2012年7月28日土曜日

イスラエル・ミステリーツアー

明日の早朝から、真珠婚(一年遅れ)記念ということで、イスラエルに旅立ちます。10時過ぎのキャセイ航空で関空を飛び立ち、香港でエル・アル・イスラエル航空に乗り換え、現地時間の22時過ぎにテルアビブに到着予定です。空港では息子夫婦に出迎えてもらい、エレサレムの高級ホテルに泊まることになりました。エレサレム滞在中、宿泊のお世話になるスウェーデン系のおばあちゃん宅には、あまりに深夜になるので、非常に日本的配慮をしたわけです。(笑)ホテルは息子のアパートの近くらしく、ゆっくりと休んでから観光というよりは視察というか学びというか、そういう日々が始まります。行きたいところは、すでに伝えてありますが、イスラエルのイスラムとユダヤの安息日は、ホントにほぼ全てが休みになる関係で、どこにいついくのかはわからない息子任せの”ミステリーツアー”です。

イスラエルを取り巻く情勢は、いつもながら不安定で、シリアの内戦状態と生物・化学兵器の使用云々も取り立たされ、テロ組織にそれらが流れることをイスラエル政府は最も警戒しています。だいたいが、全世帯にガスマスクを配布し、先制攻撃も辞さない国ですから。もちろんパレスチナの人々のテロの可能性もあります。そういう危険は日常茶飯事の国なので、個人として気をつけれるところは気をつけたいと思います。幸い、本日、ロンドンオリンピックが始まり、シリアもパレスチナも、そしてイランも選手団を送っています。これだけグローバル化が進み、情報化が進んでいる中、ミュンヘンの二の舞はありえないと思いますし、絶好の訪問機会かもしれません。

外務相海外安全HPより
妻は、荷物を極力抑えようと、機内持ち込みサイズのスーツケースを2つ注文しました。(妻は赤色です。)12日間の旅には不都合かと思いましたが、夏故に着替えも少なくなんとかなりました。上記画像参照です。(笑)

と、いうわけで、ブログの更新はかなり難しいと思っています。インターネットカフェはたくさんありそうですが、どうなるかは全くミステリーツアーですのでわかりません。意外に毎日更新するかもしれませんが…。

とにかく、我がクラスの生徒諸君が無事故で充実した毎日を送ること、受験生のA君が実力をさらに伸ばすこと、本校の選手がインターハイ等で自分の実力を出し切ること、柔道の杉本選手が金メダルをとること、そして秋田商業高校の甲子園の試合に応援に行けることを祈りつつ、行ってまいります。

「ヒジャブ」 in London

参考画像 ヒジャブを走る
いつもどおり朝5時に起きて、NHKをつけたら、ちょうどロンドンオリンピックの開会式のLIVE中継が始まっていた。私は、オリンピックの開会式を見るのは大好きだ。入場行進前の華やかなイベントの演出は、国威をかけて莫大な資金がつぎこまれる。もちろんその国を代表する芸術家が演出するわけで、素晴らしくないわけがないからだ。イベントの演出を多少なりともかじったことがある私からすれば、勉強の意味もある。(まあ、あまり使うスキルではないので、こういう視点で見ているということだ。)イギリスの田園風景から産業革命の煙突、鉄鋼で作る五輪の輪など、感激ものである。イギリスの小高い丘に国旗が飾られていくのも、入場行進時に204カ国と共に入場した、国名の刻印された銅の花びらが、最後に一気に聖火となるというのも素晴らしいアイデアだと思う。

ところで私が最も印象深かったのは、やはり各国の入場行進である。地理の教師としては、だいたい国旗を見れば、入ってくる国名もわかるし、地図上の位置もわかる。とはいえ、カリブ海の島々はさすがに不確かである。(笑)そして、なんと元イギリスの植民地の多いことか。こうしてロンドンで開催されると、改めてイギリスの帝国主義の凄さを感じる。と、同時にイギリスはこれらの地域を詳しく調査し、現地人をうまく利用して間接統治してきたのだった。うーんと唸ってしまう。

なにより印象に残ったのは、「ヒジャブ」である。イスラム女性のスカーフのことである。イスラム圏の国が多く参加しているが、私は「ヒジャブ」の着用の有無を注目して見ていた。トルコがしていないのは当然だとしても、中央アジアの国々もあまりしていなかった。インドネシア、パキスタンも微妙。着用している人、いない人。イスラムの中心地、サウジアラビアは今回初めて女性の参加を認めた。今、柔道での「ヒジャブ」着用は寝技や絞めの際、危険だともめているようだが、とにかく参加が認められ女性も行進に参加していた。凄いな、さすがサウジと思ったのは、女性が旗手をつとめるイスラム国もあるし、男女入り乱れて行進する国が多い中で、女性は男性の後ろ、すこし離れて当然「ヒシャブ」着用で行進していたのだ。

ちょうどラマダーンだ。彼らは『旅人』扱いで、断食の行は免れているとは思うが、イスラム全体に宗教心が高まる時期である。この「ヒジャブ」微妙な問題であるのだろうと思ったりする。

開会式の最後に、ポール・マッカートニーが『ヘイジュード』を歌い上げた。よかったのだが、私が演出家なら『All you need is love』にする。もし、ジョンもジョージも存命なら、ミックジャガーも入れて、ね。

2012年7月27日金曜日

世界史補習:第0次世界大戦

今週一週間、世界史Bの補習をやっていた。90分で毎日1コマだから大したことが出来ないのだけれど。今日は、ここ2日ほど経済学史的に論じてきた帝国主義論、アジアやアフリカへの植民地支配に積み上げる形で、「第0次大戦」の話をしていたのだった。フランスの世界史の教科書では、日露戦争がジャポネ初登場らしい。(日本では、フランスのことは、ガリアの昔から登場するのだが…。)そう、日露戦争は、世界史に大きく絡むのである。だいぶ前、NHKでこの「第0次世界大戦」という衝撃的なタイトルで日露戦争を論じた番組があった。私は、この見方面白いと思う。(あくまで、歴史的な見方の話であって、戦争の是非を問うものではない。)

日本の帝国主義とロシアの帝国主義は欧米に遅れてやってきた。すでに清は列強に半植民地化されており、日本は、日清戦争の勝利で、産業資本が重工業化するきっかけをつかみ、国民皆兵の制度的勝利感が高揚し、治外法権の改正も行えた。しかし、国益がぶつかるロシアを仮想敵国として次に備えざるを得なかった。国民は幕末の攘夷の志士の如くナショナリズムに高揚していたが、政府はその危うさをまるで江戸幕府のように実感していたわけだ。政府は、日露戦争を戦う前提として、仲裁者(アメリカ政府)と資金(イギリスの金融市場)の協力を不可避と考えていた。幸い、イギリスの状況が日英同盟と言う形で結実した。バルチック艦隊が、イギリスの執拗な嫌がらせを受け、へとへとになったことは、日本側に有利に働いた。

一方、フランスはロシアを援助する。西部アフリカやマダガスカルなどでバルチック艦隊は補給を受けたからこそ日本海までたどりついたのだ。ドイツは心情的にツァーリを焚きつけた。ドイツにとっては、どちらが勝っても国益にかなう。アメリカは、結局日本の依頼を受け仲裁に入り、国際的な名誉ある地位を得た。もちろん、清と朝鮮は戦場となり多大な被害を受けた。

日露戦争は、単に日本とロシアが戦った戦争ではなく、多くの国が直接・間接的に関わっている。第1次大戦が、軍事的な新技術と総力戦という国力をかけた戦いだとすれば、まさに日露戦争は第0次世界大戦だと言えるだろう。明石大佐のロシア国内での革命勢力支援なども、第一次世界大戦前夜を彷彿とさせる。

うーん、受験のための補習とはいえない90分だった。(笑)だが、こういう話、案外受験に役立つらしい。受講生のA君に、明石大佐の話から、第一次ロシア革命の話になって、「えーと、何神父だったかなあ。」というと、すぐ「ガボン神父です。」と返ってきた。しっかり予習してるな。調子に乗って、エイゼンシュタイン監督の『戦艦ポチョムキン』の話にまで脱線してしまった。良い生徒は、教師を調子に乗らせてしまう。(笑)A君も喜んで帰っていったのだった。

2012年7月26日木曜日

日本のガラパゴス現象を問う

久しぶりに、日経をモーニングで読んでいた。今日の経済教室は大阪工業大学の平松幸夫教授の「問われる国際標準化戦略」という話であった。日本市場がともすると欧米市場からかけ離れた特殊な進化をとげる現象を「ガラパゴス現象」というらしい。有名な例は、電気自動車の充電コネクターの話である。私もこの話題、何かのTVで見た。平松先生によると、欧米では、商品開発に当たって、第1ステップとして、まず「要求条件」を時間をかけて徹底して議論し、明確なものとする。第2ステップは、「基本構造」を設計する。いかに「要求条件」を満たすかが重要である。第3ステップは、詳細な実現のための「技術開発」、という三段階で行われているという。

第1ステップは『哲学者の頭』、第2ステップは、建築家のような『設計者の頭』、第3ステップは『科学者の頭』が必要なんだそうだ。ものすごく面白いと私は思った。日本は、第3ステップは、世界でも極めて優秀だそうだが、第1ステップ、第2ステップを踏まないでいきなり第3ステップから始めるらしい。だから、世界初の技術を開発するのは得意だが、世界標準には至らないのだという。

そもそも日本という国、独自の哲学が確立しているわけではない。多重構造の渡来文化をオリジナリティ化してきた国だ。そう考えると、第1ステップの『哲学者の頭』を持たないが故に、様々な問題が噴出してきているように見えてくる。原発…活断層をよく調査しないまま、「絶対的安全」という「要求条件」をぶっとばして、第3ステップからスタートしたのかもしれない。今のオスプレイの問題、基地のある岩国市などの立場はよくわかるが、第1ステップをぶっとばしている。オスプレイは米軍の戦術的な配置である。それが安全か?云々というのは第3ステップの問題だ。「哲学者の頭」から見れば、日米安保の是非を問うしかありえないだろうと思う。私は政治的には、ど真ん中なので是非を問わないが、どうも第3ステップから日本人は考える。そう枝葉末節から、技術的な問題から考えるのである。

昨日のエントリーでユダヤの超正統派のことを書いたが、彼らは第1ステップからストレートにくる。明確な「要求条件」がある。神との契約という要求条件は明確すぎるくらい明確だ。第2ステップも第3ステップもなし。彼らがガラパゴスなのか?それとも日本がガラパゴスなのか?朝から考え込んでいたのだった。

教室が段ボール置き場に

大阪は猛暑日だった。昨日は天神祭のメインの日だった。だからかもしれない。今日は我がクラスの生徒は、文化祭の準備は休みだったようである。担任としては、できるだけ生徒にまかせたい。だから、いつ生徒が準備に来るのかということも知らなかったりする。(笑)昨日は、結局教室に顔を出さないままだった。さて、どんなになっているのか、”まかす”と言いつつも、ちょっと心配なので補習前、朝一番に教室に行ってみた。

昨日段ボールを集めていたのは知っていたが、びっくりするほど集まっていた。(笑)イベントでは、人、モノ、カネのマネジメントが重要である。まず、モノを確保しているわけだ。いいぞ。悩みながら、失敗しながら、進んでもらいたい。

2012年7月25日水曜日

ユダヤ「超正統派」の不思議

本校野球部はベスト8にの進出を逃してしまった。世界史の補習で、「明日は応援に行くつもりなので、休講の可能性が高い。」と言って職員室に戻ると、9回の裏でリードされていた。インターネットの速報に「0」が入り、ゲームセット。秋田商のようなドラマは本校には起こらなかったのであった。残念である。あーあ。3年生の野球部の顔を思い出してため息をつきながら公園で喫煙していたら、うちのクラスの生徒4人が自転車に段ボールを満載して走ってきた。「センセ-!」「おお、ごくろうさん。」文化祭の準備で、段ボールを集めているのだった。それで、やっと現実にもどった次第。

さて、今日のエントリーはイスラエルについて書きたい。先日(6月23日付ブログ参照)ちょっと紹介した『イスラエル人とは何か』(ドナ・ローゼンダール著 徳間書店 2008年9月発行)を読んでいる。2段組みで600ページを越える読み応えのある本である。海外に行くのに際して、何も知らずに行くのもいいのだが、イスラエルは少し趣が異なる。事前に学んでいったほうが不思議が拡がる国なのだ。

ユダヤ人といってもかなり”律法を守る”というスタンスに差がある。息子の話によると、泊めていただくスウェーデン系ユダヤ人のおばあさんは、あまり律法にこだわらない「世俗派」らしい。大家さんは、なかなか熱心に信仰しているらしい「正統派」もしくは「保守派」に入るような気がする。我々が、最もユダヤ人らしいと見る黒ずくめの人々は、「超正統派(ハレディム)」と言われる。東ヨーロッパのアシュケナジがそのルーツらしいのだが、超正統派の中にも様々な種類があって、帽子を見たら違うことがわかるそうだ。ホロコーストで、人口の4/5が犠牲になった関係で、イスラエルは彼らのコミュニティを守るため、兵役を免除した。男性の大多数は、フルタイムの神学の徒である。タルムードをはじめとした律法の研究が仕事だ。よって、収入はない。女性は多産で彼女らが家計を支えている。政府から、補助金、子供たちへの奨学金、医療の無料サービス、地方税の免除などでなんとか生計が立っているらしい。しかしながら、彼らは、「シオニズム」を認めない。イスラエル国家の成立は不幸な出来事だと学校で教えている。イスラエルを再建できるのは神だけで、彼らはその掟にそむいたというのだ。だからイスラエル国旗を燃やすこともある。安息日に遊びまわる「世俗派」に対しては、石を投げつけることもあるらしい。
だから、イスラエルでは、彼らの兵役免除をやめさせようとする勢力もある。かなり孤立しているのだ。凄い話である。日本の常識など全く通用しない。この本を読めば読むほど、イスラエルと言う国が、よくわからなくなる。この本は重いけど、リュックに入れていこうと思っている。

2012年7月24日火曜日

イチロー移籍の日に秋田商優勝

本校の野球部は昨日勝って、大阪府予選ベスト16に進んだ。明日は元ボクサーでタレントの赤井の出身校私立N高校である。公立の雄として是非ともベスト8へ進んで欲しいものだ。今日も灼熱のグランドで守備練習をしていた。私は明日は、世界史の補習があって応援に行けないが、頑張って欲しい。どこまで行けるか、楽しみである。

さて、秋田商業高校が秋田大会を制し、甲子園に来ることになった。やったぁー。O先生おめでとう。WEBで調べてみると、凄い試合だったようだ。9回裏に2アウトから逆転してサヨナラ勝ち。甲子園の方は8月8日から大会が始まるようである。私がイスラエルから帰国するのは9日の夜なので、試合が3日目以降ならば、応援に行けるかもしれない。大きな大きな楽しみができた。

一方、帰宅して知ったのだが、我がイチローがヤンキースに電撃移籍したらしい。さっそくマリナーズとの試合に先発し、ヒットと盗塁。マリナーズ内でいろいろあったことも耳に入っていた。新天地でイチローの活躍が楽しみだ。

以上、楽しみな野球の話題、三題。

2012年7月23日月曜日

コンゴ紛争にルワンダの影

ルワンダのカガメ大統領は、昨年TIME誌が選んだ「世界で最も影響力のある100人」の1人であり、アフリカのシンガポールを目指すIT立国を現実のものとしつつある。私自身は、このブログでもカガメ大統領を好評価してきた。しかしながら、それを全く覆すような1冊の新書に出会ったのだ。
『世界最悪の紛争「コンゴ」-平和以外に何でもある国』(創成社新書 米川正子著/2010年5月発行)である。
コンゴの紛争については、あまりに複雑なので、実は私自身あまり触れないようにしてきた。チェ・ゲバラがキューバ兵を連れて乗り込んだコンゴ動乱以来、複雑な「紛争の罠」「天然資源の罠」にハマり、紛争が日常化してしまっていて、今やニュースにもならない。著者の米川さんは、UNHCR職員として、実際に現地(東部のゴマ市)で勤務し、コンゴ、ルワンダ、ウガンダ、ブルンジの難民・避難民(国内で非難している人々を避難民と呼ぶ。)と、さらにコンゴ軍やコンゴ警察とも直に接してきた方だ。JICAでもアフリカの平和構築についての客員専門員も務められた方である。ここに書かれているコトを信用しないわけにはいかない。
書名にあるように、コンゴ東部は、レアメタルを始めとした鉱産資源、肥沃な大地、イエローストーンに次いで世界自然遺産に認定された美しい国立公園など、文字通り「平和以外何でもある」アフリカでも極めて豊かな土地である。そもそもコンゴは、国王の狩猟地としてベルギーに支配されてきた。ルワンダとブルンジはWWⅠ以後ドイツ領からベルギーの委任統治領となった。そもそもアフリカの国境は、列強が勝手に引いたもので、エスニック・グループは重なり合っている。ここで、それぞれの国の政府軍・反政府軍が入り乱れ、常に紛争が絶えないわけだ。
米川氏は、この紛争には隠れたシナリオがあるのではと推測する。その主役はルワンダである。このルワンダの虐殺の歴史も含めて、コンゴに介入し、東コンゴの併合をフィナーレとするシナリオ。欧米と南アが様々な利権を貪欲に争い、裏からルワンダを支援しているというのだ。現在のルワンダの奇跡的発展は、東コンゴからの搾取によるものであるというのが結論である。
カガメ大統領は、旧ルワンダ政府時代から、この劇に関わってきたとされる。おいおい、と私などは感じてしまうのだが、かなりアメリカのバックアップがあるようで、アフリカにおけるアメリカの戦略拠点だと言われると、なるほどとも思う。

このコンゴ紛争=ルワンダ主役・アメリカ監督説の是非の結論は持ち越すとして、かなり大きなショックを私は受けたのだった。この紛争で、犠牲になった死者数540万人。性的被害や少年兵などその他にも大きな傷を負った一般人はさらに膨大な数に及ぶだろう。なんともやりきれない。最後に新書の帯に書かれてるコトバを記しておきたい。
『すべての日本人に読んでほしい。コンゴと日本は実はつながっている。私たちが使っている資源が略奪によって来ているから。そして、あまりに悲惨な地で、希望を捨てない人が生きる地だから。』

2012年7月22日日曜日

頑張れ!秋田商業高校野球部

朝刊を見て大いに喜んだ。秋田県予選で、秋田商業高校がベスト4まで進出してきた。コツコツと新聞で秋田商業の結果を見てきたが、いよいよ甲子園が見えてきた。昨年春に訪問させていただき、野球部監督のO先生が、アフリカ・国際理解教育の推進もしている快男児であることを知ったのだった。本校の野球部監督のI先生とは、昨年共に転勤してきた同期の桜。彼もまた快男児である。今同じ学年で担任している。本校野球部も大阪府予選を戦っている最中だが、甲子園に秋田商業が来ることになったら、練習試合をする『つもり』をしてくれている。もっとも、甲子園で対戦するのが理想だが…。

WEBで少し調べてみた。近藤君というピッチャーがいいらしい。とはいえ、残る3チームも強豪ぞろい。力の差が拮抗していれば、勝負は時の運もかかわる。やってみなければわからない。頑張れ!O先生。秋田商業高校野球部。

追記:本校野球部は無事4回戦に進出が決定した。次は同じ市立のH高校と対戦することになった。

「伊藤博文」が忌避された理由

だいぶ前のことになるが、新聞に「世界を歩いて考えよう!」という本の広告が出ていて、高校生にも読めそうな本だったので、タイトルだけで、本校図書館に取りよせてもらうようにお願いしていた。著者は『ちきりん』という有名なブログを書いている方らしい。少し借りて読んでみた。

前の方に「お金から見える世界」という章があって、さっそく面白いなあと思える箇所を発見した。各国の紙幣の肖像についてである。まあ、偽造防止のためにも、紙幣には髭のある有名人を肖像として使う場合が多いのだが、現在の日本では、福沢諭吉、樋口一葉、野口英世が使われている。そういえば、昔の千円札は伊藤博文だった。岩倉具視とか板垣退助とか政治家が多かった。著者はそれが文化人に変化していることについて、ソウル・オリンピックの開催が大きなターニング・ポイントだったのではないかと書いている。韓国にとって伊藤博文は日本帝国主義の象徴みたいなもんである。韓国の人々が日本に来たり、あるいは日本人が韓国で両替する際、いらぬ波紋を呼ぶ可能性があったのでは?というのだ。…なるほど。たしかに文化人の方が安全パイである。

今はユーロで無味乾燥なデザインになっているが、旧紙幣のヨーロッパでも政治家の肖像はあまり使わなかったらしい。まあ、ナポレオンの肖像を使ったら、フランス国内ではまだしも他国では侵略者の肖像という捉え方をするだろうなあ。ドイツしかりスペインしかり…。長い歴史の中、狭い地域で戦争ばっかりやってたわけで、それよりはあたりさわりのない文化人のほうが良いという知恵らしい。しかし、ドッパーンと政治家を使う国もある。アメリカや中国である。著者は、そんな批判があっても平気な「それなりの強国」なのかなあと結んでいる。…この考察実に面白い。私としてはそれに「政治家を肖像に使おうとも問題にされない経済小国」も付け加えたらと思う。そもそも問題になってもあまり困らない国もあるわけだ。

生徒が読んでもなかなか面白いのではないか。高校の図書館にとって『アタリ』の1冊だと思う。

2012年7月21日土曜日

京大アフリカ研'12公開講座7月

厚い雲の東山と 稲森財団記念館
集中豪雨というよりは、『スコール』と呼ぶにふさわしい雨に見舞われた。月イチの京大公開講座に行こうとした時のことである。Tシャツがびしょぬれになってしまい、枚方市駅のユニクロでポロシャツを買うはめになったのだった。幸い、京都に着くと雨はあがっていた。そんな天気だったのだが、会場は満員。私も今日の講座には思い入れがあった。平野(旧姓:野元)美佐先生の『都市の「商人」に出会う』である。都市の文化人類学は、ブルキナでお世話になった荒熊さんや、 小川さやかさんのタンザニアのマチンガの話をエントリーで何回か書かせてもらっている。農村や遊牧民の話も大好きだが、アフリカの都市の話も大いに興味があるからだ。

今日の講座の舞台は、カメルーンである。カメルーンというと、有名な独裁者ビヤ(11年10月22日付ブログ参照)大統領のデモクレイジーの話、英語圏の住民の反政府活動の話など、サッカーが強いこと以外にあまり良いことを聞かない。平野先生のカメルーンとの出会いが面白い。本当はナイジェリアに行く予定が治安が悪化したため、急遽カメルーンに行くことになったという。ホント人生いろいろ=島倉千代子である。首都のヤウンデで、平野先生は『バミレケ』と呼ばれるインフォーマルセクターで活躍する人々と出会う。この『バミレケ』と呼ばれる人々、いわゆる民族名ではない。カメルーンの西部、英語圏の南西部州・北西部州とイスラム王国を築いていたバムンと、良く似た文化をもっているが、植民地下で、一括して『バミレケ』とされた地域に住む、あるいはルーツをもつ人々ということになる。面積は山口県くらいで、大小100以上の首長制社会に分かれている。言語も十数種類におよぶのである。このバミレケランド、人口密度が高く、植民地時代から都市部やプランテーションへ若者を多く送りだしてきた。一子相続制ということもあるだろうが、中国同様の『人口圧』という構造があるのだろう。ヤウンデやドゥアラといった都市では多数派(50%以上)である。都市では彼らは自らを『バミレケ』と自称する。平野先生から「他のエスニックグループからは、(悪意も含めて)カメルーンのユダヤ人と呼ばれています。」と説明があった。努力家で人の嫌がる仕事もこなし、成りあがっていく隙間産業的な商売に精を出しているようだ。全員が商人を生業にしているわけではないが、他の人々からは、よそ者的イメージ、ケチで打算的でずるいといったイメージがあるらしい。

調査地バングラップ首長の写真入り葬儀服
アフリカの農村と都市の移動や「情の経済」については何度もエントリーしているのでふれないが、このカメルーンの『バミレケ』の人々は都市で相互協力関係を構築している。同郷の村ごとに「トンチン」と呼ばれる頼母子講(たのもしこう:一定期間に決められた金額の現金を出し合い、うち一人か数人が全額を受け取り、全員が一回りするまで定期的に繰り返す庶民金融)を行っているのである。強制的な貯蓄ともいえる。同郷会では頼母子講が重要な位置を占め、富裕層から庶民まで高額から低額まで様々な講が設定されているのである。さて、アフリカ的な知である。平野先生はこう言われた。「個人が資産を蓄積することは、非難され呪術的な攻撃もありうるが、頼母子講は金融というより贈与であるとされる。親族からのたかりの対策でもある。頼母子講にお金を出していて今はないと言えば、恨みをかうこともない。また同郷会の集会所には、1Fに大統領の写真が飾られているが、2Fには首長の写真が飾られている。頼母子講は(同郷の地縁・血縁関係をバックにした)信頼関係によって強固なものになっている。」…なるほど。面白い。なお、質問会で、この頼母子講文化は、『バミレケ』だけのものではなく、前述の英語圏やバムンにもあることがわかった。また政治的に『バミレケ』の人々は表だって動いていないが、反政府的な英語圏の人々を支援しているらしく、”アングロ=バミ”と揶揄されているとか。

都市で成功した『バミレケ』の人々は、故郷の村に豪邸を建て自らの成功を示威しつつ、村への貢献を全く厭わない。(村に残る人々からは有難迷惑の貢献もあるらしいが…。)今や、Nde県(平野先生の調査地)の5/13人の首長は都市出身だそうだ。首長の代替わりの様子も教えていただいた。興味深い話だったが残念ながら長くなりすぎるので、この辺でご勘弁願いたい。

小川さやかさんの研究が、「商売の狡知」を探る、インフォーマルセクターの極めてミクロな立場からの研究であるのに対し、平野先生の研究は、もう少しマクロな立場からの構造的な研究なのだということがわかった次第。いやあ、実に面白かったのである。

2012年7月20日金曜日

終業式の日に『盆栽』の本を買う

終業式である。本校ではインターハイ壮行会の時間の方が長かったりして、1年生はちょっとびっくりである。最初だし、通知票を少しずつコメントしながら手渡した。欠点を取った生徒も少なく、大きな問題もなかったので、良しとしたい。配る間、暇にするのもと思い、1学期を振り返るアンケートを配布した。各教科への自分なりの頑張りの評価をさせたのだが、最後に何もコメントせずクラスのことで私に伝えておいた方がいいと思う事という項目を入れておいた。お気づきの方もあるかもしれないが、滋賀の問題のこともある。私はほぼクラスの様々な人間関係を掌握しているつもりだが、万が一のこともあると思ったのだ。ほとんどが、「問題ないですよ。」「満足しています。」とあった。ある生徒が「クラスで浮いている子のことが気になります。」というのがあった。ウンウン、気づいているよ。でも君も気にしていてくれたんだと嬉しく思った次第。マスコミでいろいろ言われているが、担任が状況を把握していないなんて私は考えられないのだ。

さて、最後に私の夏休みの予定を伝えた。来週は世界史Bの受験補習(前期)だが、それが終わると、いよいよイスラエル行である。お世話になる近隣のおばあちゃんや、安息日に食事の招待を受けている息子夫婦のアパートの大家さん一家へのおみやげを買わなければならない。息子夫婦の情報では、大家さんのお父さんは「盆栽」を始めようと準備しているらしい。で、盆栽の本(もちろん英語版だが…)がいいのではないかということになった。学校の後、J堂書店に寄って探しに行ってきたのだった。妻が、「これいい、私も欲しい。」と言いだした。ふーん。『bonsai』ねえ。

2012年7月19日木曜日

タンザニアでチョコレート生産

ダルス近郊の輸出加工区(日本大使館HPより)
タンザニアで、スイスのヌーテシャル・チョコレート社が生産を開始するらしい。タンザニアは輸出加工区を設けて投資を呼び込んでいる。おそらくは、賃金の安いタンザニアで生産することで価格低下を意図しているものだろうと思う。なにはともあれ東アフリカで初のチョコレート生産、大いに歓迎したいところだ。


在タンザニア日本大使館のHPによると、この「輸出加工区」は、2002年に法制化され、2006年に輸出加工公社が設立されたようだ。現在首都のダルエスサラームに2か所、アルーシャに1か所の加工区があり複数の企業が入っているようである。また一企業に認められた加工区が全国に6か所あるらしい。この「輸出加工区」の企業としてライセンスを取得sると、輸入原材料の関税、付加価値税が免除となり、法人税も10年間免除されるという。なかなかの好条件である。16社がすでに操業しており、6500人の雇用創造が生まれたという。スイスのヌーテシャル社もこれに続くのであろうと思われる。

チョコレート生産自体は、装置工業なので、大きな雇用創造は期待できないが、これに関連した雇用も生まれるかもしれない。なかなかタンザニアも頑張っているのである。やはり、内陸国より恵まれていると思うのである。
http://www.africa-news.jp/news_C0zo2l7zi.html?right
http://www.tz.emb-japan.go.jp/arekore26_j.html

2012年7月18日水曜日

梅雨明け・球技大会・ラマダーン

円陣を組むドッジチーム
大阪では先日梅雨明け宣言が出た。たしかに、このところ凄い日差しで、昨日ついにセミが鳴き出した。無茶苦茶暑い日々が続いているのである。そんな中、今日は生徒会主催の球技大会である。昨年度は私が生徒会顧問だったので、主担の仕事だったが、今年は担任として楽しませてもらった。やはり、こういうイベントは生徒と共に泣き笑いするに限る。今年の競技は、ドッジボールとバレーボールである。

我がクラスのクジ運は悪く、両競技とも体育科と初戦で当たる。初戦に負けると、5~8位が確定してしまう。前任校では、トーナメントで負ければ終了だったが、本校では順位をきっちり決める。だから3回戦うわけだ。女子が前半戦、男子が後半戦を戦い、総合得点で勝敗を決める。ドッジボールの我がクラスの女子は、もうひとつ運動が苦手らしい。かなり内野の残り人数が少ない。ところが、男子は現役野球部、元野球部を中心になかなか頑張るのだ。もう少しで女子の分を補って勝てたのだが、あと一歩及ばなかった。バレーボールは、女子がなかなか頑張っていた。ほぼ同点で男子に繋いだのだが、これまた僅差で負けてしまった。ありゃー。両競技とも5~8位確定。その後も同様の戦いが続き、結局ドッジは最下位、バレーは6位で球技大会は終了したのだった。まあ、順位はともかく、生徒は楽しんだようで、「冬にも球技大会やるんですかあ?」と聞いてきた。「生徒議会で、討議してやることになったらね。」と答えておいた。きっとやることになると思う。授業はなくなるし、そもそも本校生はスポーツ大好きだ。(笑)

夏の球技大会の魅力は、団のTシャツでやることだ。8色のカラフルなデザインのTシャツが学校内に溢れる。一気に祭りの気分が盛り上がる。明日、授業がもう1日あり、20日は終業式だ。

ところで20日は、報道によると「ラマダーン」の開始日らしい。イスラムは太陰暦なので9月といっても、季節は一定しない。そう言えば、息子が「イスラエルに来たら、ムスリムはラマダーン中やで。」と言っていたのを思い出した。授業で語ることの多い『知識としてのラマダーン』を実際に体験できるのは嬉しい。さてさて、本当のトコロ、どんな状況なのだろうか。楽しみである。

2012年7月17日火曜日

ウルトラマン・アートを見に行く

先日の国際理解教育学会の後、埼玉大学から京浜東北線の北浦和駅までバスに乗って、埼玉近代美術館に足を運んだ。ちょうど開催されていた企画展『ウルトラマン・アート!』を見に行ったのだ。
東京へ行くとなると、何処へ行こうかと思うのだが、今回は夜行バス往復の強行軍だし、座ったら寝てしまいそうだし、重いPCをリュックに入れてウロウロするのもなあと、50を過ぎたおじさんは思い切り近場を選んだのだった。

ウルトラマン、ウルトラセブンの撮影に使われた実物をはじめ、登場した怪獣のデザイン画など素晴らしい展示だった。我々の世代は、東宝のゴジラや大映のガメラ、さらにTVでは、ウルトラQから始まって、ウルトラマン、ウルトラセブンで育った怪獣黄金世代なのである。いまでも、ベースギターでウルトラQのテーマを弾けたりする。(笑)

この埼玉近代美術館、MOMASと言うらしい。NYのMoMAを彷彿とさせるのだが、Sは埼玉のSらしい。なかなか素敵な公園の中にある小さめのMoMAである。こういう文化的な空間はいい。大阪はどんどんこういう文化的なモノを破壊する方向に流れている。文楽も交響楽団も平和の展示館も…。実に嘆かわしい限りである。

文化には経済の効率性に変えられない歴史の蓄積がある。自らの文化を意識的に破壊することは、自傷行為に近い。そんな思いがつのったのだった。

2012年7月16日月曜日

チェ・ゲバラになれなかった男

先日、久しぶりに本屋に寄ったら、帯に立花隆に「これだけ面白い本に、ここ数年出会ったことがない」と言わせている文庫本を見つけた。鹿島圭介著の『警察庁長官を撃った男』(新潮文庫7月1日発行)である。オウム騒動の時に起こった国松警察庁長官狙撃事件の話である。

どこまで本の内容を明らかにしていいのか悩むところだ。と、いうのも立花隆にそう言わしめた面白さは、まさに推理小説の如き展開にあるからで、著者が真犯人とするN爺の波乱の人生、使用された銃器と特殊な銃弾の話、そして刑事警察と公安警察の確執、中でもYという警察官僚の保身と体面によって時効となり、真実が封印されてしまった事実、と言えるだろうか。

私の読後の感想として3つ挙げたい。ひとつは、この真犯人とされるN爺のおよそ規格外の生き方である。東大教養学部中退。チェ・ゲバラにあこがれ、狙撃手としての訓練を受け、中米にまで行ってしまう人生。前悪を越えた凄みがある。もちろん犯罪者なので断罪されてしかるべしだが、なんとも魅力ある人物なのである。著者の入れ込み方もわかる気がする。もし、訴追され公判が開かれていたら彼は何を語ったのか、それは私も知りたい。2つ目は、この狙撃事件の詳細な分析、特に銃器と弾丸に関する科学的な分析である。いかにも立花隆が面白がりそうな部分である。思わず引き込まれてしまう。3つ目は、Yという人物がオウムの犯行と決めつけ、警察の最大の汚点を残した事実である。高級官僚という人種はかのようなモノかと暗然とした気持ちになった。

おりしも、今日のニュースで福島県の飯館村が3避難区域に再編されたという。1カ月以上避難勧告されず、あげくに今や「帰還困難地域」とされ、バリケードで封鎖された方々の憤懣や想像を絶する。誰も責任を取らない。東京電力だけでなく、このような非難命令の遅れを許した政府中枢や通産省などは、おそらくN元警視総監のように保身と体面から自らの責任を認めず、真実を曲げたままにしておくのだろう。ウェーバーが初めて指摘した頃から変わらぬ「THE官僚主義」というべきか。

不思議な読後感が残る本である。

野球部の応援を応援しにいく

チャンスだ、歌い踊る
今朝夜行バスで下阪した。3列シートでリクライニングシートのいいバスを選んだのだが、夜行バスが身体にきついのは変わらない。昔は全く平気だったのだが、うーん…歳を感じる。シャワーをして朝食をとってからS球場へ向かった。レギュラーをはずれた3年生との約束(7月3日付ブログ参照)である。

本校は2回戦から予選に突入するのだが、今日の相手は私立のA高校。実は女子生徒が圧倒的に多く、野球部員の数を揃えることに苦労するような学校だった。前任校の野球部に近い。申し訳ないが、本校野球部とはレベルが違う。こういう予選の試合は悲惨だ。前任校では、大阪府歴代2位の得点差でコールド負けしたことがある。私も応援席にいたのだが、最後は声もでなくなる。前・前任校では、反対の立場だった。応援席の1・2年生が悲惨だった。声をからして応援するのだが、あまりに攻撃時間が長く、休憩できる時間が少ない。

やっと休憩
応援を応援するとしたら、この試合だと私は思い、無理をして足を運んだのだった。まさに予想どおりの展開となった。19対0で5回コールド勝ちしたのだが、何度もタッチやルパンやヤマトの歌と踊りのパフォーマンスを聞き、見ることになった。しかも灼熱地獄である。

スタンドの最前列に陣取る3年、そして2年、1年とパフォーマンスに微妙に差がある。1年生はまだ少し恥ずかしがっていて声が小さい。しかし、だんだんテンションが上がり、最後は大声をはり上げていた。ホームランが出たし、チャンスの時にガンガン応援してヒットが続いたりと、なかなか盛り上がったのだった。

校歌が球場に響き渡る
さあ、3年は、レギュラーも応援組も負けたら終わりの予選が始まった。行けるとこまで精一杯行って欲しい。

2012年7月15日日曜日

’12 国際理解教育学会に行く

埼玉大学キャンパス
新宿のインターネットカフェからエントリーしています。早朝新宿のバスターミナルに着き、JR埼京線という電車で埼玉大学に向かいました。この埼京線、隣に東北新幹線+秋田・山形新幹線が走っていることは関西人の私としは驚きでした。(この件についてはいずれまたの機会に…。)
埼玉大学は、地方の国立大学らしく清楚でしかものんびりしていて好感をもちました。もちろん学生さんたちにも。国際理解教育学会の発表も4回目になるとだんどりが良くなります。さっさとパワーポイントの接続を確認しました。

取り急ぎ、今回の第7分科会の印象を少々述べたいと思います。最初に発表された神奈川のK先生は、ザンビアと日本をつなぐビデオを作成されたという内容。どこかで拝見したお顔だなあと思ったら、4年前も同じところで発表した仲でした。しかも、抄録を拝見すると、ザンビアとの交流のパートナーは、私のブログの読者でもある在ザンビア理数科教師JOCVの桐生先生だったので二度びっくりしました。次に発表された東京学芸大学のT先生とは、開会前にT先生のPCとプロジェクターの相性が悪いようで、結局私の持ち込んだ台湾製の安いスカタンPCを使っていただくことになりました。出身が兵庫だということで、私と司会のN女子大付属のM先生のコテコテの関西弁に感激していただけました。と、いうわけでずいぶん仲良くなったのです。こういう出会いが学会の魅力です。(笑)さて、その発表内容は、極めて高度なものでした。レリバンスとかストテラジーとか、現場の教師には刺激的な用語が出てきました。都立の定時制高校で学ぶさまざまな外国人生徒のをめぐる構造の話なのですが、なかなか面白い。もっとゆっくり話したいと思っていたら、帰りのバスでご一緒させていただき、今回の感想を述べ合ったのでした。
私の発表は、いつもどおり。若干時間が足りませんでしたが、関西弁で大いに笑わせながら言いたいことは言えたと思います。さて、もう一人だけ紹介したいのは、大分県の国際理解教育の現状を分析し、危機感をもって訴えられたH先生です。以前私の発表を聞いていただいたことがあるらしく、その直後でやりにくいなあと思っておられたとか。(笑)非常にまじめに県の国際理解教育の衰退を嘆いておられたので、反対に嬉しく、また頼もしく思った次第。がんばっている学校を調べたいとのことでしたので、秋田商業高校の実践の話をさせていただきました。

とまあ、駆け足で今日の報告です。午後からの総会やシンポジウムは、夜行バスを使った強行軍の関係もあって遠慮させていただきました。おそらく爆睡してしまいそうだったのです。(笑)ところで、微力ながら執筆陣の末席に加えていただいた『現代国際理解教育事典』、一応執筆者ということで、学会より贈呈していただきました。全くの想定外の話だったので心から喜んでおります。明日も研究発表大会は続きますが、大成功に終わりますように。

2012年7月14日土曜日

研究発表のPowerPoint作成完了

この2日間、毎日新聞を読んでエントリーしなければならなくなって、明日の国際理解教育学会での研究発表のエントリーが遅れてしまった。水曜日は、一日中職員室のパソコンの前でパワーポイントを操作していたのだった。何度か手直しして、ようやく完成した。

今回の研究発表の内容は、『高校生のためのアフリカ開発経済学v5.01』の新しい視点について語るものなのだが、経済(特に経済成長率と生産性、資本蓄積)中心だったの過去のテキストが、政治(特にガバナンスの良しあし)を交えて論じる必要性に迫られ、この政治経済という第1軸、第2軸で現在のv4.01は構成されているのだが、新しい視点(第3軸)が必要になった。それは、先進国の効率性や数値化では測れない、人文学的な意味合いも挿入した第3の軸である。
アフリカを遅れていると見るのではなく、リスクに弱いという『脆弱性』という視点であり、アフリカの中でも開発に大きな格差が生まれ、『多様性』を認識しなければならないという視点であり、『アフリカの知』を見直し、地球市民として「アフリカに学ぶ」という視点である。

悩んだのは、これら第3の軸の具体的な説明の資料だった。結局、『多様性』に関しては、「新しい中世」を読んで作成した資料を、先進国的な効率性とアフリカの知との関連資料としては「アフリカの失業率60%」への批判を使うことにした。いずれも本ブログのエントリー(本年2月4日・6月3日付参照)を使ったものだ。このブログ自体が私の日々の研究ノートみたいになっていると思う。それはそれでいいことか、と思うのだった。

夜行バスで今夜出発し、早朝新宿から埼玉大学へ。明日の夜、さらに夜行バスで大阪へ戻る強行軍である。

2012年7月13日金曜日

民間連携JOCVの是非を問う

http://www.jicafriends.jp
毎日新聞の『金言』(西川恵専門編集委員)に、JICAが企業の人材育成の一環として、JOCV(青年海外協力隊)に「社員」を受け入れるという「民間連携ボランティア制度」の創設説明会が行われ、約60社が参加したことが書かれていた。
そもそもJOCV経験者への関心が企業に高まっており、JOCV終了後の採用打診は倍層しているらしい。「厳しい環境でやってきた協力隊員は有力な人材」だという。留学制度をもつ大企業などから、社員育成に協力隊を利用できないかという打診が、今回の制度を後押ししたのだろう。人間力を鍛える場として活用したいというのだ。
『ここには、グローバリズムにあって日本に必要とされる人材像が象徴的に表現されている。自己表現力と異文化理解力が、企業の成否を決める時代になっている。』と西川委員は書き、JICAは、企業の立場を考え1年間の派遣を認め、派遣先、活動内容も相談で決め、一応50人の企業枠をとるという。『(JICAは企業の要望を受け)オーダーメイドの派遣を心がける』と最後に結ばれている。

二日連続で、予定外に毎日新聞の記事をエントリーすることになったわけだが、私はこの「民間連携制度」、西川委員のように手放しで喜べない。JOCV経験者の採用打診増加は嬉しいことだ。確かにグローバリズムにあって、JOCVのような厳しい戦いを経験する人材が企業にとっても有為であることを企業が認識してきたことも嬉しい。だが、企業の要望を受けオーダーメイドでJOCVとして派遣することは、どうもベクトルが180度違うのではないかと思うのだ。JOCVには青年の人材育成という側面があることは否定しない。それを主目的に参加したJOCVもいるだろうと思う。だが、それはやはり側面であって、途上国で自分の持つ力を発揮し、役立ててもらいたいというボランティア精神こそが主ではないだろうか。

一方JICAは、独立行政法人であるが国の税金を使っていることは間違いがない。したがって、国益を離れた論議はありえない。企業の人材育成が、グローバル化の中、国益に沿うものであると言われれば否定できない。

途上国の持続可能な開発を進めるのが本義なのか、国益のために人材育成を行うのが本義なのか。これまではJOCV個人の中で止揚されてきたコトが、グローバル化の中で企業が介入することで、問われているのだと思う。私は、地球市民を育むというポリシーから、当然前者がJOCVの本義だと考えている。企業が、そのような人材を望むのであれば、どんどんBOPビジネスを自ら推進すべきである。あるいは、途上国で様々な厳しい活動をしているNGOを支援し、人材を派遣する方がいい。そのほうが『人材育成』としては、わかりやすいのではないか。

新JICA理事長は、『新しい中世』の中で、企業のグローバル化、近代国家の解体を解いた方である。このあたり、どう考えておられるのだろうか。

2012年7月12日木曜日

毎日新聞「近事片々」を読む。

毎日新聞の今日の夕刊の『近事片々』が面白かったので、エントリーの予定を変更して記しておきたい。こういう短文を書けるようになりたいものだ。

夜の校舎に捜査員が入る。世論に押されるように9カ月の放置から一転して。この異様な光景に被害生徒の無念が重なる。

ロバート・ケネディの言葉を「理想だけ追っては施策遂行できない。現実だけ追いかけては政治に涙、ロマンがない」と解く首相。二兎を追う者は。

機能に二兎を追うオスプレイ、緊急着陸。事故ではない、緊急着陸は事故を未然に防ぐためだ―という理由の乾き具合。

”トロイの木馬”に潜むでもなく、公然と脱党・旗揚げ組と連携を語る残留組。よく、学校で現代の政治の仕組みをきちんと教えていないと批判されるが、これをどう教える?

…教育の話題から、最後は教育の話題へと「二兎」で繋ぎながら着地している今日の『近事片々』。なかなか良い。不可解で不愉快な最近の日本をうまく描いていると思うのだ。

2012年7月11日水曜日

『黒ひげ危機一髪』を分解する。

期末考査が終わって、昨日からやっと午前中の4時間短縮授業になった。これを機に、文化祭の取り組みを開始することにした。あくまで自主参加だが、準備委員会と称して本格的な取り組みの準備にあたる。まずは、展示会場となる我がクラスの教室の掌握と大まかな設計図づくりである。生徒会から、脚立とメジャーを借りてきて測量。それを黒板にメモしながら、グラフ用紙に写していく。いずれ、建築関係に進みたいと言っている生徒に清書してもらおうかと思っている。こういう準備段階の展示も高校生らしくていいと思うのだ。

我が「黒団」は、ボンバーマンというテーマで、3年生から制作展示では是非『黒ひげ危機一髪』を作って欲しいという要請が来た。団活動なので、制作は事実上1年生がやるのだが、連携が必要だ。「どうせなら、でっかい海賊船までつくるぞぉ」と私が言ったら、「おおっ。」と言う事になった。生徒の担当委員は、クラス全員を「黒ひげ組」「海賊船組」「背景組」「小道具組」に希望を元に分けたうえで、準備委員会として、有志の生徒と共に参加しているわけだ。

さて、有志の男子が教室を測量をしている間に、委員の4人組の女子と「黒ひげ危機一髪」について語り合っていた。生徒のアイデアでは、中に男子が入って、組み体操で使う体育科のトランポリンを使って飛ぶ案や、跳び箱の踏み板を利用する案が出た。しかし却下。それらのアイテムが大きすぎるのが最大の理由。パイプに風船を詰めて、差し込む剣で割って、その圧力で人形の首を飛ばすという案も面白かった。しかし、その圧力は物理的に小さすぎて、飛ばせる首の重さは極めて軽いものでなくてはならない。では、甲子園などで使われる笛付き風船を下で離すという案。これはパワーがありそうだが、かなりシステム的に難しい。うーん。結局、100円ショップで安い『黒ひげ』を買ってきて分解することになった。

みんなで分解してみると、なかなか良く出来ている。プラスチックで成形された部品の組み合わせだが、原理は分かった。ただ、これを作るのはかなり大変そうだ。みんなで唸ったのだった。まずは、こういう実験から始めている。なかなか大変だが楽しいものだ。

2012年7月10日火曜日

日本は何故欧米化したのか

期末考査を終えて、現代社会はいよいよヨーロッパ哲学史に突入する。まあ、最も倫理らしいトコロだ。木の絵を黒板に書いて、およその流れを語ることから私のヨーロッパ哲学史は始まる。根っこにはヘレニズム(ギリシア哲学)、ヘブライズム(ユダヤ教・キリスト教)。これらを1学期の中間・期末の学習で終えた。根っこを教えた上で、幹を語っていくのだが、今日のエントリーは、その前段階の話。
日本は何故欧米化したんだろう?我々の生活は、タカ・アンド・トシのギャグではないが、かなり欧米化している。夏や正月に着物を着ることもなくなったし、パン食も増えたし…。生徒はなんとなく欧米化していることに納得するのだが、何故?と聞くと考え込む。「では角度を変えて、いつ頃から欧米化したのだろう?」と聞いてみる。これには「明治維新」という声が上がる。まあ、常識。では、何故そうなったのだろう?と聞くと、当然中学校の歴史分野では、そこまで教えていない。「ペリーが来たからです。」という声も上がる。いい答えだ。

『天皇の世紀』を読んでみると、この辺の事情がよくわかる。実は、江戸幕府は、長崎のオランダ領事館を通じて、ペリーの黒船艦隊が4隻で、旗艦がサクケハナ号であり、乗員の数や砲の数、その性能など、あらゆる情報を入手していたのだった。江戸幕府をなめてはいけない。で、ペリー艦隊に攻撃されたら、江戸城をはじめ江戸の町が火の海になることを深く認識していたのである。江戸城は、完全に行政府であり、海に近く防御は不如意であったのだ。で、浦賀に艦隊を止め置き、ちんたらと解答を1年伸ばすのである。まあ、結局開国するのだが、要するに日本は、欧米の軍事力に負け欧米化を迫られたといってよい。
もう少し、突き詰めていくと、欧米の科学技術力に負けたのだ。では、この科学技術力を欧米はどうして手に入れたのか。それは、これからのヨーロッパ哲学のお楽しみ、というわけだ。

ここから、スコラ哲学やルネサンス、そしてベーコンの帰納法、デカルトの演繹法へといざなうのである。なんか日本史のような現代社会(倫理)になってしまった。(笑)

2012年7月9日月曜日

ジンバブエのCatastrophe Point

ジンバブエ政府が、外資系銀行や企業に対して「今後1年以内に株式の半分以上をジンバブエの黒人に譲渡せよ」という内容の通告を6月29日付で発表したらしい。ムガベ大統領が、2007年に、制定した法を執行しようとしている。この法には「最低限の現地化と黒人の権利拡大」が義務付けられている。これはえらいことになった、と私は思っている。まさに、ジンバブエが破局に一気に走っていると思うのだ。
http://www.africa-news.jp/news_CXJlABdKF.html
ジンバブエは、独裁政権ムガベによって、完全な失敗国家になってしまった。昔は気候も治安もそして「人」も良くて、アフリカの中でも最高に居心地が良いといわれた国だったのだが、ムガベの稚拙な経済政策と外交(特に対英外交)で、崩壊してしまったのだ。私がジンバブエを一人旅した頃、かつて国の経済を支えた白人農場は、黒人に占拠され、生産性がガタ落ちし、白人は身の危険を感じて撤退していた。思い出す。南アからのバスに乗って、有刺鉄線のはられた農場を見ていると、隣に座っていたマラウイ人のおっさんが、「ホワイト、ゲッタウェイ。」と指さしたのだった。ハイパーインフレが起こる寸前で、後ろのデザインが真っ白の5000ジンバブエ・ドルを記念として今でも持っている。黒人たちの気持ちもわからないではない。白人による植民地支配が、経済格差を生み、ムガベ政権の黒人支配体制確立は、公約として確かに有効な状況だった。特に独立戦争に参加した兵士たちのいらだちが高まっていた。しかし、ムガベは、ここでふんばりながらイギリスと交渉すべきだったのだ。他の英連邦諸国への白人移民を奨励しながら、黒人たちに農業技術や経営のスキルアップをする時間をかせぐべきだったのだ。なにもかもが急激に進み、全ては裏目に出た。経済は崩壊した。私が聞いた首都ハラレに住むジンバブエ人の本音は、「We need White.」という言葉だった。

何事も単純化して見ないほうがいい。勧善懲悪で見ないほうがいい。ムガベは単純化して失敗した。黒人が権力を持てば善というテーゼの代償はあまりに大きかったのだ。最近、ジンバブエドルを捨てて、米ドルと南アのランドに通貨を切り替えてから、投資も再び始まり経済復興の兆しが見えた矢先のこの通告。自ら破局点(Catastrophe point)をつくっているとしか思えない。外資はおそらく全て撤退するのではないか。

上記のグラフは、ジンバブエの実質経済成長率の推移である。前半部は、統計資料がないので空白である。このグラフから読みとれる乱高下、経済状態は尋常ではない。これが、また一気に下がるのは目に見えている。選挙方法もデモクレージーだが、政策自体がクレイジーだと言わなければならない。あの、人の良いジンバブエの人々の顔を思い出すと、やりきれない。きっと、こう叫んでいるに違いない。「We need White」

2012年7月8日日曜日

「旭山動物園革命」を読む。

本校では、クラス(学級)文庫というシステムがあって、図書部からクラスに20冊程度の本が出張してきている。1組では、後ろのロッカーの隅においてあるのだが、どうも触れられた形跡もない。先日、期末考査の監督に行った時、そんなカワイソウな本を手にとってみた。その中で目にとまった本、それが『旭山動物園革命』(小菅正夫著/角川ONEテーマ新書・2006年2月第一刷)である。

旭川市にある日本最北の動物園、旭山動物園。今や、北海道観光でも超目玉の場所になっ動物園である。これといった特別な珍獣のいない公立の動物園が、いかにして革命を成し遂げたか、そのポリシー部分も含めてこの本には書かれてあった。

この本の結論(革命の経過)から述べると、入場者が減少し、廃園の声がかかる中、飼育員の方と真剣なミーティングの結果生まれたものである。もちろん、市長が変わり、予算をつけてくれたことも大きい。しかし、この小菅氏の組織論こそが、この本が後世に残る一冊となった理由だろうと思う。小菅氏は、北海道大学柔道部出身。弱小柔道部で部員数も少ない。せめて旧帝大の大会でいい線に行けたらという感じの柔道部だったらしい。小菅氏は、主将になった時に思ったという。スーパースターなどいらない。1人強い奴がいると、他は安心して強くならない。みんな同じような力でもいい。それぞれが真剣に取り組むことが重要だ。この組織論で、成功した経験があるのだ。

だから、動物園に入って以来、飼育員の中で研究会を行い、一人ひとりが自分の伸ばすべき分野を伸ばしながら、他の飼育員の研究をシェアするという方途を取ってきた。廃園の危機に際しても、結局、同じだ。皆の力を最大限に引き出すことに努めてきたわけだ。その最大の成果が、こういう真剣な研究会の取り組みの延長線上にある「見せ方」の工夫である。これについては述べる必要もあるまい。

この組織論、クラスや学校運営にいかに活かすか、そんなことを考えている。先週、久しぶりに文化祭の話し合いをクラスでやった。およその工程を示し、担当生徒に役割分担をしてもらった。で、こんな話をした。
「先日のサッカーのユーロカップでスペインが優勝した。1組はスペインでいく。」「絶対、優勝するってことですかあ?」「それもあるけど、スペインにはFWがいないんや。」「?」「誰でも、シュートできる時シュートする体制だった。今回の文化祭は、クラブで大変な者もいる。責任感の強いものが、役割分担を越えてシュートしてもええぞ。精一杯やろう。」皆、あまり意味がわからかったようだ。要するに、役割分担に囚われるな、本当に文化祭やったろうと思う者に自由な裁量を与えたということなのだが…。きっと、試験中、放課後残っていた連中が頑張ってくれるはずだ。それに期待しているのだった。さっそく来週から、教室の測量を行い、設計図をつくるところから始める予定だ。そう、スーパースターはいらない。

2012年7月7日土曜日

マダガスカルの「うなぎ」

ウナギの稚魚の供給減から、ウナギの価格がかなり上がってるという。で、静岡の卸売商が、マダガスカルからウナギを輸入することにしたと言う。国内産とどう違うのか、味や調理法を研究中で、価格は国内産の6割程度だとか。
アフリカ大好き人間としては、「生態系に注意しながら、輸入はどんどんしてあげて欲しい。」という素直な感想である。多くの日本人からすれば、マダガスカルという国の認知が低いので、スーパーに並んだら、「?」という感じだろうが、タコだって、モザンビーク産やモロッコ産、モーリタニア産が出回っている。これを、前任校で地理Bを教えている時、「モ」の法則として教えていた。センター試験には出ないけど。(笑)すでにスーパーは完全にグローバル化しているのだ。マダガスカルのウナギ、いいではないかというわけだ。

ただ、ウナギで「マ」の法則は起こりうるだろうか。実際にウナギがいるらしいマラウイ(「アフリカにょろり旅」という本に出てくる。)はともかく、マラウイと同じ内陸国でもマリは無理。(笑)

http://www.africa-news.jp/news_CR3eG5p7p.html?right
画像は、イタリアの教会関係からお借りした。よって、中央の金色のデザインは、キリスト経的な意味合いをもつ「魚」であることは間違いない。
http://tenyzaraina.blogspot.jp/2012_02_01_archive.html

今度は都島区長になるヒトの話

大阪市都島区 京橋駅界隈
毎日新聞(7日付朝刊)に、大阪市 同和地区名明記、HP公表 区長公募の論文 指摘で削除 という記事が掲載されていた。『大阪市の区長公募で都島区長に就任予定の元コンサルタント、田畑龍生氏(37)が応募時に提出した論文に、都島区とは別の区の複数地域を同和地区だ明記し、区長内定者の論文を市のホームページ上に掲載していた同市が「不適切では」との外部の指摘をうけ5日に削除していたことが分かった。【熊谷豪】』

『毎日新聞が入手した論文では、田畑氏が当初応募した区について、人口当たりの犯罪件数を踏まえ、「決して犯罪が多いエリアではないにも関わらず、安全面でのイメージは良くなっているとは言えない」と指摘。複数の地域名を記した上で「開発が進んでいない状態であるために、いまだに暗い印象を拭いきれていない」などとして、再開発や、区全体での防犯・防災対策の拡充の必要性を訴えている。』
『区長の公募には、1461人が応募。市長や市特別顧問の中田宏・前横浜市長、千代松大耕・大阪府泉佐野市長と市幹部2人が全員の論文に目を通した後、2回の面接を経て合格者を決めた。』

『市によると、今月2日に合格者24人の論文をホームページで公表したところ、5日夕、外部から「田畑氏の論文に不適切な表現がある」との指摘が寄せられたという。立教大学社会学部の服部孝章教授(メディア法)は、「人柄を市民に知らせるため、論文を公表する必要はあるが、差別を助長しかねない内容をそのまま掲載した大阪市の対応には問題がある」と話している。』

今回も新聞に掲載されたものを丸写し。

2012年7月6日金曜日

Amebaピグライフの社会学2

このところの激務(採点や5時間授業、今日も4時間授業だった。)で、かなり疲れている。ほんと、歳をとったものだ。おまけに湿気がすごいので、汗だくになる。稲作にとっては重要だが、個人的には梅雨は極めて嫌な季節である。だから今日はライトなエントリーにしたい。

自宅に帰ると、妻が開口一番「牛が一位やで。」と言った。何のことかと言うと、Amebaピグライフが、1周年記念であるとかで、キャラクターの人気投票をやっていたのだった。毎日、その日のクエスト(キャベツを5回お手伝いするとか、イチゴを15個収穫するとか)ををクリアーすると、投票券がもらえるのだ。で、投票するところに行くと、様々なキャラクターが待っているというわけだ。(キャラクターについては、今日の画像参照)

私も妻も、実は「牛(ホルスタイン風)」に、毎日投票していたのだった。何故と言われると困るが、うーん、かわいいからだとしか言いようがない。我が庭の牛は、「チューチュー」という昔のアメリカの漫画「どら猫大将」からとった名前である。もし、我が家で猫を飼う事になったら、きっと同じ名前にすると思う。(笑)ちなみに、羊は「大将」、ニワトリは「べに公」という名前だ。

妻が言うには、「このピグライフの人間キャラクターの多くのセリフが、上から目線だから人気がないねん。」なるほど、それは言える。「そんなキャラクターに投票するくらいなら、何も言わない牛がいい。」と言うのだ。なかなか鋭い指摘である。私などは、いいかげんにやっているので、どんなセリフだったか思い出せないのだが…。

最近の課金主義的なAmebaへの批判も含めて、なんとなく妻の社会学的考察は正しいように思うのである。

2012年7月5日木曜日

あんた方タフマン。私は「大佐」。

私の机上にたまったタフマンとシール
一昨日、7クラス分の答案が返ってきた。2日間でこれを全部採点し、今日は授業。なんと5時間授業であった。体育科の先生がほとんど水泳実習で出張中故の特別時間割である。さすがにしんどい。答案返しをした後、現代社会は、パレスチナ問題を講義する。時間の関係で一神教講座で語りきれなかった部分だ。30分ほどみっちりと。世界史Bは、ナポレオンの話だ。これまた30分ほどみっちり。

正直、歳をとったなあと思う。5時間授業はキツイ。昼休み、いつものように、ヤクルトのお姉さんが来たので、タフマンを注文した。ちょっとは元気になる。この、タフマン、今はキャンペーン中で、シールを集めて送ると、もしかしたらCanonの一眼レフが当たるのだ。なんとなく、応募はがきをもらって毎日のようにはるのが日課になってしまった。(本日の画像参照)

愛機G12が気に入っているので、ホントは、当たっても困るのだが…。

ところで、世界史Bは、ナポレオンに突入した。最近の高校生は、戦争映画などはやらないので、兵、下士官、士官、将といった軍隊のヒエラルヒーを知らない。コルシカ島の貧乏貴族ナポレオンが、士官学校に入って…と説明するのにも一苦労である。少尉から大佐まで黒板に書いて、「さて、大佐。英語でもらおうか。」と言っても当然「?」である。しかたがないので、モノマネで示す。ただ立っているだけなのだが…。すると「ケンタッキー?」という声が上がった。「わかるんかい!」正解は「カーネル」である。私がケンタッキーのオジサンに似ているらしいのだ。(笑)ちなみに、サンダースは軍で大佐になった事実はない。単に、敬称として「大佐」と呼ばれていたにすぎない。軍隊のことを知らないのはまったく歴史を語る上で困る。「コンバット」の再放送してくれへんかなあと思う次第。

ナポレオンが砲兵隊を選択した話から、話は凄い横道にそれてしまった。日本の戦艦はなかなか砲撃の正確さにおいて優秀だったのだが、それは日本光学という会社の照準器が優秀だったのだということになった。「この日本光学と言う会社、今は名前が変わってるのだが知ってる?」と聞いたのだ。なかなか出てこない。早口言葉で言ったらわかるというのだが…。「Nikon」そう、ニコンなのだ。私はニコンという会社もカメラの性能も尊敬しているが、絶対買わない。Canon原理主義者である。理由?高校時代、私の出身である図案(デザイン)科はCanon、写真工芸科はNikonを使うと決まっていたからだ。まあ、ただ単に伝統であるという理由だ。ちなみに、もし、タフマンの当選機種がNikonならタフマンのシールを集めなかったと思う。(笑)

2012年7月4日水曜日

アメリカ独立記念日なのだ。

アメリカには6回ほど行ったのだが、私が最初に見た観光地らしい観光地は、メリーランド州・ボルチモア郊外にあるマックヘンリー要塞である。ここで、アメリカの国歌『星条旗よ永遠なれ』が作られた。独立戦争の際、ボルチモアを攻撃したイギリス海軍が、この要塞も攻撃するのである。艦砲射撃を行う船に乗っていた植民地人の医師フランスス・スコット・キーが、艦砲射撃の硝煙の中、大きな星条旗がいまだ掲げられているのを見て、感動して詠んだ詩がアメリカ国歌になったのだ。この要塞は結局、イギリス軍の攻撃を跳ね返したのだった。
今は、アメリカの歴史や文化を十分学んでいるので、なるほど意義深いと思えるのだが、行った当時は、「なんやここ?」と退屈した。とにかく、これまでの星条旗の歴史を描いたマグカップを買ったことを思い出す。

とはいえ、世界史の大局から見れば、アメリカの独立戦争は、ワシントンが「負けない戦い」をコンセプトにして、ゲリラ戦的に戦い、主戦場はフランスや他のヨーロッパ諸国をいかに反イギリスでまとめるかという外交戦だったようだ。

アメリカの独立宣言は、ワシントンDCの公文書館にある。これも公開されていて、長い列に並んだ記憶と、金属探知機をくぐった記憶の方が強いのだが、見たことがある。よく調べてみると、いかにイギリス本国がアメリカに不条理な要求を押し付けたかが長々と書かれているらしい。

アメリカは、歴史が浅い。だが、だからこそ歴史的な事跡を大事にしていると思う。今日は7月4日。アメリカの独立記念日である。現地は盛り上がっているんだろうなあ。

2012年7月3日火曜日

残酷な野球部のテーゼ

昨春の大阪大会決勝戦で
もうだいぶ前の放課後の話である。3階の教室煉から、制服を着た3年生の野球部のY君とK君が外を見ていた。「可愛い子でも見つけたんか?」と軽口をたたくと、いつももどうりの礼儀正しい挨拶が返ってきた後、「いやあ、野球部の練習を見てるっす。」「?」「怪我でもしたのか?」「いや、引退したんす。」…そう言えば、野球部の監督のI先生が「背番号の発表をするんです。一番嫌な仕事です。」と言っていたのを思い出した。彼らは、この最後の夏のベンチ入りを逃したのだった。

一方、正門付近をひとりで掃除する主将のM君の姿があった。「おう、何してるねん?」と聞くと「掃除っす。」と答えた。「そんなん、見たらわかるわい。」というと、へへへと微笑んだ。「さては、抽選を前に善行を積もうなどとしてるな。」「当たりです。」と、またへへへとバツの悪そうな微笑みが返ってきた。カントの『善意志』を講義してやろうかと思ったが、真剣に掃除しているのでやめた。主将としても必死の思いなのだろう。去年の夏みたいにR高校や、春の大阪T高校とあたると大変だ。いくら公立の雄の本校野球部でも、最初から甲子園常連校に当たるのは避けたい。結局、主将の『善行』がきいたのか、なかなかいいクジを引いたらしい。

我がクラスにも3人の野球部員がいる。投手組に2人、野手組に1人。毎日頑張っているが、普通科の野球部員は、ベンチに入ることさえ難しい。体育科の生徒がほとんどだ。今年の3年生は教員志望のY君たった一人だった。彼もレギュラーではなく控え選手である。しかし、普通科も体育科も、毎日その日を目指して汗を流している。引退した3年生のY君とK君は「これから応援の練習なんです。社会科教室で下級生を集めてやります。」「これも大事な仕事ですから。」「とにかく3年間やめないで頑張ったことが財産です。」彼らが、次にユニフォームを着るのは、球場の応援席になるという。

「絶対、見にいくぞ。応援するお前らを応援に行く。」と思わず言ってしまった。そう、レギュラーだけでなく、応援に回った3年生、それについていく下級生、全ての部員の私はファンの一人なのだ。

2012年7月2日月曜日

ウガンダのセメントと誠実な市場

ウガンダで、国産の大手会社のセメントに不純物が交じっていたらしく、建築物が崩壊したとのこと。こういう問題は、日本の原発問題みたいに、国家的信用にかかわると私は思う。

また先日、毎日新聞に、南アフリカ・フォーラムの記事が載っていた。南アフリカ地域と東アフリカ地域の代表が日本に集まり、来年のTICADの前哨戦という感じの会合だった。ここで、多くのアフリカ諸国が、インフラの整備とともに、(民間)投資を推進して欲しいと主張した。私は、彼らの気持ちがよくわかる。社会資本と民間資本の2本立てで、「飛翔」したいというのは正しい政策だと思う。

さて、6月18日の日本経済新聞の経済教室に、『誠実な市場は日本の強み』という記事が載っていた。要旨はおよそ次のとおりである。
「国家と企業の関係が大きく変化してきた現在、近代国家における国民に対する独占的地位が崩れている。企業が国を選ぶ時代になってきた。各国は、企業や投資家をいかに引きつけるかを考えざるを得なくなっている。この国家間の競争は、ショッピングモール間の競争に近い。『多面的市場』という特徴をもっている。それは、消費者を引き付けるのはもちろん、出店企業をも引き付ける魅力が必要であるという複数の種類の利用者を対象としているからである。具体的には、制度、労働者の質、慣習、市場の魅力、信頼性の高さなどが、国家というプラットフォームとなるのである。たとえば、中国製の服を来日した中国人観光客が多く購入するような事例が上げられる。日本はそういう意味で『誠実な市場である。』という大きな魅力がある。これを伸ばさない手はない。」

日本のことを書いた記事なのだが、私はウガンダのセメント企業の話とあえて重ねたい。ウガンダの市場も、当然このような国際的競争にさらされている。一企業の犯罪的行為が、大きく信用を失いかねないのだ。ウガンダ政府の良きガバナンスとウガンダの人々の不断の努力で、是非とも乗り越えていって欲しいものだ。

ウガンダの偽装セメントのニュース:http://www.africa-news.jp/

2012年7月1日日曜日

Ameba ピグライフの文化人類学

先日、I君の教育実習のご苦労さん会の時に、U先生から私がソーシャルゲームをやっていること自体が信じられないと言われてしまった。私は携帯電話でやっているわけでもなく、絶対課金しない主義なので、全くナンセンスな批判だと退けたのだった。(U先生とは議論において、ときどき対立する。笑)Amebaピグは、最近バンバンCMを流しているので、よけいそういう批判も強まるのだろう。

というわけで、今日はもうひとつエントリーしたいと思う。タイトルは、Amebaピグライフの文化人類学である。庭いじりが主のゲームなのだが、半月(1日~15日と16日~30日)ごとに期間限定のクエストが配信される。(もちろん仮想空間での話である。)プログラムが始まると、人それぞれが違う対応をすることになる。私なりに、文化人類学というほどの話ではないが、ちょっと分類して見た。

①課金バンバン派 
クエストを誰よりも早くクリアしたいという思いが強い人々。そのためには、課金する必要がある。例えば、クエストの植物を早く成長させる「水」とか、クエストクリアに必須の特殊な実や種を100%出現させる「水」、自分のHPを回復させる「薬」などが、課金することで手に入る。これを使えば時間短縮ができるわけだ。そのへんをAmebaはうまくついてくる。(笑)最初はあまり必須の特殊な実や種が出ないことが多い。制限時間が決まっているし、金で時間を買うわけだ。仮想世界であっても、新しいクエストの服を早く着ることは、なかなかの優越感らしい。

②絶対課金をしない努力派
あくまで無料ゲームとして楽しむのが基本姿勢だが、最近はAmebaの意図がよく見えるので、意地でも課金しない派といってよいだろう。課金しないので、努力と運に全てを託すことになる。努力というのは、この場合2時間半ほどで満タンにあるHPを有効に使うことになる。朝早く、また夜遅くまで、中には夜中に起きて、植物の刈り取りをすることが必要となるのだ。ほとんどビョーキだ。(笑)この人々は、もう二度とクエストにはまるもんかと思いながらも頑張ってしまう非常に日本的な人々である。我が家でも「もう、ええわ。あきらめるわ。」といいつつ、妻は頑張っている。おまけに私の分も昼間に刈り取ってくれるので、助かっている。(笑)

③ゴーイング・マイ・ウェイ派
クエストを無視する少数派。クエストに魅力を感じない、もしくは②のように時間を費やせない、などの理由で、本来の庭いじりという本道を歩む人々である。

今日から、また新しいクエストが始まった。オレンジの木が主人公である。なんやかんや言いながら、うちの夫婦は庭を改造して、オレンジの木をアホほど植えたのだった。ちなみに、今日の画像は、妻のピグ友の「フレディー君」である。クィーンのフレディそっくり。「ウフフ」と言っているのは、ローラというタレントがCMに出た記念に配信されたアクションである。男性がやると極めて気持ちが悪い。

ケニアの喜田先生のブログ発見

サバンナ風のブログより
6月20日に「アフリカのニュースと解説」の管理者MIYAさんから、アフリカ在住の方のブログに検索機能をつけた旨のコメントをいただいた。生の様々なな情報収集に利用できそうだ。ありがたい。このところ、アフリカのことを書けていていないので、行ってみた。いろいろ面白いブログがあった。
ケニアのところに、喜田先生(10年5月17日付ブログ参照)の最近の活動が載っていた。現在、喜田先生は、「道普請」というNGOで頑張っておられるようだ。「サバンナの風のブログ」という名前のブログで、ケニアの辺境で「土のう」を使って、文字通り「道普請」をしている様子が書かれている。喜田先生は、やはりケニアの現場が似合う。
http://ameblo.jp/kenyadiary/

ケニアの園芸農業(特に花卉)は、かなり軌道に乗っているようだ。日本にも輸出できるようになったらしい。喜田先生の「革命」は次に、その第二段階であるインフラ整備に向かっているようだ。さらに園芸農業が可能な地域を拡大するための手段である。凄い方だと思う。こんな人材を育てないなあと改めて思うのである。

MIYAさんの「アフリカとニュースと解説」の滞在者リンク
http://let-us-know-africa.blogspot.jp/

追記:36人目の読者、Uchiinoさん、登録ありがとうございます。よろしくお願いします。2日前から気付いていたのですが、Blogerには37人と表示していたので、確認作業に手間取りました。申し訳ありません。