるのだろうか。中国の指導者は、数限りない権力闘争を勝ち抜いてきた強者である。修羅場をくぐってきている凄みを私などは感じている。ただ、相手がフツーの理性的な指導者ならともかく、何をするかわかならい、予測不能な場合、どう動くのだろうか。私はそういう場合、あえて静観するだろうと思っている。「迂をもって直となす。」孫子の兵法である。まあ、米国の指導者などはそういう教養は身についていそうにないが、中国の指導者はこの迂直の計など当然知っているはず。

北朝鮮の問題は、中国の協力なしには解決できないのは明らかだ。丁々発止の取引が行われていることと思う。最近の米国政府は嘘も平気でつく。中国政府も真実は語らない。様々な憶測情報が飛び交う中で、何が真実であるか全く我々は知ることができない状況におかれているような気がする。米中会談で何も決まらなかったと言われても、実は密約が決まっているかもしれないし、本当に物別れに終わっているのかもしれない。

一方、日本政府は、シリアへの米軍の攻撃を支持した。そういうコメントが日本政府から出てくるのは、いかに米国の軍事力に頼っているかの裏返しであり、日本はそういう意味で嘘をつく国ではない。しかし、丁々発止の外交は行わないし、できないのだろう。

トンキン湾事件の例を持ち出すまでもなく、何らかの嘘が、その緞帳を上げることがある。私が何よりも恐ろしいと思っているのは、米国の指導者は、人道主義者ではないということだ。ヒスパニックもアラブも我々アシアンも、彼が人間として認めているのかどうかわからない。彼にあるとされる隣人愛は、WASPのみを対象にしているような気がしてならない。この疑念はなかなか晴れないのだ。

…刻一刻とカタストロフィ・ポイントが近づいているような気がする。不安でしかたがないが、こんな私にできることは、ただひたすらに四表の静謐を祈るだけである。

2017年4月6日木曜日

追悼 フォークシンガー加川良

加川良「親愛なるGに捧ぐ」
ブログのエントリーを終えて、WEBニュースを見てびっくりした。フォーク歌手の加川良氏が逝去されたらしい。関西フォークの雄、加川良氏の大ファンである我が夫婦としては、残念でならない。

加川良の歌には、「詩」がある。いつか、そんなことをエントリーした記憶がある。好きな歌は数多い。こうしてPCのキーボードをたたいている私の横で、妻が加川良の歌をずっと口ずさんでいる。もちろんアカペラだが…。ああ、こんな時ギターがあればと思うのだ。

初期の加川良は、実に暗い。青春の暗さが「下宿屋」や「偶成」、「鎮静剤」、「夕焼けトンボ」などに凝縮されていた。初期の「教訓Ⅰ」や「親愛なるQに捧ぐ」は、そういうアルバムだった。そういう加川良に惹かれた。「やあ。」や「アウトオブマインド」で少し明るくなって、「南行きハイウェイ」では、さらに明るさの中にも「詩」があった。

”偉大なフォークシンガーが逝った。”このコトバを加川良氏に感謝を込めて送りたい。

このコトバの逆説がわかる人は、ご本人と同世代のほんまもんの加川良ファンくらいだと思うが…。
https://www.youtube.com/watch?v=H17Yrk2ft7A

IBTの話(91) サクラサク 2017

今年は、担任と共に図書の仕事を受け持つことになった。テキスト類の発注や蔵書の整理が主な仕事だが、掲示板などの副業務もある。S先生によると、日本人会の掲示板に「学院だより」というのを作って掲示してもらうのもその仕事のひとつらしい。

昨年度は、日本地図に卒業生が進学した先に桜を貼り付けて掲示したという。元のファイルを見せてもらった。なかなか綺麗だ。日本人会の方も喜んでいただけそうだ。いつも日本人会の方々にはお世話になっている。高校がデザイン科であった私としては、これを本年度版にするのは全く苦ではない。一気に仕上げてみた。タイトルは、昨年度版を活かしてこうつけた。「特集 サクラサク 2017」

日本では桜の季節に入っている。卒業生から近況報告のメールが届いている。岡山、神戸、秋田…。卒業生たちは、様々な新生活を開始しているようだ。こういう卒業生からのメールは無上の喜びである。

ところで、前々任校の卒業生からもメールがあった。なんと結婚を機に、会社を辞め、私の大阪・枚方の自宅近くに引っ越してきたのだという。11月に一時帰国した際には是非会いたいなと思う。

2017年4月5日水曜日

マハティールの涙(1999.6)

今日のエントリーとは直接関係ありませんが…。マラッカの街角
「マハティールのジレンマ」(林田裕章著/中央公論社)を読み終えて、ここ数日考えていた。読売新聞のシンガポール支局の特派員であった著者の目は、幾分マハティールに批判的である。特に、アジア通貨危機に対して、IMFの支援を受けず、独自路線をとり、それに反対した副首相の首を切るあたりには、開発独裁者としての非民主主義的な手法だと指摘、かなり手厳しい。

IBTの学生たちに聞くと、特にマレー系の学生を中心に今でもマハティールへの信頼と尊敬は大きいようだ。中国系の学生もプミプトラ政策にの評価については口ごもるものの、マハティールが近代国家マレーシアを牽引した実績を十分に認めている。

この本のタイトル、「マハティールのジレンマ」とは何か?それは、イギリスの植民地支配によって、移民としてマレーシアに住み着いた中国系・インド系と、マレー系の格差是正を行うがためにプミプトラ政策を実施し、国民国家マレーシアの経済的基礎を電気・電子工業の発展に託し、大きくGDPを向上させ、その国民経済の発展を持って自らの「権威」を構築したものの、出自であるマレー系の人々の「甘え」も生み出してしまったことだと言えるだろう。

1999年6月、マハティールは、地元ケダ州の教職員集会で来賓として招かれ、「学問的達成の度合いでプミプトラ(マレー系)は遅れている。非マレー系との格差を縮めなければならない。」「ある民族社会は値的習得に懸命なのに、マレー系社会は何も考えなくてよい行動に走っている。」とスピーチしながら落涙した。涙は堰を切ったようにあふれ、ついに嗚咽になり、スピーチを途中でやめて退席してしまう。

これをどう見るか。著者はその政治的背景も含め、冷静に分析しつつ、このように書いている。「このマレー系の学問的達成の度合いが相対的に遅れているというのは、マレーシアの国民にとっては真実以外の何ものでもなかった。真実であると同時に、一般市民が触れてはならないタブー中のタブーでもあった。真実でありタブーであることを公の場で語ることを許されるのは、この国ではマハティールだけである。」

…私には、この「真実」は、過去のものなのか、現在もそうなのか判断がつかない。少なくとも、私の教え子たちは、非マレー系同様に頑張っているからだ。だが、この本に書かれているプミプトラ政策がいつしか終わりを迎えなければならない、というマハティールの想いは、極めて重要だと思う。自らが推進したプミプトラの光と影。この政策が終焉を迎えるとき、マレーシアは、真の国民国家そして先進国になっているのではないか、などと私は考えたのだ。こういう思索の機会を得れたことに感謝したいと思う。

2017年4月3日月曜日

IBTの話(90)「LHR」

http://www.cycle-sports.net/data/psychology/07.html
IBTで担任になったからと言って、日本の高校とは様子が全く違う。まずSHRやLHRの時間はない。諸連絡は教室に行ってするか、文書で掲示板に貼るか、自分の授業を旨く使うかである。今日からF38Aの担任になったわけだが、何度教室に通ったことか。(笑)ところで、今日は社会科のパートナーのT先生が体調を崩されてお休みである。本来ならT先生の地理の授業が私に回ってきた。これをLHRに使ったのだった。

自己紹介、責任ある行動について、諸連絡。その後、早めにエゴグラムをやってみた。このエゴグラム、よく見ると日本語としてはかなり難度が高い。そこで、一問ずつ解説しながら進めることにした。学生を知るには、このエゴグラム、最も効果的である。

授業が終わって、学生1人ひとりのエゴグラムを眺めてみる。何人か特徴的な学生もいて、なかなか興味深い。まずは、十分求心力で引き寄せたうえで、信頼関係を築いていこうと思う。これには、日本もマレーシアもない。

2017年4月2日日曜日

観光都市・マラッカを想う。

マラッカは、複雑な歴史をもった街である。マラッカ王国は、明と朝貢貿易を行い繁栄していたが、ポルトガルの攻撃を受け、植民地となった。その後、オランダに占領されるが、オランダの交易の中心はジャワ島のバタヴィアだった故に、錫の積み出し港(地方港)に格下げされる。さらにインドネシアのアチェ州と交換されるカタチでイギリス領となった。ここでも、海峡植民地となりイギリスの直轄支配を受ける。とはいえ、同じ海峡植民地・シンガポールに比べ、比重は小さかったようだ。マラッカの地位はどんどん低下していったわけで、今や、歴史都市・観光都市としてマラッカは存在している。
そんなこんなで、マラッカのスルタンは、ペナン州、サバ州、サラワク州と共に現在存在しない。今回のマラッカ行では、泊後の朝に、そのスルタンの宮殿を復元したパレスに行ってみた。これが、なかなか趣があって良かったのだ。中は、文化博物館になっているのだが、謁見の間には、様々な人々(もちろん人形である。)が来ていて、面白かった。交易で隆盛を誇っていた当時が偲ばれる。こういうジオラマ的な展示、私は大好きである。木造建物もなかなか重厚で、当時のスルタンの力を感じるものだった。
こういう歴史を背負ったマラッカで、初代首相のラーマンが、完全独立の前年に、独立宣言を行ったのは故あることだと思う。
チャイナタウンの入り口
マラッカには、前述したように植民地時代の外国の建物を利用した博物館が多々ある。それぞれ面白そうなので、「ちょっとマラッカ」の気軽さで、是非再訪したいところだ。ところで、実は私が最も行きたかったのは、潜水艦博物館だったりする。「地球の歩き方」には乗っていないがWEBの記事で発見した。少し距離があるので、車がなければ厳しそうだ。それで今回は泣く泣くパスしたのだった。

…ともあれ、これからもマラッカは、観光都市としてさらに進化を遂げるに違いない。再訪を誓って、今回のマラッカ行のエントリーを終えることにしたい。

マラッカ奇景

旅すると、変なモノに遭遇する。そこがまた旅の魅力である。私にとって、マラッカで最も奇なるものは、トライショー(人力自転車)であった。おそらく、最初はフツーの地味なものであったのが、時代の変遷と共に進化をとげ今のようになったのだろうが…。はっきり言って恥ずかしい。昨日のエントリーの続きになるが、もし日本の高校生が修学旅行で来たら、やっぱりトライショーに乗るだろうなあ…。特に女子生徒。前任校ならみんな駆け寄って乗りに行くような気がする。誰が乗るか顔まで浮かんでしまう。(笑)

ハローキティー、ポケモン、ドラえもんなど日本のキャラクターでカーニバル風に飾られているだけでなく、バッテリーでポップ音楽を響かせ、夜は電飾でこれまた飾り立てられている。
特に夜の大音響はかなり迷惑である。(笑)トライショーも夜まで頑張っているが、意外にレンタサイクルは夜の利用が多い。そりゃ、そうだ。車が少なくなり、厳しい直射日光もないし、格好のサイクリングができる。街全体がライトアップして綺麗だし。トライショーも奇景だと思うが、夜のレンタサイクルの人々も奇景だと思う。

ところで、チャイナタウンで変な銅像を発見した。帰路のローカルバスでもその関係のビルもあった。今までいろんな銅像を見たが、これはかなりの奇景。ボディビルダーの人なんだろうか?今までいろんな銅像を見たが、これは破格である。(笑)

2017年4月1日土曜日

マラッカ海峡を見る。

マラッカ海峡 ちょっと望遠
マラッカ海峡の知名度は抜群である。東アジアと東南アジア、インド、アラビア世界を結ぶ航路でも最重要地点でもある。当然ながら、そのマラッカ海峡を地理の教師としても、一目見たいと長年思ってきた。ところが、意外にも、マラッカの中心地・オランダ広場は、海からだいぶ離れている。かなり埋め立てが進んでいるのだ。まるで、長崎の出島のようである。車のない観光客は、容易に海にたどりつくことはできない。
サンチャゴ砦からマラッカタワーを望む
近世の古い港、リスボンなども川を遡るカタチをとっている。当時の船はそんなに大きくないし、海水より淡水の方が貝が付かなくていいという航海の知恵もあったりするのだ。そんなマラッカで、海峡を見るための手軽な方法が2つある。1つは、オランダ広場のすぐ南にある小高い丘・サンチャゴ砦まで登ること。もう一つは、マラッカ・タワーで展望することである。私たちは、この2つを経験した。意外にマラッカ海峡はきれいな海で、海峡といってもすぐにスマトラ島がすぐ近くに迫っているわけではなかった。
サンチャゴ砦にて
サンチャゴ砦は、ポルトガルがオランダの攻撃に備えるために作られたもの。かなりの年代物である。ポルトガル人の墓石がたくさん展示されていたりして、歴史が感じられる。
マラッカタワーから見た海峡
一方、マラッカタワーは、展望台自体が360度回転しながら上がっていくタワーである。開国人観光客はRM20と値段が高いがそれだけの価値はあると思う。ところで、ここのチケット売り場でちょっとした出来事があったのだ。RM20を3人分払ったら、なぜか年齢を聞かれた。「59だよ。」と言うと、我が夫婦(我々は高校の同級生である。)シルバー料金でRM17に安くなったのだった。嬉しいような、ちょっと情けないような、不思議な気分である。(笑)

マラッカの修学旅行は最高だ論

マラッカには、観光名所がたくさんあって、なかなか楽しい。旧市街的な街並みもなかなか趣がある。妻がマラッカ川の川辺を歩いていて、「倉敷やな。」と言った。うむ。マラッカ川の川べりはまさに倉敷を思わせる。しかも民家も川側は様々な壁画で飾られていて、リバークルーズの観光客を楽しませている。一方、古い建物が様々な博物館に利用されている。今回はほとんどパスしたけれど、入ってみたい気がする。このへんは、「小樽みたい。」という感じである。
昨年度、ISの宣戦布告があって、日本からの修学旅行生は一気に激減したらしい。私の知り合いの府立高校もマレーシアに修学旅行すると言っていた。おそらく、このマラッカはKL観光とセットになっているはずだ。日本の高校生がグループ行動するにはちょうど良い広さだ。食事も各自で取り、事前学習してどこに行くか決めて自由行動3~4時間。まさに小樽のノリである。カトリック、カルヴァン派、道教、ヒンドゥー教、仏教、そしてイスラム教。宗教施設も点在しているし、非常に勉強になるのではないか。実は、シーク教の寺院(グルドゥワーラー)も少し離れたところにある。もちろん、KLにもあるけれど、大都会なのでそれそれを徒歩で回って見るには大変だ。マラッカでは、それが十分可能である。これは凄いと思う。
手前からヒンドゥー、イスラム、道教、仏教の寺院が続く。
マラッカの非観光名所(穴場)として、チャイナタウンの北西側を挙げたい。まさにそういう場所がある。仏教寺院・道教寺院・モスクが近接して並んでいる。モスクは、KLではほとんど見たことがない、いかにも東南アジア風。(下の画像参照)
東南アジア風のモスクとその内部
面白かったのは、その並びに、中国系の人々が棺桶に入れるグッズ(紙でできたお札や車、家など)を売る店が数軒あったのだ。(昔々香港で見たことがあるけれど、マラッカの方が集まっている気がする。)これは、中国系の仏教や道教を信ずる人々が、来世にもっていく財産、あるいは願望を込めて棺桶に入れるものである。火葬にふされるので紙で作られているわけだ。
このあたり、ムスリムはもちろん、日本人にも理解しがたい強烈な現世利益観がある。文化人類学的にも極めて面白いと思うのである。日本の高校生にちゃんとレクチュアーできる人がいれば、ここは凄い異文化理解学習の場となるはずだ。

Hard Rock Cafe Melaka

今回のマラッカのホテルは、F先生の泊まる処の近くという基準で選んだ。すると意外なことに、観光の中心地のさらにど真ん中のホテルになった。(笑)ハードロックカフェもその中心地に立地していた。チェックイン後、まずは、そのショップを覗いた。実は私はハードロックのポロシャツ・Tシャツ・キャップなどのコレクターなのである。

集めだしたのは、アメリカに3度目にいったころだと思う。サンフランシスコで初めてポロシャツを買った。以来、ワシントンDCやボルティモア、サンディエゴ、ラスベガス、北京、アムステルダム、ワルシャワ、クラクフなどの街で実際購入してきた。しかし、友人の協力もあって、ストックホルムやベルリン、マウイやホノルル、ローマなどの正規品だけでなく、バッタもん(カトマンズやエルサレムなど)も、息子の力も借りて、かなり集めている。もちろん何枚かはマレーシアにも持ってきている。(笑)

意外にマレーシアでは、ハードロック好きの人をよく見かける。同好の士である。ただ、日本で日本のハードロックのTシャツを着たりするのは私の美学に反する。だから、1枚も持っていない。では、マレーシア国内でマラッカのハードロックはいかがか?微妙なところである。すると、黒いポロシャツを見つけた。左胸に青いロゴ。マラッカ(Melaka)の字はTシャツなどよりもかなり小さい。黒のポロは素肌に着れるので重宝するし、かなり高かったけれど購入することにした。妻もこのコレクションには長年のあきらめがあって、「これは買っといたら。」と言ってくれた。(笑)結局、これがマラッカ唯一のお土産になった。ちなみに、ペナンにもハードロックホテルがあったのだが、遠くて行けなかった次第。
ところで、ショップにはよく行くが、店内で食事をしたことはない。正直、無茶苦茶高いのだ。だが、今回はF先生も初日だけ一緒したし、マラッカ川のパブから、さらにハードロックカフェにハシゴしてみた。結局ビールやサラダ、私はカフエオレ(先に入ったパブで、ギネスを飲んで致死量寸前までいただいたので…。私は酒には弱い。)程度だったけれど、とにかく初めて店内に入ったのだった。(笑)
Hard Rock Cafe のリバーサイド席から撮影したオランダ広場
ここでの会話は、F先生がクイーンの大ファンだとわかって、音楽の話題ばかりだった。やはりハードロックカフェは特別な空間なのだと思う。

2017年3月31日金曜日

ちょっとマラッカ。

マラッカに妻と1泊で行ってきた。2泊するF先生とタマンデサの病院前で待ち合わせて、バスが出るTBS(バスターミナル)へ。なんと鉄道のKLセントラルより立派感のあるバスターミナルであった。2時間のバス旅の料金はRM14弱。住処からブキッビンタンにタクシーで行くより安い。マラッカのバスターミナルも少し郊外にある。ここから観光の中心・オランダ広場まで、タクシーだとRM20くらいだとか。KLからマラッカまでのバス料金より高いのである。(笑)もう1年もKLに滞在している私たちとしては、ローカルの17番バスで向かう。これならRM1.5である。要するに、かなり安くでマラッカに行ける、ということである。これなら、気に入れば何度来てもいいと思ったわけだ。「ちょっとマラッカ。」KLにいるとそんな感覚である。

マラッカは、まさにマラヤがイスラム教を受け入れた地でもあり、ヨーロッパの植民地支配の原点ともなった地である。最初に来たポルトガルの影響はカトリック寺院、たとえばザビエル教会などとともに、小高い丘にあるサンチャゴ砦なんかに見られる。オランダの影響は、オランダ広場のランドマーク的な教会(ムラカ・キリスト教会)やマラッカ川に面した砲台などが見られる。意外にイギリスの影響はペナンほど見られなかった。とはいえ、直轄植民地らしく、やはり、中国系・インド系が多い。面白いのは、モスクがかなり東南アジア系の建築であることである。ペナンとはまた違った趣があって、なかなか良い。ところで、マラッカは観光客が多い。私は、木曜・金曜と滞在したわけだが、金土日曜には夜店がどどっと出るそうで、もっと多くなるのだろう。マレーシア第一の観光地といってもいいような気がする。…つづく。

2017年3月29日水曜日

サウジの「ビジョン2030」考

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-3622.html
昨日、妻が面白いことを言った。先日、日本に一時帰国した際に、「なにやら土地のもつエネルギーのようなものがマレーシアより少ないと感じた。」というのだ。「車も少ないし、歩いている人も少ないし…。」と言う。「2月初頭という季節的なものではないか?」と私は言ったのだが、どうも、そういう感覚を持ってマレーシアに帰ってきたらしい。まあ、こっちは暑いし、雨も多いし、鳥も多いし、我が住処はKLという大都会のまっただ中にある。「大阪の郊外の住宅地といっしょにしてはいけないのではないか?」と言ったのだが、妻のこの感覚は、どうやら、そういうものを超えたものらしい。

さて、サウジの国王が日本にも来て、新ビジョン(ビジョン2030)を打ち出し、協力を求めたとのこと。サウジは、現在極めて厳しい状況に置かれている。原油安に加え、アメリカのイラン承認と、イエメンやイラクでのシーア派の台頭など、内憂外患に苦しんでいるからだ。

新ビジョンでは、1.石油依存度の低下 2.産業発展による雇用の創出 3.メッカ小巡礼の呼び込みによる観光業の発展 4.物流拠点整備 5.経済特区設置による海外からの直接投資 6.国民の技術教育・職業訓練の強化が謳われているようだ。

…開発経済学の観点から、このビジョンは至極まっとうなモノだと思われる。当然名のある専門家が策定したのであろう。日本が関われるとすれば、まず投資の増大、物流拠点や観光業に関わる交通インフラの整備、理系教育の受け入れなどであろうが、その実行にあたっては、日本でも強い懸念が示されている。

…マレーシアにある私は、その強い懸念に共感せざるを得ない。マレーシアは、いち早く東アジアの経済発展に乗って飛翔した。しかも、商工業などのビジネスに長けた中国系・インド系の人々がいた。政治的には様々な問題はあるが、彼らの存在は経済的には極めて大きい。ムスリムのマレー系の人々について、マハティール首相(当時)は、プミプトラ政策を推進しつつも、中国系・インド系との差を深く認識していたようだ。(今読んでいる「マハティールのジレンマ」にも出てくる。)

…いささか遅きの感があるサウジのビジョンは、そういう認識がかなり欠如しているように思われる。UAEなどでも、外国人労働者に頼った開発政策が推し進められた。いわば砂上の楼閣のような開発で、かなり危なっかしい開発だと私は思う。私はサウジに行ったことはないが、サウジの(妻の言う)土地の持つエネルギーはいかほどのモノなのだろう。大臣の執務時間が1時間という国で果たして、そういう開発が可能なのだろうか。たとえトップが超優秀であっても、中間ならびに下部の人材が不足していては、ガバナンスは良くならない。

…マレーシアの土地のもつエネルギーとは、まだまだ貧しい人も多いけれど、外国人労働者も含めて、豊かになりたいという人々の心のエネルギーの総体ことだと思う。それを牽引しているのは、やはり中国系やインド系の人々であるし、マレー系の中にも彼らに感化され経済的地位向上に立ち上がった人々がいる。それに対し、日本は成熟した先進国である。そういう豊かさをひたすら追求するエネルギーは、すでに過去のものになったのかもしれない。さてさて、サウジには、そういうエネルギーは、これまでが豊かすぎて全くないのではないか。この新ビジョン、その実効性については、そういう意味で、どうしても疑問符がついてしまうのだ。

<東洋経済オンライン>http://toyokeizai.net/articles/-/164673
今日のポーランドボールの画像は、英検を受けるサウジのハナシ。私の今日のエントリーとも関係が指摘できます。よければ是非ご覧下さい。
http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-3622.html

2017年3月28日火曜日

オバマケア廃止失敗の件

少し前のThe Huffington PostのWEB版に、オバマケア廃止に失敗した理由は、大統領首席戦略官の高圧的な態度があったのではないかと書かれている。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/25/obamacare_n_15615008.html

この大統領首席戦略官・スティーブン・バノンという人物、かなり危険な臭いのする人物である。まあ、トップがトップだけに、それを助長していると言うのが妥当かもしれないが…。

政治というのは、極めて人間くさいものだと私は思う。共和党の議員に「この法案に賛成する以外選択肢はない。」と言って恫喝したらしい。おそらく独立心の極めて強い議員たちは「何様のつもりか?」と思ったに違いない。選挙で選ばれし者に対しての言とは、到底いえまい。

人間は、自分がかわいいし、優れていると思っているし、他者に対して優位に立とうとする。これを仏教的には「修羅」というが、この超克はなかなか難しい。「修羅」をいかに冥伏できるかが、「大人」としての醍醐味でもある。

まあ、米国の現政権も、子供っぽいというか、稚拙というか…。だからこそ恐ろしいのであるが…。

2017年3月27日月曜日

急にマラッカ。

予約したホテルから、ハードロックカフェが見えるそうだ。
このスクールホリデーは、どこにも行く予定はなかったのだが、急にマラッカに行くことになった。マラッカは、KLから2時間くらいの距離にある。日帰りも可能な場所だ。だが、せっかくなので、1泊することにした。前から私は行きたいと思っていたが、ついつい先延ばしにしてきた。ここで一気に背中を押される格好になった。

背中を押した妻が言うに、「マレーシアで行かなければならない場所といえば、マラッカやろ。」たしかに、マラヤが植民地支配を受けることになる最初の第一歩の土地である。ただし、私はあまり観光名所については詳しくない。例によって、いきあたりばっ旅になるような気がする。どちらかというと、観光名所より、人間が見たいな。街並みの空気を感じたい、そう思っている。近々出発である。やはりワクワクする。

2017年3月26日日曜日

私論 国会証人喚問

http://cherrychan.exblog.
jp/m2015-04-01/3/
去る2月28日に「もしかしたら…オオゴトの予感」というエントリーをした。これが、本当にオオゴトになり、国会の証人喚問にまで発展した。参議院と衆議院での喚問の内容や、その後の経過をWEBで調べていると、どうも暗澹たる気持ちになる。野党は、首相の「自分や妻が関わっていたら国会議員も辞める」という言質にこだわり、政局にもっていこうとしている。だから、学校にが寄付をしたか否かということを大きく取り上げ、首相の強権で学校設立が有利に行われた、というストーリーを認証しようとしているようだ。

「礼記」に、修身・斉家・治国・平天下という有名なコトバがある。今回の首相のパートナーの様々な対応を見ていると危なかしくて仕方がない。首相は、当然この礼記を知っているはずだ。知らないで、教育勅語がどうのこうのとは言えないはずである。「斉家」がちゃんと行われていないのに、治国、まして平天下は可能なのか?と言われたら、どう答えるのだろう。パートナーは私人である。言論の自由も保障されてしかるべし、というのだろうか。ならば、国費で働く官僚の秘書がつくのはおかしい。誰が考えてもあたりまえである。

小選挙区制になって、自民党総裁の権力が強くなりすぎている。選挙の公認を盾に何も言えない状況があるようだ。したがって、個々の政治家の力量も大きく下がっている。それをいいことに何でも許されると思ったら大間違いである。権力者の心の隙を見事に突かれたので、つい見栄(前述の言質)をきってみせてしまったように私は思う。

中選挙区制にもどすべしというのが、私の持論なのだが、こんなところにも政治家の力量低下が表れている。感情的な韓国政界はともかく、中国の政治家は激しい権力争いに勝ち抜いてトップに立つ。こんな輩と勝負できる政治家が果たして日本に何人いるのだろうか?そういう危機意識を私は持ってしまう。正直なところ、北朝鮮情勢が大揺れに揺れている時に、日本の政治は、なにをやっているのか?斉家もできないような首相と何も言えないとりまきの政治家という状況下で、危機管理は本当に大丈夫なのか?と思うのである。(と言って、阪神大震災と東北大震災の状況を思い出すと、野党がそれに代われるとは、毛頭思えないのだけれど…。)

TVのワイドショー的には極めて商品価値の高いハナシである。国民の関心は高かろうと思う。しかしながら、そもそも、国有地の払い下げの問題である。どんどん、焦点がずれているように私は思う。国民がとことん真実を知りたいのなら、特捜にまかせるべきかと思う。そこで、犯罪行為を行った政治家や官僚の名前が出てくれば、それはそれで処分されるべきである。まあ、特捜も特捜だと、佐藤優の体験本などを読んでいると、そう思わざるを得ないけれど…。

2017年3月25日土曜日

「マハティールのジレンマ」

昨日、なんとなく日本人会の古本コーナーを覗いてみた。すると、「マハティールのジレンマ-発展と混迷のマレーシア現代史-」(林田裕章著・中央公論出版社/2001年11月発行)という本を見つけたのだった。もちろんRM1である。背表紙には日本円では1800円、マレーシアKLの紀伊国屋ではRM99.9の値札がついていた。つまり、当時1800円の本が、マレーシアに輸入され3000円ほどの値がつき、どなたかが購入し、私はその1/100程度で購入したという歴史がこの本にあるわけだ。

著者は、読売新聞記者である。シンガポール特派員として、マレーシアに関わりをもち、この本を書き上げたらしい。「はじめに」を読んでいて、実に興味深い内容であることがわかった。

第一章は、マハティールが首相に就任して以来の高度経済成長の内実とマハティールに絶大な権威を与えるようになった過程を説明する。
第二章は、政治家になるまでのマハティールの歩みや思想を紹介するとともにマレーシアの政治構造の成り立ちを振り返る。
第三章は、アジア通貨危機に対するマハティールの論理を分析し、グローバリゼーションの中でどういう意味を持つのかを考える。
第四章は、アンワル逮捕事件とその後の政治的動きについて描く。
第五章は、マレーシアの民族問題に焦点を当て、マハティールの認識を解説する。
第六章は、マハティール以後のマレーシアの選択の方向性を予測する。

古本であるから、その書かれた時期を念頭に読まねばならないのは当然だが、極めて興味深い内容だと思う。以前読んだ「ラーマンとマハティール」(本ブログでは、その内容について、昨年12月に「マレー・ジレンマ」というタイトルで9回エントリーを重ねた。)の続編に値する内容である。古本コーナーで手にとって、パラパラめくっていていた私の顔は、きっと満悦の笑みを浮かべていたのではないかと思う。

2017年3月24日金曜日

IBTの話(89)4月から新担任

昨年12月に卒業したF36Aクラスの川柳
3月の授業は今日で終わりである。来週はスクールホリデーで4月3日までIBTは休みとなる。(と、言っても私は一時帰国しないし、旅行にも行く予定もないので出勤するつもりでいるのだが…。)

実は、4月からF38Aクラスの担任をすることになった。だいぶ前に校長先生からお話を伺ったのだが、今日の昼休み、いよいよ学生たちにも情報公開されたわけだ。IBTでは、普通、日本語の先生方が担任をされる。日本語能力の向上がIBTではなにより重視されているからである。ところが、様々な事情が重なって、私が私費生文系のクラスを担当することがベターだということになったようだ。まず、今年は文系志望の学生が少なくて、昨年の3クラスから2クラスになっていること。12ヶ月コースの文系特進コースが成立しなかったことで、社会科の授業は予定よりかなり少なくなったのである。パートナーのT先生は日本語教師の資格も持っているが、これから先のことを考えると、なんとしても社会科教師としての経験を積んで欲しい、それで地歴分野はT先生、公民分野は私と、文系の生徒が多くなると皮算用して今年の教科分担を明確にしたのだが、私など週6コマ(90分×6)になってしまった。要するに暇なのである。きっと遊ばせておいては、日本語の先生や他教科の先生にシメシがつかない、ということで担任をさせようということになったに違いない。(笑)と、同時に、私費生の進学指導を強化したいという指示があった。昨年以上の成果を期待されての登板でもあるらしい。(そういう期待値的な評価をいただいているようだ。)

前任のH高校で、1年から3年まで最高のクラスづくりをしてきた。もうこれ以上はできないと思って、卒業式の時に「H高校では2度と担任はしないつもりだ。」と宣言した。生徒を称える気持ちと同時に正直な気持ちであった。だが、まさかまさかで、マレーシアで担任をやることになるとは…。嘘をつかないのが私の教師としての信条であることは教え子たちはよく知っている。まさかまさかのマレーシアでの担任だし、私が担任したの最後の卒業生たちも、その座を譲ることにきっと納得してくれるはずだ。嘘をついたわけではないけれど、最後の担任宣言は、かなりはっきりと言ったので…。(笑)

1年間しかIBTを経験していないが、私費生の進学指導は極めて大変な仕事であることだけはよくわかった。まず志望校に合格させるのも大変だが、諸書類の翻訳、志望校との連絡、合格した後の生活の相談やビザ関係の指導など、横で見ていても疲れるほど、大変な仕事なのだ。だが、それを承知で校長先生が指名して下さったわけで、その大きな期待に応えなければならない。正直な気持ちを吐露すると、担任が大好きな私としては実に嬉しい。さてさて、まだまだ理想に生きることになりそうだ。

2017年3月23日木曜日

ツチヤ教授の哲学講義を読む。

日本人会のロビーでRM1の文庫本を大分前に何冊か購入した。やはり文庫本はズボンの後ろポケットに忍ばせておけるし、ちょっとつかの間の読書にも適している。何冊か併読してる中に、文春文庫の「ツチヤ教授の哲学講義」(著者は土屋賢二お茶の水女子大名誉教授)がある。たまに哲学系も読んでおかないと基礎的な学力が下がるかな、と思い、購入したわけだ。

最初少し読んだだけで、ツチヤ氏はウィトゲンシュタインの徒であることがわかった。この辺は、一応専門家のはしくれなのである。さて、この本は、大学での講義をそのまま本にしたような話し言葉で哲学が語られている。それがなかなか新鮮である。まだ完読したわけではないが、私は第3章のプラトンとアリストテレスの比較のところが面白かった。ウィトゲンシュタインの立場から、プラトンとアリストテレスの哲学の相違を、こう述べてある。

プラトンは、未解明な部分を残さないような答え方をしないと「なぜか?」という問にちゃんと答えたことにならないと考えているわけです。それに対し、アリストテレスやぼくらは、完全に解明していなくても、説明のつかない部分がいっぱい残っていても(中略:具体的な原因を挙げるかたちの)答え方をすれば「ちゃんと答えた」とみなしています。だから、プラトンとアリストテレスは、「なぜか?」という問題にちゃんと答えるとはどういうことかという点で対立していると言ってもいいんです。

ここでは、プラトンのイデア論と、アリストテレスの形相因・質量因・目的因・起動因の話がなされている。ウィトゲンシュタイン的視点だとこういう話になるのかと深く納得した次第。学生の間に、読んでおいて損はない本だと思うのである。IBTの留学生にとっても、教養課程の哲学より、意外に読みやすいかもしれない。

追記的に、こそっと報告しておきます。昨日59歳になりました。と、同時にわが友、ケニア人のピーター・オルワ氏の命日でもあります。もう何回忌になるのだろうと思います。未だにピーター氏がこの世にいないとは思えないのですが…。というわけで、毎年、あんまりハッピーなバースデーではないのです。もう、誕生日がめでたい、という歳でもありませんし…。

2017年3月22日水曜日

IBTの話(88)国費生の旅立ち

お祈りをしているところ(22日)
この二日間、KLIAへM先生の車に同乗させていただいて、国費生の見送りに行ってきた。日本への出発便は、当然ながら、ナショナルフラッグであるマレーシア航空の成田便(23:30発)である。我々は、授業が終わってから、空港へ向かうわけだ。

私は関西空港と直行便があるLCC専用空港のKLIA2しか利用したことがなかったので、KLIAに足を踏み入れるのは実は初めてである。各航空会社のチェックインカウンターの向こうに、舞台があり、そこに国費生と見送りの家族や友人が集まっていた。

まず、お祈りがあって、JPAの指導があって、その後、下りのエスカレーターで出国のカウンターに向かうようになっていた。その周囲は吹き抜けになっていて、見送りの人々がいっぱい。声援を受けて、エレベーターを降りていく。なかなか壮観であった。
大勢の家族や友人に見守られて出国カウンターに向かう(21日)
いつかマレーシアを背負って立つ人材に成長して欲しい。教え子は、教師の夢そのものである。