2017年12月22日金曜日

国連 エルサレム首都撤回決議

https://www.pinterest.
com/caprille/political-
cartoons/?lp=true
21日、国連総会で、アメリカ政府のエルサレム首都認定撤回決議案が採択された。賛成が128ヶ国、反対9ヶ国、棄権35ヶ国。

大統領はこの決議案に対し賛成票を投じた国への金融支援を打ち切ると脅したにも関わらず、金融支援を受けているエジプト、ヨルダン、イラクなどは賛成票を投じた。

棄権したのは、オーストラリア、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、コロンビア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、フィリピン、ルワンダ、ウガンダ、南スーダンなどとロイターは報じている。
反対票は、アメリカ、イスラエル、グアテマラ、ホンジュラス、マーシャル諸島、ミクロネシア、パラオ、ナウル、トーゴ。
https://jp.reuters.com/article/un-assembly-idJPKBN1EF2TI

日本は今回、北朝鮮の問題を抱えながらも賛成票を投じた。軍事と石油の問題を天秤にかけて、賛成票を投じてもアメリカとの信頼関係は崩れないとの判断をしたのだろう。ポチである日本にとって、この踏み絵は意外に難しい判断だったのではないか。第4次中東戦争の時も日本はアラブ側についた。そういう過去を政府は追想し、事前にアメリカに確認をとったかもしれない。日本の現状は棄権に回ってもおかしくないが、非常任理事国として、次の次の改選を睨んでのことかもしれない。

オーストラリアやカナダ、メキシコなどアメリカの重要なパートナー国は一応に棄権している。チェコやハンガリー、ポーランドはイスラエルというかユダヤ系への親近感や贖罪意識が強いのかもしれない。反対票を入れた太平洋の島嶼国は、WWⅡで日本統治を離れた後はアメリカの委任統治領であった故に、植民地的な感情が残存しているのかもしれない。アフリカ諸国であるトーゴ、棄権したルワンダ・ウガンダ・南スーダンなどは何故だか気になるところ。

このような世界中の反対を押し切り、しかも金融支援の停止をちらつかせるアメリカのやり方は、極めて美しくない。美学で物事を判断する極めて日本人的な私などから見ると、アメリカの没落は、そう遠くないと思ったりする。

0 件のコメント:

コメントを投稿