2024年12月13日金曜日

テチス海と大理石&石油

https://chematels.com/article/clbuh1zcb6mfn0b16eqex4p9j
「世界史と地理は同時に学べ」(山崎圭一著/SBクリエティブ)の備忘録・その1。地理では、大地形を教えるのに大陸移動説を講ずる。ゴンドワナ大陸とローラシア大陸くらいは教えるが、もっと詳しい名称は割愛することが多い。本日の備忘録の中心課題は、当時、赤道付近にあったテチス海(上記画像参照)のことである。

テチス海は、現在の地中海付近から中央アジア、ヒマラヤから中国南部、東南アジアまで広がっていた。この古地中海(大陸に狭間れているという一般名詞としての地中海)は、画像にあるように赤道が通っていた。よって、栄養豊富で、プランクトンも多く、サンゴ礁もあったわけである。このテチス海、インドが大陸移動し、塞がってしまう。この時の衝突でできたのが、かのヒマラヤであるわけだ。ヒマラヤ山脈の最上部は石灰岩で、海の生物の化石が発見されているのは、そういう理由による。

地中海地方は、パルテノン神殿やコロッセオや彫像に、(サンゴや貝殻が積み重なってできた岩石がマグマなどの熱と圧力で再結晶した結晶質石灰岩である)大理石が多く使われているのは、そのためである。ちなみに、この石灰岩ベルトは、前述のように元テチス海に沿って東南アジアまでの地域に広がっている。中国南部の雲南省・大理が、大理石の語源であるし、ベトナムのハロン湾や桂林のタワーカルストにも繋がっている。そして何より、その間の中東地域には、プランクトンの死骸が元になって生成された石油が豊富に算出するわけだ。現在のユーラシア大陸を東西に結ぶ元テチス海の石灰岩ベルト、恐るべしである。

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