2017年8月21日月曜日

松山千春氏のイイ話

WEBで今日のニュースなどを確認していたら、新千歳空港発大阪の伊丹空港行のANAが保安検査場の混雑で1時間以上も機内に閉じ込められたまま出発できなかったらしい。おそらく乗客の多くは、関西圏から北海道旅行をして帰宅する人々だったと推察できる。

そこで、同じ便に乗り込んでいた歌手の松山千春氏が立ち上がる。機長の許可を得てアテンダントのマイクを使い、「大空と大地の中で」を歌ったのだという。松山千春氏は大阪のラジオに出演するためにこの便に乗っていたようだ。WEB記事では、その番組の中でこの話に触れている。
https://www.j-cast.com/2017/08/21306272.html?p=all

何とも素晴らしい話ではないかと思う。なぜなら、北海道旅行に松山千春の歌は欠かせないと私は思うのだ。舞鶴や敦賀から新日本海フェリーに乗る際、私はまず小林旭の「熱き心に」をかける。北海道に行くという気分が否が応でも盛り上がる。そして、いよいよ小樽に到着したら、松山千春である。それも古いアルバムがいい。「大空と大地の中で」をかけながら、北海道の風景を満喫するのである。羅臼岳を望む知床横断道路では「季節の中で」や「旅立ち」が良く似合う。

記事の中で、居合わせた搭乗客が「最高のエンディングだった。」と喜んだのは、やはり松山千春の歌が、北海道の自然とマッチングしていることの証明であると思う。乗客のために立ち上がった松山千春氏は、きっと故郷・北海道を真に愛しているが故の行動だったと思うのだ。

2017年8月20日日曜日

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https://alchetron.com/Vic-Morrow-824602-W
エントリーを終えて、米政権のニュースをWEB上で見ていたら、極めて面白い記事を発見した。東洋経済ONLINEの投資銀行家ぐっちーさんの「米国はこのままだと年末に大変なことになる」という記事である。http://toyokeizai.net/articles/-/183225

1つは、ガバメントシャットダウン(政府機関の閉鎖)の危機の話で、議会で民主党がマジョリティを得ていなかったオバマ政権でも、何度か危機があったらしいが、大統領の指導力でこれを回避してきた。ところが、現政権ではトップの閣僚すら次から次にクビになり、局長級の人事はほとんど決まっていないので、日本の企業の米国担当者は誰と交渉すればいいのか頭を抱えているらしい。この「リスク」はかなり重大で、トランプ政権を案外追い込むことになるかもしれないというわけだ。例の人種問題での発言で、民間企業のCEOなども諮問委員会からどんどん離れており、経済界からも見放されつつあるわけで、私としては、POOPさんに一刻も早く退場願いたいところだ。

2つ目は、リーダー論である。大統領のリーダーシップの違いについて書いていて、ふとそちらに話が移ったらしい。米国と日本のリーダーシップの相違について「米国は指揮官が自ら先頭に立ちリスクを取りに行く」と書かれている。これは、軍隊の突撃に顕著らしい。帝国陸軍は、士官が突撃命令を出し、下士官が突撃する。もちろん士官も続くのだけれど、一番のリスクを負わない。それに対して米陸軍は「Follow Me!」と言って指揮官から突撃する。ぐっちーさんは、ここで「コンバット」のサンダース軍曹を例に出している。おお、サンダース軍曹…。懐かしい名前である。(今日の画像参照)

米国では、部下に全てを任せ、責任は上司が取るというスタンスらしい。日本は、反対に上司がリスクを強調し、部下の自由な動きを摘むことが多い。この企業風土の違いが、アマゾンやフェイスブックのような会社を生む、生まないという現状になっているのではないかと言うわけだ。なるほど、と膝を打った次第。

「マレーシア新時代」を読む。

この本も、日本人会の無人古本コーナーで購入した。比較的新しい新書なので、少し高くてRM1ではなかったはずだ。(と言ってもRM2か3)「マレーシア新時代ー高所得国入りー」(三木敏夫/創成社、2015年5月第三版発行)である。昨日2冊の本の書評を書いたので、続けてエントリーしようと思う。

マレーシア理解のために、この1年間多くの書籍に触れてきたが、この新書もなかなか面白くためになった。ただし、マレーシアの基礎的な歴史や経済構造などを知った上でないとちょっと解りづらいと思う。そういう意味では私にとってはタイムリーなマレーシア本だった。著者はジェトロでマレーシアに関わった経済人である。

この本は、あくまでもマレー系人々のスタンスから書かれているように強く感じた。ブミプトラ政策に関しても、対英国への真の独立のための政策である、在マレーシア企業の30%のブミプトラの資本参加も肯定的に書かれてある。その是非に私は異議を唱えるものではないが、と、中国系・インド系のマレーシア人からの視点についてはあまり書かれていない。これが私の第一印象である。

一方で、マレー系の弱いところも着いている。朝出勤するとムシュアラ(会議)と称してのお茶の習慣があり、政府関係者とアポイントメントがつきにくいとか、民間部門でもマレー系のビジネスマンは冷房の効いた事務所の個室でサインすることを好み、製造現場に直接携わるのは卑しい者がすることだと考えているなどの批判も書かれている。ここでも、中国系・インド系の弱点についてはふれられていない。

マレーシア国内の経済格差(ジニ係数が0.441/2009年)が大きいまま高止まりしていること、外国人労働者と先進国入りへのジレンマ、サラワク州と半島部の軋轢など、マレーシアの抱える様々な問題提起があった。これらの問題については、私自身じっくりと考えながら改めてエントリーしたいと思う。

2017年8月19日土曜日

シェール革命後の世界勢力図

さて、朝のエントリーの続きである。もう一冊、無人古本コーナーで石油関係の本をチョイスした。こちらはアメリカで進むシェールガス・シェールオイルの技術革新によって、天然ガスの市場、さらには石油の市場にどう影響がでるかという内容である。アマゾンの読後のコメントを見てみると、かなり評価が高い。「シェール革命後の世界勢力地図」(中原圭介著/ダイヤモンド社・2013年6月発行)である。

まず私が不勉強で、びっくりしたことは、米企業の賃金がリーマンショック後約1/4にまで減っていることである。これでGMなどの企業はなんとか立ち直ったらしい。
そこに、中小のシェールガス企業が、こつこつと技術革新をしながら生産コストを下げていて、2014年現在で、すでに全米天然ガス生産量の30%ほどまでにシェールガスは発展していることである。これは昨日世界国勢図絵などの最新資料で確認したところである。
サウジなどのOPEC諸国の増産による価格低下誘導で、シェールを押さえ込むことは見事に失敗したといってよい。国際石油資本も、これらの中小シェールガス企業を買収し、さらなる増産体制に入っている。夢よもう一度というところか。とにかくも、アメリカの安価なシェールガスの登場で、天然ガスの国際市場は大きく変わるだろうという予想が書かれている。

すなわち、アメリカの天然ガス価格はたとえば日本などと比較するとかなり安い。これを企業の発電に使えば生産コストで有利になるのは自明の理である。しかも先ほど述べたように米企業の賃金は安く抑えられており。中国の沿岸部と等しいらしい。中国はまだまだ賃金の上昇が見込まれる故に、アメリカの製造業は世界の工場の地位を取り戻すかもしれないというわけだ。

このシェールガスが輸出されるようになるまでに生産拡大した場合、ロシアをはじめとした多くの天然ガス生産国に価格の低下を市場は求めることになる。シェールオイルの開発も着々と進んでいる。この事による世界勢力地図が変化がこの本のテーマである。要するにアメリカの復権が語られているわけだ。マレーシアにとっては極めて頭の痛い話になる。おそらく(マレーシアの官民半々の石油企業である)ペトロナスは次の一手を模索しているはずだ。

この本もなかなか面白い。まだ全部読み切っていないのだけれど、経済学への批評も書かれていて、さらに面白い。秋田大学の国際資源学科に学ぶ、文系の2人のOB/OGには是非読んで欲しい本だ。

日経文庫 石油を読む

何度かエントリーしているが、KL日本人会のロビーに無人古本コーナーがあって、私は非常に重宝している。職員室の机の引き出しいっぱいにRM1の新書や文庫本が詰まっている。(笑)

ところで、IBTで使っている総合科目のテキストの改訂版が出版され、以前、帰国した先生にマレーシアに運んでもらった。今使っているものと見比べてみると少し違いがある。社会学的な部分には特にエネルギー問題が追加されていた。そこで、テキストの補足説明プリント用に、石油のこと書き添えることにした。絶好の参考資料を古本コーナーで手に入れたからである。まずは、日経文庫の「石油を読む」(藤和彦著・2005年8月発行)である。少し古い資料だけれど、なかなか面白かった。著者は通産(現経済産業)省の元官僚の専門家である。

改訂版テキストには、国際石油メジャーとOPECの話が書かれてある。実はこれはもう古いのである。国際石油メジャーの生産高は10%くらい。OPECも40%弱で、市場を引っ張る力がない。石油は価格カルテルで支配されている、というのはすでに神話である。現在の国際石油市場は、NYの先物取引市場が中心で、テキサスのWTIの取引が大きな影響を与えている。この市場は投機性がかなり高い。というのも、「市場の失敗」であるからだ。これをIBTの学生に伝えたいと思った。情報の対称性がないのである。凄い話だが、世界の原油生産は、供給量も消費量も、各国の備蓄量も全くといってわからない。アメリカ一国のの資料は信用できるかもしれないが、OECD全体の統計が出るのが2ヶ月後で、しばしば数値の変更がなされる。非OPEC諸国に関してはいわずもがなである。要するに、需要量も供給量も情報がはっきりしていないわけだ。だから、産油国の政変や様々な憶測が価格に変動を与えるわけで、完全にカジノ化しているといってよい。
一方で、石油の価格弾力性が低いという問題もある。石油は発見、開発に莫大な費用と時間がかかるし、生産量の維持にもそれなりの設備投資が欠かせない。しかし、一度稼働するればその費用は安価なので、石油価格が多少上下しても供給量は変わらない。需要に関しても、価格が上がっても航空機やガソリンの需要が激減するわけではない。こちらも価格弾力性が低いわけだ。石油という商品と市場に関する質問を基礎的な経済学を学んだ学生にぶつけてみようと思う。

ところで、この本の画像を探していたら、第3版まで出ていることを発見した。うーん。これは…。やはり最新版を読みたいところだ。

2017年8月17日木曜日

ソウルの 慰安婦 路線バス考

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-3716.html
あまり触れたくはない話なのだが、ソウルの日本大使館前を走る路線バスにプラスチック製の慰安婦像が座席に期間限定で設置されているそうだ。ここで慰安婦問題の真偽を論じる気はない。何度か書いているけれど、私はナショナリストではなく、地球市民を標榜している者である。日本国際理解教育学会には、韓国の研究者や学生の方も多く参加されておられる。共に異文化理解のための教育を論じあう友人である。

しかしながら、慰安婦問題をめぐる韓国の一般的な人々の「恨」には、すでに異常性すら感じざるを得ない。

北朝鮮有事の際、こんなことで日韓は協力できるのだろうか。正直なところ、日本人の多くは、すでに北は当然、南とも関わりたくないと思っているのではないかと思う。普通の政治感覚を持っている政府ならば、国益をまず第一に考えるはずだが、これでは有事の際も日本との協力は必要ないと言っているに等しい。官房長官の反応は至極当然だと私は思う。あまり想定したくはないが、有事の際、日本に韓国の難民が多数渡ってきたとき、日本人はどう対応するのだろうか。人の良さこそ、日本人の美徳だが、さすがに…。

ベトナムでは韓国軍のために働いた女性もいるとのこと。韓国もこれを認めている。同様の行為がベトナムで行われたとしたら、韓国の人々はどう反応するだろうか。国際社会における異文化理解は、異文化への正しい認識・理解と尊敬から生まれると私は思っている。

悪意からは、悪意しか生まれない。

2017年8月16日水曜日

IBTの話(118) FRIM 遠足

IBTでは、隔年で8月に運動会と遠足の行事がある。今年は今日がその遠足で、KLの北部にある森林公園のFRIMにバスを連ねて行ってきた。1時間半ほどの熱帯雨林観察のウォーキングが中心であった。私は、このところ体調があまり良くない。そもそもウォーキングする自信がなかったので本部付という役であった。幸い、ウォーキングはクラスごとの編成ではないので担任でありながらはずれることができたわけだ。と、いってもミネラルウォーターやバナナ、弁当を各クラス別に用意して、それを配布したり、様々なインフォメーションをしたりと、意外に大変であった。(笑)

ちょっとだけ時間があいたので、本部近くの熱帯雨林への散策道に入ってみた。滝があってなかなか趣がある。この場所は私に着いてきたメンバーが中心になって、昼食後、我がクラスのメンバーが水遊びに勤しむことになった。(笑)
こんなKL近くの森林公園でも、ヒルがいて、多くの学生がやられて消毒を受けに来ていた。私はちょっと滝まで行っただけなので大丈夫だと信じていたが、自宅に帰ってからジーンズを脱いだ際、小さなヒルにやられた傷を発見した。うーん、熱帯雨林のヒル、恐るべしである。

2017年8月14日月曜日

ワガドゥグのテロ事件

ブルキナファソ北部のモスクの乾しレンガで出来た尖塔
ブルキナファソのことが久しぶりにニュースに載ったと思ったら、テロ事件であった。ワガの街のトルコ料理で銃乱射事件があったらしい。十数人が死亡し、犯人はイスラム過激派であるという情報が有力である。それ以上の詳しい情報があまりない。私としては、ただただ哀悼の意を表するしかない。

ブルキナファソは、イスラム教徒もいるし、キリスト教徒もいるし、土着の民間信仰も盛んだ。私が接したブルキナナベ(ブルキナファソの人々)は、およそ宗教的な対立とは無縁だ。キリスト教徒とイスラム教徒の共同墓地も見たし、アルジェリアのラクダと呼ばれる豚肉を食べる人々もいた。あまりイスラム教の復古主義的なイメージはない。今回のことで、イスラム教徒が非難され、中央アフリカのような騒ぎにならないことをひたすら祈る次第。

多くの貧しい子供たちはコーラン学校で生活していて、事実上の乞食行をしていた。ストリートチルドレンとあまり変わらない。といっても、他の多くの子供たちも貧しいのでいろいろなインフォーマルセクター的仕事をしていた。みんなで助け合うので精一杯の国でわざわざ銃を乱射することもないだろうに…。

今も現地で旅行ガイドをしている”友人のオマーンと運転手君”は無事だろうか?少し心配である。ちなみに彼らはそんなに敬虔なイスラム教徒ではなかったように思う。

2017年8月13日日曜日

グアムの観光客は10倍?

https://www.zazzle.co.jp/
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B7%E3%83%BC%E3%83%AB
やはり、精神医学的にこの男は異常なのではないかと思う。大統領職にある男がグアムの州知事へかけた電話内容である。「あなたは非常に有名だ。世界中であなたとグアムが話題になっている。金をかけずに観光客が10倍になる。おめでとう。」

こう言われて喜ぶ人間がいたらお目にかかりたいものだ。当然知事やグアム政府関係者は強く反発している。日本からもグアムは人気の観光地だが、おそらくキャンセルが相次いでいるはずだ。誰が、今危険なグアムに行くのだろう。
http://www.sankei.com/world/news/170813/wor1708130011-n1.html

こんな男が核ミサイルのボタンを米国民から預かっているという事実が恐ろしく不安である。北も米国のどちらの指導者も少なくともまともではない。戦争するなら二ヶ国だけでやってくれ。日本や韓国が巻き込まれる必要性はない。重ねて言いたい。北のICBMは無視するべきだ。

2017年8月12日土曜日

IBTの話(117)千人針の応援

第33回日本語弁論大会 予備教育課程の部の当日である。我がIBT以外にも、大学進学(他は理系オンリーである。IBTだけ文系もある。)をめざす3校がマレーシアにはあって、予備教育課程の4校で競い合う弁論大会である。昨年は、私は不慮の事故で行けなかった。いわくつきのイベントでもある。今年は無事に参加できたわけだ。(笑)

国費生の1・2年生は全員参加で2台のバスで会場に来た。私費生は自由参加である。チャイニーズの価値観はやはり日本とは少し違って個人的な利害が集団の帰属意識より優先する。だから、担任としては、全員参加を強制しなかった。となると応援に参加する学生も少なくなるのは当然である。とはいえ、クラスからI君が出場するので参加できない学生にもなんらかの応援に関わらせたい。そこで、クラスのリーダー的存在であるL君に相談を持ちかけた。結局、L君は布地を買ってきて「千人針」(彼女がこの言葉をしっているかは不明だが…)をしてくれたのだ。若い読者には意味不明かもしれないので解説すると、応援の言葉を縫い合わせるのをクラス全員に関わらせたわけだ。全員が思いを込めて縫い合わせた応援旗、というわけだ。私としては、これで十分満足している。

我がクラスのI君はトップバッターだった。本人も最高の出来と自負する素晴らしいものだった。前半戦を終わって、おそらく上位だったと思う。後半戦はなかなかの強者ぞろいで、結局入賞はならなかったが、本当にご苦労様、である。
5位から2位まで他校の弁者が表彰され、IBTの席は沈黙していたのだが、なんと優勝はIBTのS君だった。「IBT!IBT!」の連呼の中で彼女が表彰に現れた。やはり嬉しい。

国費生のI君も含めて本校の代表3人が、ずっと練習していたのを見ていた。3人で勝ち得た優勝だと私は思っている。

2017年8月11日金曜日

北のICBMを無視しよう。Ⅱ

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-2149.html
やおら、北朝鮮がグアムに向けてミサイルを発射すると挑発して以来、またまた雲行きが怪しくなっている。ご丁寧に北朝鮮は日本の上空を通過する県まで発表、防衛庁はPAC3をそれらの県に配備するそうだ。まあ、適切な処置であると思う。

当然の如く、アメリカの心理学的に問題のある指導者は息巻いている。たしか、某高官が野卑で短慮な彼のSNSを管理すると聞いていたのだが…。中国に八つ当たりし、とうてい世界をリードする人間の器ではない。中国は、北朝鮮の先制攻撃があった場合は中立、アメリカの先制攻撃があった場合は介入という腹を固めたようだ。

アメリカのポチである日本はどうするべきなのか。おそらく北朝鮮はグアム付近までミサイルを撃ち込むかもしれない。そのまま基地に命中させると自殺行為であることはよくわかっている。日本は、ここは自国を守ることに徹するほうがいいと思う。日本に間違って墜ちてきたら打ち落とす、これは当然だが、イージス艦が打ち落とそうと躍起になる必要はないと私は思う。(出来ない可能性の方が高いだろうが…。)北朝鮮が狙うのはグアム近海である。集団的自衛権は米軍に実際の被害が出た場合、日本の存立危機となる可能性が生まれるのであって、慎重の上にも慎重に判断すべきだ。

要するに、北のICBMは無視するべきだと重ねて主張したい。なぜなら、北の狙いはアメリカに金王朝を認めさせることであって、ポチである日本は無関係とはまでは言わないが、ご主人様を差し置いて、わざわざ噛みつく必要はないのだ。せいぜい小さく吠える程度(PAC3配備で万一に備える)でよいと私は思う。憲法第9条はまだまだ現役である。それを忘れてはならない。

2017年8月9日水曜日

IBTの話(116)リーダー塾帰馬

マハティール元首相と参加者の画像/HPより
http://cplus.if-n.biz/5001894/party/27687?sid=b27a11987a406b130e44a7b89e5955ad
日本の高校生とアジアの高校生が交流し語り合う「次世代リーダー養成塾」(福岡県宗像で開催)に我がクラスから参加していた女子学生2名が昨晩遅く帰馬、今日ひさしぶりに顔を見せてくれた。極めて濃厚な2週間を過ごしたようだ。さすがに疲れているようだったが、朝から校長室・職員室に4人で挨拶に来てくれた。

きっと語りたいことがいっぱいあると思う。私の授業では少しだけみんなにシェアしてあげて欲しいと時間をあげた。すると、最大の思い出は、前首相のマハティールさんと語り合える時間があり、著作にサインももらったらしい。しかもIBTの学生4人(マレーシアの代表である。)で奥様のピアノに合わせてマレーシアの歌を合唱したらしい。日本の高校生と長時間にわたる議論をと戦わせて、価値観の違いにも気づいたとか。池上彰氏もこの「リーダー塾」に来たようだ。
私自身、彼女たちの話をもっと聞いてあげたかったが、非常に疲れているのがよくわかった。参加中の総合科目の補習もしなければならないし、その時にでもゆっくり時間をかけて聞いていこうと思う。

さて、明日日本時間の19:30からNHKのクローズアップ現代で、このリーダー塾が取り上げられるという情報が入った。私の住処には日本のNHKは受信していないので見れないが、日本の読者のみなさんで興味をもたれた方は是非。

2017年8月8日火曜日

IBTの話(115)ODANGO

http://www.oisca.org/support/
more/oisca/magazine/pdf/1411-3.pdf
総合科目のテキストを常に補足するプリントをつくりながら授業を進めているのだが、時にはテキストの内容に異議を唱えることもある。「南北問題」については、一応詳しいので、私はちょっとうるさい。日本のODAの問題として、贈与より貸与が多いとか、日本のODAはインフラに偏っていて、病院や学校などへの協力が少ないとか書いてある。

日本のODAが、あまり贈与しないのは、国際協力に依存する途上国政府が多い故である。基本的に日本の姿勢は正しいと思う。贈与に関しては、「人間の安全保障」の観点から災害などの場合は、たしかに贈与すべきだと思うが、学生にこんな質問をしてみた。たとえば、飢餓に苦しんでいる地域があったとして、食糧をどーんと無償で配布したとしたら、経済学的にどうなるか?。無償の食糧が一気に供給されると、穀物の価格が急激に下落し、それが原因で周辺の地域に飢餓が広がることもあるのである。こういうことは、やはり多少専門的に開発経済学をやらないとわからないことで、必ずしも無償=善ではないということを教えた。

また、日本のODAが病院や学校への協力が少ないというのは、ひとつには、学校をいくら建てても、絶対的教員数や教科書が足りないこと、病院も同様で、こういう地域に於ける細かな協力は日本のNGOとJICAが協力して推進していく方がうまくいくのである。これがODANGO(オダンゴ)である。日本の国際協力は歴史があるし、多くの先達の努力と知恵が活かされていることを知るべきだと私は思うのである。

テキストは絶対的ではない。そんなことを学生に話していたのだった。

2017年8月6日日曜日

昭和天皇と福田赳夫の話

http://blog.goo.ne.jp/
yamakaku2009/e
/9812949261bd2eae
886ebf5d893f7adf
KLIA2に向かう650番のバスとセントラル駅からのエクスプレス、さらに空港の到着ロビーと、妻を迎えに行き、待っている間、昨日エントリーした「日本の歴代総理大臣がわかる本」をずっと読んでいた。気楽に読めるのが最大の利点であるからだ。ここで面白い逸話をいくつか発見した。ちなみに著者の岩見隆夫氏は毎日新聞の有名な政治記者である。今日はその1つを紹介しようと思う。

福田赳夫と昭和天皇の話である。福田は第二次岸内閣の農相となり、伊勢湾台風後、中部地方の農業被害について報告するため宮中に出向いた。その際、昭和天皇が「時に農林大臣、桑名のシジミはどうなったか。」と聞かれた。「?」桑名と言えばハマグリ。天皇は勘違いされたのでは?と思ったが「シジミのことは調べて追って報告いたします。」と返事したそうだ。さらに名古屋の金魚についても同様の質問があった。名古屋で金魚?農林省に帰って調べてみると、桑名の「焼き」ハマグリはすでにほとんど採れなくなっており、宮城県・松島が最大の産地となっていることがわかった。名古屋も金魚の三大産地のひとつになっていた。要するに、生物学者として農林水産に詳しかった昭和天皇が福田をからかわれたのである。昭和天皇には、こういうユーモアを楽しまれる方だった。

続いて佐藤内閣で外相となった福田は、天皇の訪欧の首席随員となる。英国で、随行記者団の質問を受けているうちに天皇が出発され、首席随員行方不明事件と呼ばれる失敗をする。さらに英国からオランダに移動する際、秘書の次男がネクタイを全て荷物にまとめ送ってしまい、朝のネクタイがないので、在英大使館員のものを借用したという失敗もあった。これらを昭和天皇はご存じで、随員の謝礼会の際、「福田はあの時、行方不明になったね。」と冷やかされ、次男にも「近頃は秘書をちゃんとやってますか。」と声をかけられ、その後の内奏の時には「今日はネクタイをつけてるね。」と楽しげにからかれることがしばしばだったという。福田は1975年の天皇訪米の際も副総理として首席随員を務めた。昭和天皇の旅とよほど縁があったのだろう。

なかなか面白い逸話である。昭和天皇のお人柄が偲ばれるいい話だと私は思う。

2017年8月5日土曜日

5時間遅れの妻のフライト

妻の帰馬のエアーアジアX便が、何故か5時間も遅れて関空を出た。関空のHPでも最終搭乗のサインが出たと思ったら、また消えたりして、やきもきした次第。まあ、昔はこんなライブな情報は得る術がなかったわけであるが…。

今、妻は台湾の東海上を通りすぎて、フィリピンの西を南下している。到着はこちらの時間でPM9:45ということらしい。本当ならPM5:00頃到着で、もうすでに住処でほっと一息入れているはずなのだが…。

エアアジアが、ハワイ便を関空経由で運行しだした関係か、機体の問題か…。とにかく、これからKLIA2に向かう。

追記:KLIA2でもなかなか関空からの便の表示がされていなかったが、ふと見ると急に一番上に到着したという表示が出ていた。うーん。不可解である。マレーシア時間のPM9:45着で、妻と再会したのが10:30。ちょっと食事してタクシーで住処に着いたら日付が変わっていた。

長州のバーバリズム

妻が今日、帰馬するのだが、台風かなにかの関係で2時間以上遅延して飛び立つようだ。空港に迎えに行く予定だが、少し時間があるのでブログのエントリーをしておこうと思う。

先日、日本人会の無人古本コーナーで、「日本の歴代総理大臣がわかる本」(岩見隆夫著・三笠書房)をRM1で手に入れた。私は、長い教員生活の中で教材研究として戸川猪佐武の「小説吉田学校」シリーズや大下英治の政治小説などをかなり読み込んだ。この系統の本は、新しい知識を得ると言うよりは、マンガ本的に比較的楽に読める本である。ちょっと気が向いたときに開く程度なのだが、昨日、岸信介の項で、「バーバリズム」という聞き慣れない語句が出てきた。

鳩山内閣の外相・重光葵と共に米国の国務長官ダレスに会った時に、重光が「安保条約は不平等だ。」と唐突に言った。するとダレスに「日本にそんな力があるのかっ!」と一括されたらしい。この時に岸は安保改定を強く意識することになる。
岸側近の福家俊一は、「吉田松陰、高杉晋作らの長州のバーバリズムと共通したものがにおう。」と言ったそうだ。

バーバリズムとは調べてみると「野蛮」を意味する語らしい。福家俊一のいう吉田松陰のバーバリズムとは、無謀な黒船への密航や「狂」を松下村塾で説き、尊皇攘夷の過激派育成を意味するのだろう。また高杉晋作は長州を倒幕武闘路線へ導き、奇兵隊の育成、功山寺でのクーデターなど、吉田松陰の志を引き継ぎ、見事に「野蛮」な生涯を送ったといえるだろう。

長州からは、数多くの首相が出ている。長州にはそういうバーバリズムのDNAがあるのかもしれない。ケンカ好きのDNAとでも言おうか。伊藤博文などは、例外的で、松下村塾でありながら周旋の才を認められていたりして、「野蛮さ」に欠けるかもしれない。日露戦争も回避派だったし。(笑)山縣有朋は、ずばりケンカ上手だったと思う。国民皆兵を(薩摩の久光を怒らせるのを覚悟で)西郷にもちかけるところなど、一身を賭した大ゲンカをしかけている。

岸の実弟で長期政権だった人事の佐藤栄作も最後の最後で新聞と大げんかになる。(小学生だった私はこのニュースをTVで見ていて強烈な記憶が残っている。)今の首相も、野党に対して、いらいらしてヤジを飛ばすところなどを見ると、このDNAをもっているような気がする。首相は、岸首相の孫(母方の祖父)に当たるが、ハト派的な父親の系譜(三世議員である。)を誇りにしているらしいと何かで読んだが、簡単に長州のバーバリズムという一言で「人間」を語れるわけではない。いずれにせよ、バーバリズム…なかなか興味深い語彙が増えたわけだ。

2017年8月4日金曜日

久々に京大アフリカ地域研の事

http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/
member/takahashi.html
高橋基樹先生の「アフリカの負の脱工業化」の論文を昨日拝見していて、ふと、京都大学大学院アフリカ地域研究研究科教授という経歴に目に留まった。

マレーシアに来てから、当然京都大学の講演会には顔も出せていないし、すっかりご無沙汰しているわけで、HPを見ると2016年教授に就任されたようだ。私の大好きな大山修一先生と「開発と共生のはざまで-国家と市場の変動を生きる」という論文も書かれたようだ。うーん、これは是非読んでみたいと思う次第。

なおセンター長に重田先生が復帰されておられた。お元気そうでなによりである。開発経済学の分野で、これまた私の大好きな高橋先生(先生と北川先生との共著「現代アフリカ経済論」は、現在の日本における最高のアフリカ開発経済学のテキストだと私は思う。)をお迎えして、アフリカの潜在能力を活かそうという京大の地域研究にますます厚みがでるのだと思う。実に楽しみである。

2017年8月3日木曜日

アフリカの負の脱工業化

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-3029.html
WEB上で高橋基樹先生の「アフリカの負の脱工業化」という論文を拝見した。
http://blogos.com/article/237951/?p=1

なかなか進まないアフリカの工業化について論じられたものである。当然ながら鋭い考察で面白い。思えば、私が開発経済学をかじりだして、かれこれ10年以上になる。それも、東アジア・東南アジアといった開発経済学のテキストになるような地域をぶっとばして、アフリカの開発経済学をひたすら学んできた。だからこそ、マレーシアの発展の図式がよくわかる。この「負の脱工業化」という高橋先生の視点もよく理解できるのである。

ちょうど総合科目で、南北問題を論じていて、開発経済学の話をしているところである。HDIとセンの貧困の定義から始まって、開発経済学のイロハを論じているのだが、IBTの学生に語るには、マレーシアの発展を元にした講義の方が当然属性がある。特に、マレー系の国費生は、国の将来を託すべき学生であるので、意識は高い。ありがたいことに、これまでの経済の基礎的な学習を受けて、開発経済学的なものの見方が可能になっている。

開発経済学から見れば、インフォーマルセクターの存在が、アフリカの経済成長をゆがめているのは事実である。この高橋論文にもそのことに触れられている。

今日も私が経験したインフォーマルセクターの話をしていた。開発経済学は彼らにとって他人ごとではない。インフォーマルセクターなどという概念がEJUの試験には出ることはないだろうが、試験対策以上に重要なことを教えているという自負がある。さっそく日本の大学の、どんな学部・学科で開発経済学を学ぶことができるのかという質問を受けた。まったくもって嬉しいではないか。

2017年8月2日水曜日

IBTの話(114)核軍縮と平和学

http://graduatesmentor.com/2017/07/26/gandhian-studiespeace-studies/
総合科目・公民分野は国際関係に突入している。今日は、核軍縮の歴史などを語ることになっていた。意外にEJUでは、核軍縮や世界的な環境問題への取り組みなどの歴史的な流れがよく出る。ストックホルム・アピールだとか、部分的核実験禁止条約、SALTだとかSTARTだとか、こういう事項を試験では並べ替えさせたるする問題が出る。私などは、どうでも良いような気がするのだが、試験対策としては「★2つ」なので解説することになる。

マレーシアの学生は、日本の学生ほど核については知らない。まあ、当然であるので基本的なことをまず教えている。原子爆弾の原理。マンハッタン計画。広島の原爆の話。ICBMやSLBM、戦略核と戦術核との相違。彼らは、日本に留学する故に、今の北朝鮮情勢についても強い関心を持っている。まあ、具体的に話さないとオバマ大統領が締結した新STARTについては理解できないので、かなり具体的な話をした次第。

興味のある学生には極めて刺激的であるが、属性のない学生にはなかなか難解であり退屈である。「平和学」という学問はイメージがいいが、結局のトコロ「軍事学」の裏返しになると私などは考えている。そんな話をしていたのだった。

2017年8月1日火曜日

IBTの話(113)業務用PC

8月である。IBTのコンピュータ担当のA先生の尽力で、業務用PCが使えることになった。もちろん業務用であるから、様々な制約はあるが、大阪市とは比べものにならないほど自由度が高い。なにより校内を自由に持ち運ぶことが可能である。よって、パワーポイントが使える。(大阪市のは机に固定されていてパワーポイントは入っていても実際の授業では使えないという、全くアホちゃうか、という信じられないシロモノだった。)有線ケーブル化されたネットも個人の責任にゆだねられていて、当然ながら私は、メールはIBTの公式のものだけを使用することにした。とはいえ、ニュースソースになる各種WEBのメディアのHPはお気に入りに入れている。PCは日本語仕様になっているが、マレーシアの市販品なので、キーボードはちょっと日本製とは違う。慣れるのに少し時間がかかりそうである。自宅との連絡用のUSBも配布された。

ところで、この業務用パソコン、全員のPCが赤である。職員室内がちょっと壮観である。(A先生によると注文とは違うらしい。この辺がマレーシアである。画像参照/フリーのPCバッグは個人用に必要な人だけに配布された。一応私も頂いた。)

面白いのは、A先生のアイデアで、PCの名前がそれぞれ、個人が提案した寿司ネタになっていることである。まあ魚の名前が多いのだが、私は大好物の「ホタテ」にした。パスワードも、そのPC名の寿司ネタに合わせてある。(笑)

この「ホタテ」君のお陰で、毎日自宅と学校間、PCを運ばなくてもよくなった。ありがたいことである。改めてA先生に感謝である。

2017年7月31日月曜日

神殿の丘危機 さらにその後2

http://polandball.blog.fc2
.com/blog-entry-4141.html
神殿の丘危機のその後の続報が「オリーブ山便り」で伝えられている。最も危険な金曜日、ガザの国境でイスラエル軍との衝突があり、1名が死亡。西岸地区の入植地でもテロ未遂のパレスチナ人が射殺され、テルアビブのヤッフォーで犯罪グループの銃撃戦があり警察が犯人1名を射殺し、その後現場でアラブ系のデモが起こり衝突。といった小競り合い(とはいえ死者が出ている。)はあったものの、問題の神殿の丘では、意外に平穏だったようだ。

先の暴動を受けて、警察は、アル・アクサへの入場を50歳以上と制限した。再び大規模な衝突が起こると仮定し、警備隊はかなりの装備で待ち受けていたのだが、ダマスカス門では、数百人のパレスチナ人は、早々に警備隊の眼前で礼拝を終え解散したらしい。

…さすがにガザには行っていないが、テルアビブのヤッフォーには行ったことがある。1/3はアラブ人という紹介もなされていたが、地中海が美しい中東らしい場所だ。ダマスカス門も何度も出入りした。ここからバスや路面電車が出ている。パレスチナ自治区のベツレヘムに行くのも、ホロコースト記念館(ヤド・ヴァシェム)へ行くのもここから、という交通の要所である。

ところで、ヨルダン国王が、今回の件で介入してくれたと、アメリカに感謝の意を表したという。アメリカが何をしたのかは不明だとか。うーん。http://mtolive.blog.fc2.com/

2017年7月30日日曜日

外相と防衛相兼務は可能か?

https://www.pinterest.jp/pin/541628292667215341/
ホワイトハウスもホワイトハウスだが、永田町も永田町らしい。例の資質に欠ける某防衛大臣が、野党の党首の辞任や制服組の辞任に押し流されるようにやっと辞任した。これについては、WEB上でも様々な人から華々しく取り上げられており、私などが論評する必要もないと思う。

問題は、昨日の北朝鮮のICBM発射後のハナシである。首相は、何故外務大臣に防衛大臣の兼任をさせたのだろうか?いくら8月3日が内閣改造予定日とはいえ、また外相が優秀な人材(か、または仲良しのお友達)であったとしても、このような事態を予測していなかったのか?と思う。兼務のK大臣は緊急安全保障会議の後、まず防衛省に向かい、かなりの時間経過後に外務省に入ったという。順番はともかく、これでいいのだろうか。

こういう危機管理の不徹底さは、フツーの感覚では考えられない。防衛と外交、どちらも極めて重要であり、兼任は果たして可能なのか?と私は思う。これこそ、獣医学部がどうのこうのといった問題などよりよほど重大な国民の安全に関わる問題だ。現政権を批判するなら、野党もここを見逃してはなるまい、と思う。

♪ 大阪も雨に沈んでいるかい

http://www.pappys.
co.jp/2015.April.html
久しぶりに、KLは雨が降ってきた。妻が一時帰国していない。そんな状況下、先週の水曜日の夜に嘔吐を繰り返し、結局、木曜日は赴任以来初めてIBTを休む(授業に穴を開けてしまう)ことになってしまったのだ。金曜日も朝の1コマの自分のクラスの授業を終えて帰宅した。以来、養生しているのだった。(妻の診断によると)冷たいものを一気に胃に入れたのが最大の原因らしい。「いいけげん自立してもらわないと…。」とLINEの無料電話でさんざん言われたが、まあ、妻がいての自分なので…。(笑)十分に回復したので明日からは大丈夫だと思う。

ところで昨年まだ単身赴任だった時、雨の日、住処の窓から、この歌をよく歌ったものだ。「大阪も雨に沈んでいるかい」…金森幸介の曲だが、私はやはり上田正樹が歌っているのが好きである。私の気分が歌われているような気がする。知る人ぞ知る、すごい名曲なのである。
https://www.youtube.com/watch?v=Yqz3-VrrvP4

2017年7月29日土曜日

POOP Americana

昨夜、北朝鮮がICBMの発射実験を行った。これは、アメリカ本土にも届く可能性があるらしい。北朝鮮の狙いは、あくまで核保有による金王朝の存続でしかない、という論評があって、私も同感である。戦争になったら北朝鮮は負けるに決まっている。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-8082_1.php

とはいえ、私が恐ろしいのは危機的状況にあるアメリカの方だ。先日、オーストラリア国立大学で演説した太平洋艦隊司令官が、「もしトランプ大統領から中国への核攻撃を命令されたら実行するか?」という学者からの質問に「(誰が大統領であれ)実行する。」と答えた。文民統制の原理から、当然の話だが、こういう質問がなされ、それにきちんと答えたことがニュースになること自体が異常だと私は思う。
http://www.excite.co.jp/News/world_g/20170728/NewsWeekJapan_E196904.html

トランプ政権の異常さは、あまり馬鹿馬鹿しくて、このところエントリーしていなかった。上記のの質問も突発的に大統領がツイートした、トランスジェンダーの兵士受け入れに対する軍の反応を計ろうとするものだったと思う。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-8066.php

そもそも、このいつもながらの馬鹿げたツイッターも、彼を支持する無思慮な人々を喜ばせるためのものだと割り切る方がいいらしい。

とはいえ、ロシアゲート、相次ぐ閣僚の解任、政権の不人気のため優秀な人材がそっぽを向いて、未だに行政機関の議会承認が大量に滞っている現状…。ホワイトハウスは崩壊寸前らしい。こんな異常な大統領だからこそ、思いつきで戦争を決断する可能性は否定できないのだ。

そんな「アメリカ政権の自己防衛」のために、日本や韓国を巻き込むような戦争をされてはかなわない。もう、パクス・アメリカーナの時代ではないし、日本にとっては、北朝鮮と変わらぬ脅威になってしまっている。今日の画像が示すとおり、POPアートとはいえこんな姿に変えられた大統領がいただろうか。Pax Americana ならぬPoop Americanaの現状を憂うものである。

2017年7月28日金曜日

神殿の丘危機 さらにその後

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4995269,00.html
相変わらず、日本のメディアは、エルサレムの大事件をあまり取り上げていないようだ。前回のエントリーで、とりあえず金属探知機は撤去され、神殿の丘にイスラム教徒が入れるようになったという「オリーブ山便り」の記事を紹介した。今回はさらにその続編である。

金属探知機が撤去されたとはいえ、国境警備隊(イスラエルの警察)は重装備で数もかなり多いという。(ちなみに警官の奥さんたちは憎悪にさらされるこの任務に夫がつかされることを批判しているらしい。)イスラム教徒にとっては不愉快であろうと思うし、イスラエルからすれば、監視カメラ等を増やし警備上当然の処置なのだと思われる。とはいえ、金属探知機の撤去は、パレスチナ側からすれば、大きな勝利だといえるわけで、ハマスに続いて自治政府も勝利宣言した。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4995269,00.html
27日、神殿の丘では「イスラエルに勝利した」と歓喜した数千人のパレスチナ人がなだれ込んだ。アルアサモスクの上にパレスチナの旗を翻し、これに治安部隊が反応、またまた石(アラブ側)と催涙弾(イスラエル側)が乱れ飛ぶ大暴動になったようだ。100人以上が負傷したという。(今日の画像参照)

ところで、「イスラエルに勝利した。」と言われて終わらないのがイスラエルである。国会で、エルサレムの分割(パレスチナ人の多い地区を分離し、東エルサレムのユダヤ人の入植地を市街に入れたいとイスラエルは思っている。)に関する法案を通過しやすくするための基本法(日本の憲法にあたる)改正に着手した。私がエルサレムに行った時に見たが、東エルサレムは、ユダヤ人入植ちとアラブ人地区は壁で隔てられている。今は、10万人が住むアラブ人地区はエルサレムだが、これを外し、13万人の住むユダヤ人地区を入れる、ということで、市議会の状況が大きく変わることにある。エルサレムは極めて微妙な位置にある。当然、パレスチナ人だけでなくアラブ諸国の反発が予想される。

トルコのエルドアン大統領が、火曜日(25日)「中東のイスラム教徒はパレスチナのアルアクサを防御するためエルサレムに向かえ。」と公言した。この言葉にイスラエル外務省は「オスマントルコの時代はすでに終わっている。」と一蹴したが、金属探知機撤去後もまだまだ目が離せない事態が続いている。
http://mtolive.blog.fc2.com/

2017年7月26日水曜日

神殿の丘危機 その後

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/In-Pictures-Israeli
-security-confronts-Palestinians-over-Temple-Mount-500340
先日エントリーしたエルサレムの神殿の丘に金属探知機が設置された問題で、世界中でデモが起きている。日本のWEBニュースにはあまり紹介されていないが、かなり深刻である。「オリーブ山便り」によると、マレーシアでもクアラルンプールで「アル・アクサ(神殿の丘に岩のドームとともにあるモスクの名)を救え!」というデモ、さらに北部の州(詳細な日本語の報道がない)でも副首相が参加してデモが行われたという。

もちろん、イスラエル国内は極めて不穏な状態である。。先週の金曜の午後の礼拝時には、旧市街に数千人のパレスチナ人が終結、暴動になりパレスチナ人3人が死亡したという。それに対し、ヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植地で家宅侵入テロがありイスラエル人3人が死亡。さらにガザからロケット弾が2発。当然のようにイスラエルは空爆で報復している。ヨルダンのイスラエル大使館内でもテロが発生。
http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/In-Pictures-
Israeli-security-confronts-Palestinians-over-Temple-Mount-500340
これをうけて、イスラエル政府は金属探知機の撤去・ハイテク技術を駆使した人間の体温から武器の有無を判断できるような装置を34億円ほどの費用をかけて設置するようである。とりあえず、解決の方向には向かっているようであるが…、うーん。
http://mtolive.blog.fc2.com/

2017年7月24日月曜日

妻の一時帰国と「リーダー塾」

妻の乗るエアアジア便が九州に近づいている。
https://www.flightradar24.com/XAX1/e35a3c5
妻が所用があって、一時帰国の途についた。KLIA2を14:00に出る、毎度おなじみのLCC・エアアジア便である。昨日は、遅くまでおにぎりをつくって、冷凍庫に入れておいてくれた。即席ラーメンや冷凍保存の豚の角煮などもある。いつものように玄関ドアには、様々な注意事項(電気は消したかとか、薬は飲んだか?とか忘れ物はないか?とか小学生並みである。)が書かれている。(笑)少しの間、寂しいが仕方がない。あまり心配をかけないように頑張ろうと思っている。

ところで、今朝、KLIAから我がクラスの女子学生2名が、理系の男子学生2名と共に、九州・福岡に向かって飛び立っていった。「リーダー塾」とIBTでは呼んでいるアジアの高校生のフォーラムである。台北経由で到着は妻の日本到着と同じ頃になる見込みだ。特に、Iさんは、初めてのフライト、初めての日本だそうで、心配も期待も大きいようだ。詳細はまた彼女たちの土産話を聞いた後でエントリーしたいと思う。ともあれ、日本やアジア各地の高校生と有意義な交流を深めて欲しい。

2017年7月23日日曜日

WEB上で高校野球を応援

H高校ベスト16進出 https://twitter.com/j_baseball_love
WEBを調べてみたら、今年の夏の大会、秋田商業高校は、先日準々決勝で残念ながら敗退してしまったようである。うーん、残念。とはいえ、選抜出場校との初戦で9点差を監督のO先生の一言「高校野球の寿命を延ばせ」で逆転サヨナラ勝ちにもっていったという記事を発見。O先生、さすがやなあ。本当にご苦労様でした。http://www.asahi.com/koshien/articles/ASK7H4PQVK7HUBUB011.html

一方、前任校のH高校野球部が、今日の試合に勝って大阪大会・ベスト16。大阪大会は、もうこの辺になると寮で生活しているような私学が中心になる。H高校のような公立高校とは全くの別世界なのである。次の相手は甲子園に出場経験もある私学のUT高校である。公立高校の雄として、あっと言わせて欲しいところだ。

私はマレーシアにあって、当然応援に行くことは出来ないが、勝利を祈っている。監督のI先生、いや後輩なのでDちゃんは、秋田商業高校のO先生同様、母校の指揮をとっているナイスガイである。大阪市立S高校の事件以来、どんどん体育科の先生方が転勤し、私と同期でH高校にきた時は、最も若手だったのに、いまや様々な面から学校を支えてもいる。ここらあたりで、ひと花もふた花もさかせて欲しいところだ。ガンバレ、H高校野球部。

追記:27日/記。ベスト8まで進出しながらも、2-1で、ベスト16で勝ったUT高校の姉妹校で甲子園出場経験のあるU高校に惜敗しました。H高校野球部、ご苦労様。やはり私立の壁は厚いと思います。

IBTの話(112) 盆踊り大会2

盆踊り大会の話の続編である。我々が乗るべきバスが遅れたことはすでに昨日(マレーシアと日本の時差の関係で本日付になっているけれど…。)書いた。バスの運転手との折衝は英語でも十分なのだが、行事の時は、マレーシア語ができる学生(マレー系)の担当者を決め、その任にあたってもらうことが多い。その方がうまくいくのだ。我が1号車は、A君という先日まで我がクラスにいて、最近マレー系の国費生のクラスに移った男子学生である。シャイな性格で、中華系が大多数の我がクラスでは目立たない学生であった。正直、ちょっと不安もあったのだが、彼は黙々とその任を果たしてくれた。集合場所に誰よりも早く来てくれていたし、何度も運転手と電話連絡をして、スムーズに帰校することが出来たのだった。

私のクラスの教室には、日本同様、「責任ある行動」という文字が貼られている。彼は、シャイな性格ながら、自分に与えられた責任を見事に果たしてくれたわけだ。実は、この事が盆踊り大会で一番印象に残った出来事になった。IBTは、どちらかというと予備校的な要素が強いが、日本的な人材育成にも力を入れている。服装や髪型など全くの自由だが、礼儀などはうるさい。それらも全て日本留学のための準備であり重要な学習である。

A君が、責任ある行動を身を以て実践してくれたことがなによりも嬉しいのだった。

IBTの話(111) 盆踊り大会

(7月22日)日本人会主催の盆踊り大会に付き添いで行ってきた。この盆踊り大会、3万人がパナソニックのグランドに集まるという、世界最大規模の盆踊り大会なのだ。

浴衣に着替えた学生たち(出発前)
我がクラスからも10人くらいが参加していた。浴衣を学校で着せてもらうメンバーもいて、土曜日だというのに女性の先生を中心に大忙し。バス2台で会場へ向かうのだが、マレーシアのお約束通り、1台は来たが、もう1台は来ない。(笑)あまりにいつものことなので、ちょっと慣れてしまった。結局予定より30分遅れで到着したが、ちょうど開会したところで和太鼓が打ち鳴らされていたところだった。

ほんと凄い人だった。日本人だけでなく、マレー系も中華系もインド系も白人も、みんな大集合で、大きな櫓の周りで多民族が盆踊りを踊っているのはなかなか壮観であり、愉快であり、感動的であった。一度盆踊りをやって、ちょっと休憩。本部席前のステージで、日本の民謡の踊りを日本人会のメンバー、日本人学校・マレーシアの中学校の生徒らが踊ってくれた。マレーシアで津軽じょんがら節が大音響で流れるというのは、なかなかオツなものだ。8時からは日本式の花火である。いやあ、文句なく素晴らしい。The NIHON NO HANABI である。技術も演出もやはり凄い。久しぶりに興奮したのであった。これを見るだけでも価値があると思う。

と、いうわけで、なかなか素晴らしい体験をしたのだが、大阪人の私としては盆踊りで「東京音頭」を踊る姿を初めて見た。「東京音頭」はヤクルトスワローズの歌として知っているが、大阪では盆踊りでは踊ったのを見た経験がない。「河内音頭」はやらんのかいな?という大阪人的僻みがわき起こった。せめてもの反抗心で、学生たちにそういう日本の地方事情を教えておいた。大阪では、「河内音頭と炭坑節」を踊るのだ、と。(笑)

2017年7月21日金曜日

IBTの話(110) 欧州地誌

EUの歴史とユーロ制の学習は、EJUでも重要度が高い。ところで、EUは、ヨーロッパ合衆国を究極の目標としているわけだが、アメリカと違い言語も文化も民族も多種多様である。地誌的な理解も必要なので、欧州地誌のパワーポイント教材をつくってみた。イギリス・アイルランドそしてマルタという英語圏からスタートして、北欧(その中でフィンランドの異質性)、フィンランドに繋がってエストニアからのバルト三国、さらに社会主義つながりで東ヨーロッパ諸国、南下してギリシア・アルバニアと旧ユーゴ諸国、クロアチア・スロベニアのカトリックとの繋がりで、イタリアなど南欧諸国、そしてフランスとベネルクス三国、最後にスイス・リヒテンシュタイン、オーストリア、ドイツと結んだ。およそ各国3枚ずつの画像を挿入した。

途中様々な逸話を挿入している。そもそもアニメ好きの学生が多いので、有名なアニメや映画の元になった画像も入れた。魔女の宅急便のクロアチア、アナと雪の女王のノルウェイなどである。意外にマレーシアではムーミンはマイナーな存在であった。(笑)地誌では、行きたくなったとか、面白い事実の気づきとか、各人の属性を何より大切にしたいのである。各国の建築様式の変化も脳裏に焼き付かせたいと思う。イギリス風、北欧風、社会主義風、中世ヨーロッパの残る街並み、南欧、そしてフランス風、ドイツ風、それぞれ違う面白さがヨーロッパにはある。意外な話も挿入した。アルバニアのトーチカ、平和に見える永世中立国スイスの自立した軍事態勢、フィン人やマジャール人などの非ヨーロッパ系の存在などなど…。

限られた時間内で精一杯地誌を紹介した。そうなると、やはり宗教的な問題が生産性に繋がってくることがわかる。プリントの国名の次の欄には一人あたりのGNIの数値を入れておいた。また隣国とのスピルオーバーもヨーロッパでは特徴的である。フィンランドとエストニア、イタリアとスロベニア…。EUに入るのには、それなりの経済的な発展が必要で、GNIの低い国はまだ参加できていないことを明確にしておいた。まあ、ノルウェイやスイスなどの独自のアイデンティティを持つ故にEU不参加の国もあるのだが…。その辺にも触れておいた。国際関係学の妙味である。

ヨーロッパ合衆国への道はかなり険しい。様々な違いを乗り越える必要があることを学生たちもよく理解したはずだと思う。

2017年7月20日木曜日

IBTの話(109) 弁論大会 ’17

IBT第17回日本語弁論大会の日である。昨年度は部外者的に見ていたのだが、今年はクラス担任でもあるし、日本語の先生方がいかに苦労しながら学生の原稿を自分の力で直していくようにもっていくのかがわかった。日本語の先生方は実に大変である。我がクラスからは作文担当のK先生によって、3名のいずれも女子学生が選ばれた。私も、クラスの学生の書いたものを全部読ませていただいたが、面白い内容が多くて難しい人選だったと思われる。

その中でも、F君の「母のお弁当」という、タイトルからは押しはかれない展開を見せる文章はすばらしかった。さらに、クラスの中でも特に大人しい学生であるY君の「言葉で傷つく」という文章も、体験に根ざした素直な文章で好感がもてた。彼女のような学生が選ばれ人前でスピーチすること自体が素晴らしいと私は思った。K先生も全くの同意見であった。さらにI君の「笑顔の力」という文章は、内容はまさにスピーチの王道といったものであるが、彼女のキャラから絶対見事なスピーチになると確信できるものだった。

さて、14題のスピーチが行われ、我がクラスのI君が第二位、F君が第三位に選ばれた。K先生の面目躍如というところである。お忙しい中、学生の指導に熱心に取り組んでいただき感謝である。弁論大会終了後、ちょっとSHRをした。頑張ってくれた3人にコメントをしてもらい、みんなで記念写真を撮ったのだった。やはり、担任はいいなあと思う。

2017年7月19日水曜日

IBTの話(108) 観音信仰と牛肉

イポー市にある有名な観音洞
http://perakipoh.blogspot.my/2013/07/guan-yin-tong.html
火曜日の放課後は総合科目の補習である。GATTのウルグアイ・ラウンドの話をしていて、ウルグアイについての地理的な復習もかねて質問していた。「ここは太いステーキがたらふく食べられるステーキな国で…。」と親父ギャグを入れながら(日本語力が上がってきているので、そんなシャレで笑えるまでにまで進歩してきている。)説明していると、「私は牛肉は食べないんです。」と何人かの学生が言い出した。「?」中華系にそんな食のタブーがあるのだろうか?一応、「牛肉を食べない人は?」と聞くと、半数ぐらいが手を挙げた。「えええええっ。」と私はかなり驚いたのだった。「観音様を信仰するチャイニーズは牛肉を食べないのです。」と説明してくれた。

観音様すなわち仏教に於ける観世音菩薩であるが、どう関係するのか?自分で調べてみた。この観世音菩薩が出家し仏道に入るのを、父親が強く反対したらしい。それで、父親は地獄に堕ちてしまう。地獄に助けに行った観世音菩薩に対し、父親は、牛となって人々を助けることを誓う。よって、牛は観世音菩薩の父親なのである。よって、その肉を食べることは、観世音菩薩を信仰する者にとっては、タブーとなったらしい。

今日改めて聞くと、牛乳やその加工品であるチーズやバターなどはOKだという。牛肉やその骨を使ったスープなどはダメらしい。

仏教では殺生戒があって、出家者はベジタリアンという話は日本でもあるが、牛肉へのタブーは聞いたことがない。そうか、彼らは留学してもスキヤキは食べられないのか…と思った次第。

2017年7月18日火曜日

エルサレムの神殿で重大事件

ライオン門
http://joy555.blogspot.my/2013
/06/blog-post_26.html
久しぶりに「オリーブ山便り」を見て驚いた。先週の金曜日の朝、エルサレムの神殿の丘(元ユダヤ教の神殿があった場所。現在はムハンマドが昇天したとされるイスラム教の聖地・岩のドームがある。)への入り口のひとつライオン門付近で警察官2名が射殺され、犯人3人が、神殿の丘内部に逃亡、そこで射殺された。イスラエル政府(ネタニヤフ首相)は、神殿の丘を閉鎖、中に隠された武器がないか捜索し、金属探知機を置いてセキュリティの強化をはかることにしたという。

この神殿の丘の管理は、イスラム教のワクフと呼ばれる財産管理組織が行っている。私たちが訪れたときも、ヨルダンのワクフの審査を受けて神殿の丘に立った。つまり、神殿の丘はヨルダンの管理下にある。今回の事件で、これが覆されたと言って良い。

48時間たって、門が開くと、イスラム教の指導者3人がイスラエルの警備隊に抗議した。イスラムの聖地に行くのにイスラエルの金属探知機の下をくぐることは受け入れられない、というわけだ。結局、彼らは探知機の前で集団礼拝を行った。

ヨルダン国王は、聖地でのテロを厳しく批判した後、神殿の丘を直ちに(イスラム教徒に)開放するべきだと抗議したが、同時に治安を乱す者は入れないようにしなければならないと語ったが、アンマンではすでに数百人規模のデモが起こっているし、議会はテロリスト3人を殉教者と呼び祈りを捧げたという。

このままイスラエルが神殿の丘からイスラム教徒を排除(というか、金属探知機をくぐり礼拝に行くことは侮辱であると考え、あえて行かない人が多いらしい。)し続けると、大きな国際問題やさらなるテロに発展しかねない。しかも、これまで入れなかったユダヤ人が月曜の朝、ワクフもイスラム教徒もいない神殿の丘に入ったとのニュースもある。これから、過激なユダヤ人が神殿の丘に入り、何かをしでかす怖れもある。

…日本ではあまり報道されないが、極めて憂慮する事態だと私は思う。
http://mtolive.blog.fc2.com/

L君 南スーダンへ旅立つ

http://www.msf.or.jp/news/detail/pressrelease_1228.html
前々任校の国語科の教え子のL君から、昨日突然メールが来た。「国境なき医師団」のスタッフとして、18日、南スーダンのジュバに向かいますという内容だった。

「高校卒業時に国際的なNGOで働けたらいいななどとぼんやり思っていましたが、その希望どうりになりました。」と書かれていた。

南スーダンは、現在スーダンからの難民が押し寄せ、国境なき医師団は難民キャンプ全てに拠点をもうけ医療活動をしている。(画像参照)コレラやマラリアの蔓延など様々な疾病が人々を襲っている。それだけではなく、様々な対立から大規模な民間人殺害も起こっており、自衛隊のPKO部隊が撤退するような状況下にある。

「私は、彼を誇りに思う。」このコトバは、どこかの外国の政治家が使うようなコトバで、少しばかり気色悪いし、今、生まれて初めて使っている。でも、このコトバ以外に、L君の南スーダン行きに贈るコトバが見つからない。

これから毎日彼の無事を祈らずにおれない。どうか無事で。
そして地球市民としての最前線での活躍を期待する。

2017年7月17日月曜日

AFP ジンバブエの現況取材

http://www.afpbb.com/articles/-/3134057
AFPのWEB記事で、ジンバブエを取材した記者のコラムが載っていた。今や90歳を越えるムガベ大統領の独裁で失敗国家に墜ちてしまったジンバブエを外国人記者が取材できる数少ないチャンスである、ハラレ国際芸術祭。その1週間の取材から、垣間見える今のジンバブエの様子。一言で言えば、彼らはただひたすら耐えて「待っている」。

意外にハラレ芸術祭は反骨精神が満ちあふれていて、芸術祭のバーブースの名前が「負け組国家」。また朝刊の見出しに「夢想の国に住むムガベ」「財政危機が暴く無能な政府」といった反政府的な記事が許されていたり…。さすがに一時の強権的で、南アへ脱出する人々が国境にあふれた頃とは違うようだ。

私がジンバブエを訪れたのは2004年。あれからもう13年になる。ハイパーインフレの兆しが中途半端に印刷された紙幣に現れていた頃だ。あれから数年でジンバブエは完全に崩壊してしまったのだった。私が、公園で教え子のジンバブエの人々への質問をぶつけていた頃、まだまだ人々の顔には笑顔があった。しかし、多くの人々は今や政治から離れたところへ待避しようとしているらしい。そこには心からの笑顔がないのだろう。あの、南アから共に夜行バスに乗って国境を越えた行商のショナ人のおばさんはどうしているだろうか。彼女が、心から笑える日が来ることを祈らずにおれない。

http://www.afpbb.com/articles/-/3134057

2017年7月15日土曜日

カタールとドルペッグ制

http://eldorar.com/node/80087
昨日のロイターのWEB記事で、カタールの断交問題が長引けば国際金融に大きな影響が出るだろうという観測記事があった。カタールも、サウジなど中東湾岸諸国もドルペッグ制をとっている。要するにUSドルに連動した固定相場制をとっているわけだ。この最大のメリットは自国通貨が安定することである。ただし、アメリカの金融政策の影響をもろに受けるというデメリットもある。特にドル高の場合、アジア通貨危機の時のように自国通貨を守れなかった場合大変なことになる。

アメリカのFRBが金利を上げ、ドル高傾向なだけに、カタールは、断交騒ぎの中で通貨リヤルの防衛を迫られているらしい。ただし、世界有数のお金持ち国故に、防衛するための外貨準備や金、株などの債券、さらに海岸の不動産など十分に持っている。とはいえ、これらを売り払わなくても(実際は不動産などはすぐ換金できない。)、新たな起債で対応できるだろうとの観測だ。とはいえ、断交が長期化し、カタールが海外不動産などの資産の売却をやりはじめたら、国際金融市場に大きな影響があるだろうというのだ。

同時に断交をしている他の湾岸諸国も、それに連動してドルペッグ制の防衛を迫られることも十分考えられる。世界に拡散したオイルマネーによる資産の売却が行われた時、どういう展開になるか、読みにくいというわけだ。おなじロイターの記事で、石油価格の低迷で、アメリカ国債のシェアもかなり低下しているという情報もある。

…また、そぞろ資本主義の妖怪たちがよからぬ相談をしているように思うのは私だけではないと思うのだが…。

https://jp.reuters.com/article/qatar-petrodollars-idJPKBN19Y07P
http://jp.reuters.com/article/column-waning-power-of-petrodollar-idJPKBN19Z0L8

鰻と日本人

http://blog.livedoor.jp/pacco303/archives/cat_774215.html
夕方に妻とDマーケットに行ってきた。お米のコーナーで、ローカルの中華系の若いお母さんに「Japanese?」と突然聞かれた。そうですよと言うと、「ここでウナギ売っているか知りませんか?」と聞かれた。私は「カウンターの向こうのお弁当コーナーにあったと思います。」妻は、「魚の冷凍コーナーにあったと思うけど…。」と答えたのだった。そこで別れたのが、魚の冷凍コーナーで彼女が鰻を探している姿を見つけた。でもなかったようだ。で、妻がもう一度探すと、他の冷凍魚の下に鰻があったのだ。だが、RM39と高い。(笑)私が、彼女を探しに行って、「ハイプライスだけど、売ってるよぉ。」と教えてあげた。結局、彼女は、買わなかったが大変喜んでくれた。カートに座っていたかわいい女の子と握手させてもらって別れたのだった。おそらく極めて日本人的な行動を我々はとったようだ。(笑)

マーケットの帰りの道で、我がクラスの中華系の学生たちが言っていた話を妻に伝えた。

どうやら、こちらの中華系の人々は、日本人を一瞬で見分けられるらしい。オーラが違うと彼らは言う。服装や髪型、顔や表情、しぐさで一発でわかるのだという。韓国人も同様らしいが、日本語で上手く説明できないとのこと。当然、中国人も判別できるらしい。大陸の中国人は一瞬でわかるそうだ。わからないのは、シンガポールや香港、そして台湾の中国人。これはマレーシア在住の彼らとほぼ同じように見えるのだそうだ。(うーん、意味深である。)ちなみに、マレー系の男性とインドネシアの男性は、口を開けばわかるのだと。つまり言語で判断するらしい。見た目はあまり変わらないとのこと。多民族国家マレーシアのなかなか面白い一面ではある。

2017年7月14日金曜日

IBTの話(107) アジア通貨危機

総合科目で、日本の経済史をやっていて、「アジア通貨危機」の話をする機会がある。マレーシアの学生であるし、アジア通貨危機についてはきちんと教えておきたいと思う。先日そんな状況下で、新校長のS先生の友人の方から教員や学生の役に立てば本がIBTに送られてきた。図書係もしている私が整理する役目を仰せつかったのだが、役得で「ヘッジファンド~世紀末の妖怪」(浜田和幸著/文春新書・H11年1月発行)をまず頂いた。で、さっそく読み始めたのだった。

まだ途中なのだが、なかなか面白い。アジア通貨危機については、かなり詳しく書かれていて勉強になった。金融用語はまだまだ不慣れで、「?」と思うことも多いのだけれど、結局、プリントに記した部分だけで十分だと判断した次第。ところで、このアジア通貨危機の際、当時のマハティール首相が激怒する。彼が名指しで批判した人物は、かのソロス氏である。

この本にはソロス氏のことがかなり詳しく書いてあって、なかなか興味深い。ハンガリー生まれのユダヤ人であるソロス氏はナチの迫害を乗り越え、イギリスに渡り金融筋で修行をしている。どうも、ロスチャイルド家が関係しているらしい。それに関する人脈なども詳しく記されていた。このアジア通貨危機の時もも、ヨーロッパの金融機関がかなり絡んでいるようだ。著者は、そのあたりを念密に調べていて、久々の「広瀬隆」的な本(私は昔々ロスチャイルド家に関する広瀬隆の「赤い盾」を読み切ったことがある。)に出会ったという感じである。ちなみに、広瀬隆よりは、はるかに読みやすい文章だった。

私は、同じアジア人としてマハティール首相が激怒した理由もわかるし、彼がIMFなどの支援を拒否した気持ちもわかる。アジア通貨危機を起こした張本人もIMFも、所詮同じ穴の狢だと信じていたに違いない。それは事実だと私も思う。この本の副題にあるように、ヘッジファンドとそのパックにある国際金融の世界はまさに、資本主義の妖怪だと信じるに足るところである。

アジア通貨危機やリーマンショックを教えた後、学生たちに、「人に不幸の上に築いた気づいた幸せ(カネ)は、倫理的にゆるされるのだろうか?」という疑問をぶつけた次第である。

2017年7月13日木曜日

IBTの話(106) 七夕

先週から、IBTでは七夕の笹が飾られている。写真を撮影しようしようと思いながら、カメラを持って行くのを忘れて今日になってしまった。話題としては遅すぎる感もあるが、お許し願いたい。(笑)

七夕という行事を紹介しつつ、日本文化の学習、短冊に筆ペンを使って日本語を書かせようという日本語学習の主旨もあるようだ。昨年は、私は短冊を書かなかったけれど、今年は「F38文系学生、EJU総合科目世界平均より30点以上」と書いた。要するに、去年同様の成績を上げるぞと書いたわけだ。

学生の短冊を見ると、「日本に留学できますように」「国立大学に入れますように」などどいう、極めてフツーのものもあれば、「日本人の彼女ができますように」とか「(彼女の名前)が書かれていて、~がさらに綺麗になりますように」(綺麗とちゃんと漢字で書かれている。)といった思わず笑ってしまうものもあるし、「円安になりますように」という外国為替の学習直後故に、留学費用に関しての切実なものもあったりする。実はこれらは我がクラスの学生の書いた短冊だ。

近々日本人会主催の盆踊り大会もある。1年中夏のマレーシアだが、日本の夏の行事に合わせて、改めて今は夏なのだと感じたりする。

2017年7月12日水曜日

前任校の教え子とMVで再会

T君の留学先 KLのサンウェイ大学
前任校の教え子のT君が、KLのサンウェイ大学に留学してきて、最後の最後に会うことになった。勤務を終えて、ミッドバレーのスターバックスで待ち合わせした。聞くと昨年から9ヶ月間(本当は1年間だったらしいがビザの関係で短くなったそうだ。)KLに来ていたのだと言う。

いやあ、懐かしいし、会えて嬉しかった。彼は在校時から海外への関心が高かった。外国語学部に進学し、留学先については、いろいろ考えたあげく、マレーシアを選んだそうだ。これからの海外雄飛の夢をいろいろと語ってくれた。

さすがに9ヶ月もマレーシアにいると、多民族社会がフツーになってくる。これは共通認識。生活費も安いし、日本同様、マレーに住む人々はやさしく、多くの友人を得て快適な留学生活だったらしい。唯一の難点は、これも共通認識で、ずっと夏であることだった。(笑)

マレーシアから日本に学生を送り出すのが私の今の仕事だが、日本からマレーシアに来る学生もいるわけで、こういう草の根の交流が実に地球市民を造っていく。なんか、充実した気持ちになった夜だった。T君のこれからの成長と活躍を祈りつつ…。

2017年7月11日火曜日

IBTの話(105) イラン革命考

総合科目の公民分野では、引き続き日本の経済史をやっている。イラン革命による第二次石油危機の話が出てくる。このイラン革命、マレーシアの学生には、WWⅡ以後近代国家たらんとしたパーレビ王朝が、資本主義を育成するにつれ経済格差がどうしても拡大したことをまず語っている。このあたりの資本主義の本質を私の教え子は理解してくれている。自由と平等は二律背反していることも十分理解しているわけだ。

近代国家の形成に当たっては、資本主義・民主主義・国民国家の三本柱があるが、パーレビは開発独裁で親米的な資本主義化を急ぎすぎたのだろう。これに対してイスラムは極めて平等主義だ。イスラム回帰の運動=反政府活動・反米運動が、貧困層から沸き上がるのは道理である。

その是非はともかく、こういう社会構造的な理解の上で、イラン革命を理解するべきだと、マレーシアに来てからの私は考えている。

マレーシアは近代国家であるとともにイスラム国家である。この止揚はマレー系が6割の人口を占めつつも、経済の主導権は残る4割の中華系とインド系が握っているという絶妙なバランスの上で行われている。ムスリムのマレー系の学生はもちろん、中華系の学生もこのマレーシアの社会構造から見たイラン革命はよく理解できるようだ。

近代国家とイスラムのせめぎ合い。私にとってもこの1年あまりの経験と学びは大きいと改めて思う。