2017年8月21日月曜日

松山千春氏のイイ話

WEBで今日のニュースなどを確認していたら、新千歳空港発大阪の伊丹空港行のANAが保安検査場の混雑で1時間以上も機内に閉じ込められたまま出発できなかったらしい。おそらく乗客の多くは、関西圏から北海道旅行をして帰宅する人々だったと推察できる。

そこで、同じ便に乗り込んでいた歌手の松山千春氏が立ち上がる。機長の許可を得てアテンダントのマイクを使い、「大空と大地の中で」を歌ったのだという。松山千春氏は大阪のラジオに出演するためにこの便に乗っていたようだ。WEB記事では、その番組の中でこの話に触れている。
https://www.j-cast.com/2017/08/21306272.html?p=all

何とも素晴らしい話ではないかと思う。なぜなら、北海道旅行に松山千春の歌は欠かせないと私は思うのだ。舞鶴や敦賀から新日本海フェリーに乗る際、私はまず小林旭の「熱き心に」をかける。北海道に行くという気分が否が応でも盛り上がる。そして、いよいよ小樽に到着したら、松山千春である。それも古いアルバムがいい。「大空と大地の中で」をかけながら、北海道の風景を満喫するのである。羅臼岳を望む知床横断道路では「季節の中で」や「旅立ち」が良く似合う。

記事の中で、居合わせた搭乗客が「最高のエンディングだった。」と喜んだのは、やはり松山千春の歌が、北海道の自然とマッチングしていることの証明であると思う。乗客のために立ち上がった松山千春氏は、きっと故郷・北海道を真に愛しているが故の行動だったと思うのだ。

2017年8月20日日曜日

Follow Me!

https://alchetron.com/Vic-Morrow-824602-W
エントリーを終えて、米政権のニュースをWEB上で見ていたら、極めて面白い記事を発見した。東洋経済ONLINEの投資銀行家ぐっちーさんの「米国はこのままだと年末に大変なことになる」という記事である。http://toyokeizai.net/articles/-/183225

1つは、ガバメントシャットダウン(政府機関の閉鎖)の危機の話で、議会で民主党がマジョリティを得ていなかったオバマ政権でも、何度か危機があったらしいが、大統領の指導力でこれを回避してきた。ところが、現政権ではトップの閣僚すら次から次にクビになり、局長級の人事はほとんど決まっていないので、日本の企業の米国担当者は誰と交渉すればいいのか頭を抱えているらしい。この「リスク」はかなり重大で、トランプ政権を案外追い込むことになるかもしれないというわけだ。例の人種問題での発言で、民間企業のCEOなども諮問委員会からどんどん離れており、経済界からも見放されつつあるわけで、私としては、POOPさんに一刻も早く退場願いたいところだ。

2つ目は、リーダー論である。大統領のリーダーシップの違いについて書いていて、ふとそちらに話が移ったらしい。米国と日本のリーダーシップの相違について「米国は指揮官が自ら先頭に立ちリスクを取りに行く」と書かれている。これは、軍隊の突撃に顕著らしい。帝国陸軍は、士官が突撃命令を出し、下士官が突撃する。もちろん士官も続くのだけれど、一番のリスクを負わない。それに対して米陸軍は「Follow Me!」と言って指揮官から突撃する。ぐっちーさんは、ここで「コンバット」のサンダース軍曹を例に出している。おお、サンダース軍曹…。懐かしい名前である。(今日の画像参照)

米国では、部下に全てを任せ、責任は上司が取るというスタンスらしい。日本は、反対に上司がリスクを強調し、部下の自由な動きを摘むことが多い。この企業風土の違いが、アマゾンやフェイスブックのような会社を生む、生まないという現状になっているのではないかと言うわけだ。なるほど、と膝を打った次第。

「マレーシア新時代」を読む。

この本も、日本人会の無人古本コーナーで購入した。比較的新しい新書なので、少し高くてRM1ではなかったはずだ。(と言ってもRM2か3)「マレーシア新時代ー高所得国入りー」(三木敏夫/創成社、2015年5月第三版発行)である。昨日2冊の本の書評を書いたので、続けてエントリーしようと思う。

マレーシア理解のために、この1年間多くの書籍に触れてきたが、この新書もなかなか面白くためになった。ただし、マレーシアの基礎的な歴史や経済構造などを知った上でないとちょっと解りづらいと思う。そういう意味では私にとってはタイムリーなマレーシア本だった。著者はジェトロでマレーシアに関わった経済人である。

この本は、あくまでもマレー系人々のスタンスから書かれているように強く感じた。ブミプトラ政策に関しても、対英国への真の独立のための政策である、在マレーシア企業の30%のブミプトラの資本参加も肯定的に書かれてある。その是非に私は異議を唱えるものではないが、と、中国系・インド系のマレーシア人からの視点についてはあまり書かれていない。これが私の第一印象である。

一方で、マレー系の弱いところも着いている。朝出勤するとムシュアラ(会議)と称してのお茶の習慣があり、政府関係者とアポイントメントがつきにくいとか、民間部門でもマレー系のビジネスマンは冷房の効いた事務所の個室でサインすることを好み、製造現場に直接携わるのは卑しい者がすることだと考えているなどの批判も書かれている。ここでも、中国系・インド系の弱点についてはふれられていない。

マレーシア国内の経済格差(ジニ係数が0.441/2009年)が大きいまま高止まりしていること、外国人労働者と先進国入りへのジレンマ、サラワク州と半島部の軋轢など、マレーシアの抱える様々な問題提起があった。これらの問題については、私自身じっくりと考えながら改めてエントリーしたいと思う。

2017年8月19日土曜日

シェール革命後の世界勢力図

さて、朝のエントリーの続きである。もう一冊、無人古本コーナーで石油関係の本をチョイスした。こちらはアメリカで進むシェールガス・シェールオイルの技術革新によって、天然ガスの市場、さらには石油の市場にどう影響がでるかという内容である。アマゾンの読後のコメントを見てみると、かなり評価が高い。「シェール革命後の世界勢力地図」(中原圭介著/ダイヤモンド社・2013年6月発行)である。

まず私が不勉強で、びっくりしたことは、米企業の賃金がリーマンショック後約1/4にまで減っていることである。これでGMなどの企業はなんとか立ち直ったらしい。
そこに、中小のシェールガス企業が、こつこつと技術革新をしながら生産コストを下げていて、2014年現在で、すでに全米天然ガス生産量の30%ほどまでにシェールガスは発展していることである。これは昨日世界国勢図絵などの最新資料で確認したところである。
サウジなどのOPEC諸国の増産による価格低下誘導で、シェールを押さえ込むことは見事に失敗したといってよい。国際石油資本も、これらの中小シェールガス企業を買収し、さらなる増産体制に入っている。夢よもう一度というところか。とにかくも、アメリカの安価なシェールガスの登場で、天然ガスの国際市場は大きく変わるだろうという予想が書かれている。

すなわち、アメリカの天然ガス価格はたとえば日本などと比較するとかなり安い。これを企業の発電に使えば生産コストで有利になるのは自明の理である。しかも先ほど述べたように米企業の賃金は安く抑えられており。中国の沿岸部と等しいらしい。中国はまだまだ賃金の上昇が見込まれる故に、アメリカの製造業は世界の工場の地位を取り戻すかもしれないというわけだ。

このシェールガスが輸出されるようになるまでに生産拡大した場合、ロシアをはじめとした多くの天然ガス生産国に価格の低下を市場は求めることになる。シェールオイルの開発も着々と進んでいる。この事による世界勢力地図が変化がこの本のテーマである。要するにアメリカの復権が語られているわけだ。マレーシアにとっては極めて頭の痛い話になる。おそらく(マレーシアの官民半々の石油企業である)ペトロナスは次の一手を模索しているはずだ。

この本もなかなか面白い。まだ全部読み切っていないのだけれど、経済学への批評も書かれていて、さらに面白い。秋田大学の国際資源学科に学ぶ、文系の2人のOB/OGには是非読んで欲しい本だ。

日経文庫 石油を読む

何度かエントリーしているが、KL日本人会のロビーに無人古本コーナーがあって、私は非常に重宝している。職員室の机の引き出しいっぱいにRM1の新書や文庫本が詰まっている。(笑)

ところで、IBTで使っている総合科目のテキストの改訂版が出版され、以前、帰国した先生にマレーシアに運んでもらった。今使っているものと見比べてみると少し違いがある。社会学的な部分には特にエネルギー問題が追加されていた。そこで、テキストの補足説明プリント用に、石油のこと書き添えることにした。絶好の参考資料を古本コーナーで手に入れたからである。まずは、日経文庫の「石油を読む」(藤和彦著・2005年8月発行)である。少し古い資料だけれど、なかなか面白かった。著者は通産(現経済産業)省の元官僚の専門家である。

改訂版テキストには、国際石油メジャーとOPECの話が書かれてある。実はこれはもう古いのである。国際石油メジャーの生産高は10%くらい。OPECも40%弱で、市場を引っ張る力がない。石油は価格カルテルで支配されている、というのはすでに神話である。現在の国際石油市場は、NYの先物取引市場が中心で、テキサスのWTIの取引が大きな影響を与えている。この市場は投機性がかなり高い。というのも、「市場の失敗」であるからだ。これをIBTの学生に伝えたいと思った。情報の対称性がないのである。凄い話だが、世界の原油生産は、供給量も消費量も、各国の備蓄量も全くといってわからない。アメリカ一国のの資料は信用できるかもしれないが、OECD全体の統計が出るのが2ヶ月後で、しばしば数値の変更がなされる。非OPEC諸国に関してはいわずもがなである。要するに、需要量も供給量も情報がはっきりしていないわけだ。だから、産油国の政変や様々な憶測が価格に変動を与えるわけで、完全にカジノ化しているといってよい。
一方で、石油の価格弾力性が低いという問題もある。石油は発見、開発に莫大な費用と時間がかかるし、生産量の維持にもそれなりの設備投資が欠かせない。しかし、一度稼働するればその費用は安価なので、石油価格が多少上下しても供給量は変わらない。需要に関しても、価格が上がっても航空機やガソリンの需要が激減するわけではない。こちらも価格弾力性が低いわけだ。石油という商品と市場に関する質問を基礎的な経済学を学んだ学生にぶつけてみようと思う。

ところで、この本の画像を探していたら、第3版まで出ていることを発見した。うーん。これは…。やはり最新版を読みたいところだ。

2017年8月17日木曜日

ソウルの 慰安婦 路線バス考

http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-3716.html
あまり触れたくはない話なのだが、ソウルの日本大使館前を走る路線バスにプラスチック製の慰安婦像が座席に期間限定で設置されているそうだ。ここで慰安婦問題の真偽を論じる気はない。何度か書いているけれど、私はナショナリストではなく、地球市民を標榜している者である。日本国際理解教育学会には、韓国の研究者や学生の方も多く参加されておられる。共に異文化理解のための教育を論じあう友人である。

しかしながら、慰安婦問題をめぐる韓国の一般的な人々の「恨」には、すでに異常性すら感じざるを得ない。

北朝鮮有事の際、こんなことで日韓は協力できるのだろうか。正直なところ、日本人の多くは、すでに北は当然、南とも関わりたくないと思っているのではないかと思う。普通の政治感覚を持っている政府ならば、国益をまず第一に考えるはずだが、これでは有事の際も日本との協力は必要ないと言っているに等しい。官房長官の反応は至極当然だと私は思う。あまり想定したくはないが、有事の際、日本に韓国の難民が多数渡ってきたとき、日本人はどう対応するのだろうか。人の良さこそ、日本人の美徳だが、さすがに…。

ベトナムでは韓国軍のために働いた女性もいるとのこと。韓国もこれを認めている。同様の行為がベトナムで行われたとしたら、韓国の人々はどう反応するだろうか。国際社会における異文化理解は、異文化への正しい認識・理解と尊敬から生まれると私は思っている。

悪意からは、悪意しか生まれない。

2017年8月16日水曜日

IBTの話(118) FRIM 遠足

IBTでは、隔年で8月に運動会と遠足の行事がある。今年は今日がその遠足で、KLの北部にある森林公園のFRIMにバスを連ねて行ってきた。1時間半ほどの熱帯雨林観察のウォーキングが中心であった。私は、このところ体調があまり良くない。そもそもウォーキングする自信がなかったので本部付という役であった。幸い、ウォーキングはクラスごとの編成ではないので担任でありながらはずれることができたわけだ。と、いってもミネラルウォーターやバナナ、弁当を各クラス別に用意して、それを配布したり、様々なインフォメーションをしたりと、意外に大変であった。(笑)

ちょっとだけ時間があいたので、本部近くの熱帯雨林への散策道に入ってみた。滝があってなかなか趣がある。この場所は私に着いてきたメンバーが中心になって、昼食後、我がクラスのメンバーが水遊びに勤しむことになった。(笑)
こんなKL近くの森林公園でも、ヒルがいて、多くの学生がやられて消毒を受けに来ていた。私はちょっと滝まで行っただけなので大丈夫だと信じていたが、自宅に帰ってからジーンズを脱いだ際、小さなヒルにやられた傷を発見した。うーん、熱帯雨林のヒル、恐るべしである。