2024年4月14日日曜日

ついにイランの直接的反撃

https://mainichi.jp/articles/20240414/k00/00m/030/017000c
先日の在シリアのイラン領事館への攻撃への報復として、イランが、イスラエルに向けてドローンとミサイル攻撃に踏み切った。この事実をどう見るか。

このイランの攻撃は、ある程度抑制されたものであると私は見ている。第一報では、ドローンがゴラン高原(イスラエルが占領しているシリアとの国境地域)を狙っているとあった。もしそれが事実なら、「かなり」抑制されたものである。ここには主としてイスラエル軍が駐屯しているだけだからだ。しかもドローンは、米英空軍とイスラエル空軍によって、かなりの数が迎撃されたらしい。

その後、ミサイル攻撃があり、エレサレム上空でそれらの多くは迎撃された。これは少なくとも通常爆薬を搭載しており、これも迎撃されるのを承知の上での「抑制」された攻撃だと思われる。

モハPチャンネルでも、もしイランのイスラエル直接攻撃があった場合、世界経済はどう動くかという考察があったが、皆が騒いでいるホルムズ海峡の封鎖は行われないだろうという見込みが語られていた。その最大の理由は、イランと親しい中国の石油確保にある。日本にとっても超重要なシーレーンだが、中国も同様であり、今は中立を保っているサウジやUAE、クウェートなどの産油国を敵に回すことになり、イランは躊躇し抑制せざるを得ない、というわけだ。ただ、イスラエルに関係する船舶を拿捕する可能性はあるし、実際行われたらしい。リスクは増しているといえる。

というわけで、私は、少なくとも今日の時点では、イランは抑制した直接攻撃を行ったと感じている。

ところで、今読んでいる中田考氏の「イスラームから見た西洋哲学」の中で、シーア派について触れた箇所がある。スンニー派の六信五行(6つの信ずべきこと、5つの義務)は有名だし、倫理でも教えるが、シーア派は、五つ(1.神の唯一性 2.預言者職 3.イマーム 4.正義 5.来世)を原理としている。イランは、最大のシーア派(十二イマーム派)の共和国である。ここに「正義」が入っていることに注目したい。シーア派は第4代の正統カリフであるアリー(とその系譜)を重視・信奉する歴史を持ち、ムァーウィアーが開いたウマイヤ朝を正当とは認めない。正義はアリーの側にあると信じているし、アシュラという行事を行い、その痛みを受け継いできた。

イランは、そういう「正義」を重んじる。今回は「多分に抑制的な正義」を貫いたが、イスラエルがさらに報復すれば、次は「抑制」しない可能性も十分にある。イスラエルも、その存在をかけて、こちらは創世記から出エジプト記の「正義」を掲げて報復する可能が強い。(アメリカやロシアは現在はそれぞれ紛争の当事者なので)サウジやトルコ、あるいは中国などが間に入って納めるしかないだろうと思うのだが…。

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