2012年7月28日土曜日

「ヒジャブ」 in London

参考画像 ヒジャブを走る
いつもどおり朝5時に起きて、NHKをつけたら、ちょうどロンドンオリンピックの開会式のLIVE中継が始まっていた。私は、オリンピックの開会式を見るのは大好きだ。入場行進前の華やかなイベントの演出は、国威をかけて莫大な資金がつぎこまれる。もちろんその国を代表する芸術家が演出するわけで、素晴らしくないわけがないからだ。イベントの演出を多少なりともかじったことがある私からすれば、勉強の意味もある。(まあ、あまり使うスキルではないので、こういう視点で見ているということだ。)イギリスの田園風景から産業革命の煙突、鉄鋼で作る五輪の輪など、感激ものである。イギリスの小高い丘に国旗が飾られていくのも、入場行進時に204カ国と共に入場した、国名の刻印された銅の花びらが、最後に一気に聖火となるというのも素晴らしいアイデアだと思う。

ところで私が最も印象深かったのは、やはり各国の入場行進である。地理の教師としては、だいたい国旗を見れば、入ってくる国名もわかるし、地図上の位置もわかる。とはいえ、カリブ海の島々はさすがに不確かである。(笑)そして、なんと元イギリスの植民地の多いことか。こうしてロンドンで開催されると、改めてイギリスの帝国主義の凄さを感じる。と、同時にイギリスはこれらの地域を詳しく調査し、現地人をうまく利用して間接統治してきたのだった。うーんと唸ってしまう。

なにより印象に残ったのは、「ヒジャブ」である。イスラム女性のスカーフのことである。イスラム圏の国が多く参加しているが、私は「ヒジャブ」の着用の有無を注目して見ていた。トルコがしていないのは当然だとしても、中央アジアの国々もあまりしていなかった。インドネシア、パキスタンも微妙。着用している人、いない人。イスラムの中心地、サウジアラビアは今回初めて女性の参加を認めた。今、柔道での「ヒジャブ」着用は寝技や絞めの際、危険だともめているようだが、とにかく参加が認められ女性も行進に参加していた。凄いな、さすがサウジと思ったのは、女性が旗手をつとめるイスラム国もあるし、男女入り乱れて行進する国が多い中で、女性は男性の後ろ、すこし離れて当然「ヒシャブ」着用で行進していたのだ。

ちょうどラマダーンだ。彼らは『旅人』扱いで、断食の行は免れているとは思うが、イスラム全体に宗教心が高まる時期である。この「ヒジャブ」微妙な問題であるのだろうと思ったりする。

開会式の最後に、ポール・マッカートニーが『ヘイジュード』を歌い上げた。よかったのだが、私が演出家なら『All you need is love』にする。もし、ジョンもジョージも存命なら、ミックジャガーも入れて、ね。

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