2023年11月29日水曜日

アメリカの黙示録2

https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=69758?site=nli
日本のマスコミが報道しないアメリカの実態はかなり酷いこといなっているようだ。民主党の手招きで、恐ろしい数の不法移民が入国しており、莫大な税金が、不法移民に使われている。

意外に日本人には知られていないことだが、アメリカには源泉徴収というシステムがない。国民は、自分が払うべき税金を自分で計算し支払う。これは、アメリカの民主主義の根幹になっているとも言えるのだが、どれくらい自分が是金を払っているのかが明確になるということは、その使途に対して、源泉徴収される日本人以上に敏感になることは間違いない。ボストンの高校で教えてもらったのだが、地方行政下にある公立学校などでは、校長を筆頭に先生方は、学校の進学実績や教育成果などの評価を、納税者に厳しく査定されるらしく、校長は無能と評価されればすぐクビにされるのだという。

そう考えると、今のアメリカの現状は信じられない状況だ。ある不法移民は、NYCの一流ホテルに1ヶ月無料で滞在し、200万円ほどの補所金をもらい、NYCは薬物中毒車が多いからと言う理由で、カナダに向かう交通費まで出してもらっているという。ロスやシカゴなどでも、不法移民が溢れ、学校でも不法移民の子供への対応もできず、教育レベルの低下が甚だしいのだという。

フツーの国民が、こんな状態に対して抵抗権を行使しないのが不思議だ。おそらく、次の大統領選までの我慢だと思っているのかもしれないが、不法移民とともに、薬物が大量に入ってきており、小売店は例の犯罪横行で閉鎖、ますます物価は上昇する可能性もある。とんでもない事態でである。まさに、民主党が呼び込んだアメリカの黙示録。

追憶:ワシントンD.C.

https://www.travelbook.co.jp/topic/18268
You Tubeの「しげ旅」は、ニューヨークからワシントンD.C.に入った。ワシントンD.C.には、私は3回訪れている。教育委員会の視察旅行、ニューヨーク行きでの日帰り旅、工業高校での担任卒業旅行である。

「しげ旅」は相変わらずの食レポが主なのだけど、バスでユニオン駅に到着後、キャピタルヒルやホワイトハウス、ワシントン記念塔、リンカーン記念堂、さらに私が行っていない(かなり遠い故)ジェファーソンの記念堂といった定番を回っていた。意外にワシントンD.C.は、あまり変化していなかった。

ワシントンD.C.は、見どころ満載の街である。最初に訪れた教育委員会の視察旅行では、定番をまず回った。キャピタルヒルの中を見学した。各州から代表的な人物の像が廊下に並んでいることや、上院では、古い議員が前に座るという、日本とは逆の座席指定であることには驚いた。ホワイトハウスは予約制だが、中に入ることが可能。後で、学んだが、ファーストレディが内装も変えるそうで、JFKの時は真っ赤な壁だったらしい。普通、予約しても1週間待ちくらいだという。初回の訪問では、リンカーンの博物館と暗殺されたフォード劇場にも行ったし、11月で紅葉のの美しいアーリントン墓地にも行った。

https://note.com/kashiwashobho/n/nae92095a5053
ニューヨーク行の日帰りの時(ペン駅からアムトラックで3時間ほど)は、USホロコースト・ミュージアムが主なる目的地で、4月だったので、桜吹雪の中を訪れた。B&Bのオーナー、日系2世のサナエさんからスミゾニアン歴史博物館訪問を勧められ、日系の展示を見てきた。これは、ホロコースト博物館と共に社会科教師として見ておくべき重要な展示だった。ホロコースト博物館については、文章化するのが難しいほどの衝撃的な博物館であった。US(連邦)が冠されている意味は大きい。ここも予約制だったのだが、日本から来ていたこともあって、ボランティア・スタッフのおばさんに、すぐに入館できるようにしてもらった。ユダヤ人は、敵も多いが味方を増やす努力も尋常ではない。その後、イスラエルのヤド・ヴァシェム(ホロコースト記念館)にも行ったが、こちらの展示の方が遥かに強烈である。アウシュビッツは本物であるので、対比することに意味はないが、それくらい凄いといえるだろう。特に使用されていた貨車の中を通る時の霊的圧倒感の強さは、アウシュビッツのガス室同様、筆舌に尽くしがたい。

工業高校での担任卒業旅行の時は、桜が満開のポトマック川を超えて、バージニア州のアレクサンドリアに行ってきた。落ち着くいい街だった。この時は、独立宣言の展示で有名な国立公文書館やFBI本部ツアーなんかにも行ってきた。ところで、ワシントンD.C.は、黒人の人口比率が最も高い街である。朝マックを食べにったとき、レストルームで、シャンプーをしている黒人青年に出会った。これには驚いた。また地下鉄を何度も利用したが、駅のデザインが全て同じで驚いた。意外なワシントンD.C.の一面である。

さてさて、3回のワシントンD.C.訪問で、毎回行ったのが、スミソニアン航空宇宙博物館(一番上の画像参照)である。航空ファンにとっては、とにかく素晴らしい天国のような場所である、としか言いようがない。「しげ旅」では結局入れずじまいだったようだ。まあ、個人的な属性の相違であろうが、実にもったいないと思った次第。

2023年11月28日火曜日

学園の紅葉

学園は広大で、正門と高校の校舎を結ぶワインディング・ロードの紅葉は。素晴らしく美しい。

スマホだけれど、思わず写真を撮ってしまったのだった。今日は、3年生の私大クラスのラス前授業。アフリカのパワーポイントを見せたのだが、びっくりするほど熱心に見てくれた。紅葉に抱かれて、大満足の一日だったのだ。もうすぐ12月。来週から期末試験が始まる。

2023年11月26日日曜日

オリジナル倫理模擬問題1

倫理の学習範囲を終えて、共通テスト受験生徒のために、オリジナルの模擬問題を作成した。倫理については、キリスト教+西洋哲学と、日本思想の2枚、政経は、政治分野と経済分野の2枚。計4枚。難関大は倫理政経なので、全4回。倫理・政経何方か選択する生徒は該当科目だけ、私大受験に変えた生徒には、世界史・日本史選択に関係のある倫理を受験するように伝えた。それぞれ20問で、15分くらいで解答し、残りの時間で解説という段取り。今日までに、倫理と政経を1回ずつ行い、明日はまた倫理。記録として、すでに授業が終わった分からエントリーしていこうかと思っている。

かなり難問であるが、7割くらい正解の生徒もいる。こういう生徒は、おそらく本番でも9割いけるのではないかと思う。ただ、公民分野は、私大入試とリンクしていないので、対策が遅れがちである。結局は生徒一人ひとりの努力次第というところかと思う。

現場猫

https://twitter.com/genbaneko_bot
昨日、妻に「現場猫」というキャラを紹介してもらった。安全第一の黄色いヘルメットを被った猫が、ヨシ!と言っている姿がかわいい。どうやら、くまみねさんという方が描いているイラストのひとつらしい。ぬいぐるみやキーホルダーなんかも商品化されているらしい。

LINEのスタンプにもあるそうで、ちょっと欲しいなと思った次第。でも、モノグサな私は、おそらく無料のスタンプしか使わないと思う。

2023年11月25日土曜日

社会科の教師として嬉しい報告

先日、3年生の私大クラスで、イスラエル考現学のパワーポイントを見せ、感想文の提出を求めたのだが、その際、ある男子生徒から、「自分は在日ですが、朝鮮半島の人々に対する意見を聞きたい。」 という質問が付記されていた。ちょうど、試験作成などで忙しかったので、手を付けていなかった故に昨日は、電車の中でキーボードを叩きながら帰った。結局Wordで、A4・4枚分の小論を認め20時頃に送付した。(意外に時間がかかったもんだ。笑)これは、私の個人的思索による小論で、学園とは全く無関係であることを明記した上で、次のような構成で文章化してみた。

1.序論 在日の友人や教え子とのエピソード 

2.私家的な韓国朝鮮観 (1)中国の朝貢国・属国として(2)日本文化における伝承の重要性(3)近代における日本との軋轢と安全保障上の地政学から(4)日韓併合は、世界史的に植民地主義と言えるのか(5)朝鮮半島の儒教とルサンチマン「恨」との関係性(6)文在寅時代に「嫌韓」を拡大した罪は大きい(7)「恨」の無限増幅と、無知のヴェール、傷ついたコギト 

…歴史的な事実をもとに、中道的に見た半島と日本の関係性を主にまず説いた。大恩ある国であり、近代においては大アジア主義の立場から、対ロシアへの安全保障上の地政学が働き、日韓併合に至っこと。植民地支配という批判には、十分理解するが、開発経済学で言う欧米の植民地支配とは、教育の推進面、搾取のためだけのインフラ整備という面では異なること、半島の人々の国民性は、儒教の礼重視で、日本を下に見ていること。それ故のルサンチマン=「恨」と、それを基盤とした反日教育によって、反日はゼロ記号となり、無知のヴェールをまとい、傷ついたコギトと化しているという内容で、文在寅時代に多くの事件を起こし日本人の中で「嫌韓」を拡大したという内容。

3.地球市民としてこの「嫌韓」をどう止揚するか(1)地球市民としてのスタンス(2)地球市民は、この韓国の現状を批判せざるをえない(3)共通善を共有する在日の人々への想い(4)半島の人々と在日の人々には、明確な一線を引くべき(5)事実をもとにした歴史認識(6)在日の人々の生活保護・地方参政権の問題

4.最後に(結論/趣旨)「この問題は非常に複雑で授業で取り上げにくい内容ですが、こういう質問を受けたことを光栄に思っています。必ずしも喜べる内容ではないと思いますが、半島の人々には地球市民としても批判せざるを得ません。しかし、共通善を共有している在日の友人や教え子を私は護る側に立ちたいと考えています。」

彼から、今朝お礼の返信をもらった。ありがたいことに社会の教師としての見識をかなりリスペクトしてくれていたようで、今は(小論の中で)わからない内容も多いけれど、大学で是非深めたいと書いてくれていた。教師冥利に尽きる1日だった。

追憶:ニューヨーク Ⅱ

https://www.oricon.co.jp/article/292292/
You Tubeの「しげ旅」NY編の第二回目を視聴した。相変わらずの酒とグルメ旅なのだが、バッテリーパークからの自由の女神、ブルックリン、ウォール街などの懐かしい映像を見ることができた。

自由の女神のあるリバティ島までのフェリーは、エンパイアステートビルと同様、世界各国の言語が入り乱れている。とにかく大混雑で、女神像の中を階段で行くには3時間待ちで、あきらめた。普通、女神像は正面からの画像が多いが、後ろ足は踵が少しばかり上がっているを見れたのが嬉しかったのを覚えている。(当時は今みたいにすぐ画像検索できるような状況にはなかった。笑)ここからのマンハッタンは、感動的な絶景。隣のエリス島では、当時の移民のイミグレであった館がミュージアムになっており、星条旗と各国の旗を組み合わせたピンバッジがお土産として売っていた。おそらく、元移民であるアメリカ国民が記念に祖国の旗との組み合わせを購入していくのだろう。まさに、エリス島ならではのお土産だ。私は、その時の旅の目的の1つがユダヤ教理解だったので、星条旗とイスラエル国旗のものを購入したのを記憶している。リバティ島より近いので、ここからのマンハッタンはさらに絶景だった。私が行った時は、まだ9.11以前なので、トレードセンターのツインビルの威厳ある姿が美しかった。だからこそ、9.11の衝撃は大きかったのだ。

ブルックリンにも寄ったことがある。最も印象に残っているのは、カフェでコーヒーを飲んでいる時、黒人女性が白人の子供の乳母車を押している姿を見たことだ。おそらく家政婦さんなのだろう。前時代的な光景ではあったが、悲惨さは微塵もなく平和な光景だった。未だに、アメリカではテーブルの下の人種差別がある、と後にノースカロライナで教えてもらった。しかし、ミューアムマイルで、白人の老夫婦が、おそらく養子であろう障がいをもっている黒人の子供と幸せそうに歩いている姿も目撃した。夕日に照らされた3人の姿に私は合掌せざるを得なかった。人種差別は歴然してある。しかしながら徐々に空洞化しつつあると知ったのだった。

しげ旅では、ウォール街を歩いている。NYSE(ニューヨーク証券取引所)を始めとした金融街である。私もJPモルガン商会などの前に立ち、感慨深かった。FRBのツアーで、地下の各国の金塊を見たことは、まさに私のニューヨーク旅でも特筆ものだった。この経験は、滑らない話シリーズで100回近く授業で使わせてもらった。すでに旅行費用を上回る成果を上げているように思う。ニューヨーク旅は、そんな滑らない話シリーズの宝庫となった。無理をして行ってよかったと思っている。今なら、あの暴力的なインフレに負けてしまうだろうと思うが…。

2023年11月23日木曜日

スリラーバーク編を見て

https://one-piece.com/story/thriller_bark/index.html
期末考査前で、試験作成や受験用模擬問題作成などの私事があったことも手伝って、ワンピースのスリラーバーク編の最初と最後だけ、You TubeのLIVEで視聴した。この編の評判はあまり芳しくない。ブルックが登場するする最初のところと、最後にモリアがやっつけられる所、さらにこの編というより、ワンピース最大の名場面を前後合わせて見たかったのだ、真ん中を突っ飛ばしたのは、そもそもこの編のヒール・モリアのキャラクターが好きではないことが最大の理由である。

初めて見たブルックの登場は、なかなか面白かった。私は一味の中でも、ゾロとサンジの次にブルックが好きである。ワンピースという漫画は、人種や民族どころではなく、巨人族や半獣半人のミンク族、半漁半人の魚人族などが、フツーに登場する。チョッパーはヒトヒトの実を食べているトナカイだし、フランキーはサイボーグである。この平等観の設定は実に凄いと思う。

LGBTの問題も関係ない。No2のボンクレーや革命軍のイワンコフなどは、ばりばりのGであるし、ワノ国編で登場するヤマトは、女性ながらカイドウの息子となっており、Tであるようだ。白ひげ海賊団の16番隊隊長だったイゾウも歌舞伎の女形の姿をしており、Tであるようだ。この設定も先見性というか、なんとも凄い。

さすがに、一度は死んで復活している白骨体であるブルックは、これらのマイノリティーの中でも特筆モノだろう。何より陽気で、ノリが良いのが好きなのだが、船長命令に厳格なところは、大人組(当然一味で最年長)でもある。ブルックが加入して、この編で、後のジンベエを除いて、一応の勢ぞろい体制となるわけだ。

http://animesoku.com/archives/26152309.html
さて、私は、人気投票ではルフィーに次いで第二位なのだが、ゾロが一番のお気に入りである。様々な戦いのシーンもいいが、この編の最後に、クマが突然世界政府の命を受けて一味抹殺のため登場する。この頃の一味では到底刃が立たない。クマは後にわかるが、本来非常に優しい人間性があって、この時もその片鱗を見せる。ルフィーはなんとか勝利した後で、瀕死の重傷を負い、全く動けない。両翼のゾロもサンジもボロボロである。

そんな中、ルフィーの命を差し出せば、一味の命を保証するというクマに全員が否。攻撃を受け皆倒れるが、ゾロは、自分の命と引き換えではどうかと、しぶとくクマに交渉する。サンジも来て自分の命を取れと言うが、ゾロに当身を食わわせられ倒れる。(この辺が「両翼」と呼ばれる所以で、最終決戦時、太陽に当たって消えそうになった時も、ルフィーの勝利を信じ、両翼はロビンとともに微動だしなかった。)

クマは、ルフィーの莫大なダメージを吸い出し、この痛みに耐えれるかをゾロに聞く。結局ゾロは、この痛みを一人受け止めるのである。クマが立ち去った後、気がついたサンジがかけよると、ゾロはあたり一面に広がるほどの莫大な出血をしつつも、仁王立ちしていた。どうしたと聞いても「何もなかった」と答えるのである。サムライ・ゾロの真骨頂である。ホント、痺れる最高のシーンである。

2023年11月22日水曜日

大谷君の満票MVPを祝す

https://the-ans.jp/news/370974/
大谷翔平投手が、史上2回目の満票でMVPを獲得したそうな。10勝を挙げたホームラン王だから当然といえば当然。もし、エンゼルスでなかったら、もうすこし勝星に恵まれたはず。しかも終盤全休しながらのホームラン王だし、凄いの一言に尽きる。

今年も日本はあまり良いことはなかったけれど、WBC以来の大谷君の活躍は日本中を幸せにしてくれたと思う。(ボクシングの井上尚弥選手も凄いのだが、ボクシングは試合数が少ないので損かな。)

まだ移籍先は決まっていないようであるが、今アメリカの治安が悪化しているので心配は尽きない。金銭面よりこれからも活躍できるチームを様々な視点で彼は選ぶだろう。

ところで、野球のグローブを全国の小学校に寄付したという話も凄い。子供たちの野球人気はかなりサッカー人気に押されている。自宅近くの子供たちも、学園の近くの子供たちもサッカーばかり。私は両方好きだ(ただし両方とも下手くそだ。)が、少しでも野球人気が上がることを願っての行動だと思う。いくら高年俸だとはいえ、なかなかできることではない。しかしまあ、こんなサムライ見たことがない。

2023年11月21日火曜日

「アフリカを学ぶ人のために」

市立図書館で、「アフリカを学ぶ人のために」(松田素二編/世界思想社)を借りてきた。だいぶ以前に「アフリカ社会を学ぶ人のために」(2014年)を読んだが、その改訂版であることが、編者である松田素二先生の”あとがき”でわかった。この本は、本年4月発行である。松田素二先生の著作は、私がJICAの研修でケニアに行った(2003年)後、すぐ読んだ。「都市を飼い慣らす アフリカの都市人類学」や「呪医の末裔 東アフリカ・オデニョー族の二十世紀」で、いわば私のアフリカ研究において最初の第一歩となった方である。現在はブルキナファソでお世話になった”荒熊さん”がおられた京都市北区の地球研の特任教授をされているようだ。

執筆者が凄い。これまで私がお会いしたり、著作を読んだ先生方だけでも、最も馴染み深い京大アフリカ地域研の重田眞義先生、伊谷樹一先生、平野美佐先生、地球研の山極寿一先生、同志社大学の峯陽一先生、昨年講義を受けた関西外大の近藤英俊先生、そしてキベラスラムで今も頑張っている早川千晶さん…。早川さんとは現地でも日本でも何度かお会いした。

いやあ、すごい本を見つけたもんだ。この本は、じっくり読んでエントリーしていきたいと思う。市立図書館からの帰り道、「そうか、アフリカの学びを初めてもう20年も経っているのか…。」と感慨深く、この本を抱えるようにして、今日は学園の正門の坂を登っていたのであった。

…アフリカを想い続けて 二十年 新たに学ぶ 在来知 

2023年11月20日月曜日

アラバスタ編を見て

https://one-piece.com/story/alabasta/index.html
ワンピースのアニメ無料LIVEが2回目に入った。1回目で見逃したアラバスタ編の後半をじっくり見させてもらった。このアラバスタ編はかなり評価が高いのである。ラストの左腕を上げての別れのシーンはあまりに有名であるが、それまでの経過が知りたかったのだ。 

見て感じたことの第1は、ワノ国編などを見慣れている私からすると、一味のみんながみんなすこぶる弱いということである。そもそもこのアラバスタ編は前半も前半なので当然なのだが、ルフィの覇気などは当然出てこないし、ゾロとサンジの両翼も物足りない。これがもし物語後半で成長後なら、最後の時計台のシーンなど、ゾロなら一刀両断、サンジなら空中を飛び跳ねて一発である。ナミもチョッパーもウソップの弱小3人衆はほとんど無力という状態で、成長途上故に仕方ないといえば仕方ないのだが…。

第2は、多くの伏線がはられていることに気づいたこと。ここに登場したクロコダイル、No1、No2、No3はインペルダウン編で再登場し、特にNo2のボンクレーはルフィとの友情に殉じる。ワンピースでも感動的な脇役となる。蝋人間のNo3は、この編で牢脱出の鍵を作り出したのと同様、頂上決戦でエースの海楼石の錠の鍵を作り出す。海軍のスモーカーとたしぎとの因縁もここから生まれている。特にたしぎとゾロの因縁は、後のパンクハザード編に繋がっていく。またエースとの邂逅が描かれており、エースはその後ワノ国とも関わりを持っており、この編に彩りを添えている。別れ際に「ルフィには手を焼くだろうが、よろしく頼む。」と、一味に言うが、ドレスローザ編でサボが言うセリフと全く一緒なのがいい。ロビンが敵として登場するも、微妙にルフィの味方(クロコダイルに対しては裏切り)をしつつ、最後の最後でルフィーに助けられたことから仲間に入ることなどである。

第3は、以後の編のフローチャートになっていること。主敵で最も強いクロコダイルにはルフィーが何度か倒れつつも結局勝ち、次に強い刃物を使うNo1にはゾロが、その次に強く拳法を得意とするNo2にはサンジが対応するといったように、一味の強さに応じた戦闘が行われたことである。このフローチャートは、ドレスローザ編やホールケーキアイランド編、ワノ国編などでさらに発展していく。最後の最後までヒヤヒヤさせられる危機の連続、エンターテーメントとしても極めて良く出来ている。

第4は、クライマックスで、ドボルザークの「新世界より/第四楽章」が流れることである。あらら、なんか変(こんな有名な曲を使うのか)と最初思ったが、見事に合っていた。(笑)

https://twitter.com/mannga_tenngoku/status/369643668279287808
最後に、この編の主人公とも言えるアラバスタ王国の王女ビビのキャラクター的魅力が、評価が高い最も大きな理由かと思われる。No2のボンクレーの変身能力に対抗するため、(ビビとカルーを含めた)一味全員がつけた仲間の印・左腕の✘と包帯がラストシーンの伏線になっている。(実際、ビビはボンクレーの変身に騙されなかった。)ビビは麦わらの一味に入ると思われたが、結局国のために残る割断をする。その思いに答えるため、無言で仲間の印として一味全員が後ろに向きつつ左手を掲げ出国するシーンは感動的である。

コブラ国王や臣下の人間的魅力、さらに画像にある、まねき猫やカニ、(まるでFFのチョコボのような)カルーを中心とした超カルガモ部隊、さらにルフィーの弟子となったラッコたちなどの、ディテールに拘っているところも大きいと思う。

2023年11月19日日曜日

追憶:ニューヨーク Ⅰ

https://www.at-broadway-musical.com/theater/radio-city-music-hall/
You Tubeのしげ旅が再開した。一時帰国の後、NYC・タイムズスクエアー近くの宿をとっていた。しかし、相変わらずアメリカの物価は暴力的である。宿泊税に関してはNY州は別格に高額なのもあるが、食事代もえげつない。どうやら今回のNYC編は前後半にわかれているようなので、前半にでてきたところと重なる場所について追憶しようかと思う。

まずはタイムズスクエアーである。私が行った頃と違い、広告看板がほとんど電子化されている。時間の経過を考えればあたりまえではあるが…。たしか、近くの安いラーメン屋(日本語で書いていたけど、中国系の店だった。日本人が好む味について、質問された記憶が残っている)に入ってランチ。懐かしい建物が映像にあった。ラジオシティー・ミュージックホール。デカい劇場で、ツアーも行われていたので昼間に入ったことがある。中で行われている何かのエンターテーメントのリハーサルを見ることができた。まさに本場のエンターテーメント。感激した。後にこの経験は、文化祭のクラスのミュージカルや各種イベントでの演出のヒントとなった。本物を見ることは最高の勉強であると思う。

ロックフェラーセンターやエンパイヤステートビルからの展望の話が出てくるが、私はエンパイアステートビルから夕闇に映る夜景を見た。まだトーレートセンターがあった頃で、実に美しかった。まさに世界的観光地。自由の女神と共にエレベーターの中では、何カ国語かが入り乱れていた。しかし、今の展望台の入場料は無茶苦茶高い。

意外に懐かしい思いをしたのが、地下鉄から吹き上がる白い煙。ミッドタウンではあちこちから噴出していた。ペン駅の上のマディソンスクエアーガーデンもツアーで参加した。私にとってはアイスホッケーの試合というよりプロレスの聖地だと思っていた。(笑)グランドセントラル駅は、JFK空港からバスで着いた第一歩をしるした場所である。遅い時間でちょっと治安が悪そうだったので、ホットドックを1個買って食べ、すぐイエローキャブを拾ってB&Bへ向かった記憶がある。

5番街も歩いている映像がある。メトロポリタン美術館(私もしげ旅同様3時間位で早足で回った。最高に感激したのは、倫理の資料集にある『ソクラテスの死』が極めて大きかったこと)やトランプタワーも出てきた。MoMA(近代美術館:反対にダリの『記憶の喪失』がめちゃくちゃ小さかったことに衝撃を受けた。)も出てきた。懐かしい。

しげ旅では、ブロードウェイのチケット売り場で当日・安売り券の『シカゴ』を手に入れている。私は、日本から旅行者経由で予約して『キャッツ』を見た。たしかに、英語はよくわからんけれど、歌とダンス、演出の凄さは凄い。見た後、近くのカフェで、1時間位『キャッツ』の内容をノートに思い出して書き残したのだった。それくらいしないともったいないと思ったのだ。おかげて、記憶と資料に残っているので、M高校の国語科が劇団四季の「キャッツ」を見に行った時、すり合わせをしたら、ラング以外の演出が全く同じだったことに驚いた。完全コピーで浅利慶太もマッ青である。(笑)

桂冠詩人

https://stock.adobe.com/jp/search/images?k=%E5%A4%A7%E6%9C%A8&asset_id=448176027
昔々、小学生の頃、「小さな目」という子供の詩を掲載する小さなコラムに何故か私の詩が載ったことがある。それ以来、私の詩作の芽は枯れてしまったようだ。青年期には、ハイネやゲーテ、寺山修司などの詩を読んだりしていたが、詩作に及んだことはない。商業高校の担任時に、不本意ながら退学する生徒にホイットマンの詩集を贈ったことも懐かしい。超久しぶりに、詩を書いてみようかと思った。

天にも届く大木(たいぼく)である。根は深く、地球中に広がる。

常緑樹であるその木には何百万という枝が伸びている。

大木は、地球上の苦をその身に取り入れ、幸(さち)に変えて放出(だ)してきた。

大木はすでに老木ではある。しかし、多数の強い幹が支えている。

大木は幹や枝に生命を吹き込んできたが、成住壊空は理(ことわり)。

枝も幹も成住壊空を繰り返しながら、その任を果たしていく。

私はその末枝。とはいえ、多少花を咲かせ実を結んできた。

大木の名は、桂冠詩人。成住壊空は理。…成住壊空は理。

2023年11月18日土曜日

倫理授業 最後のサルトル?

https://twitter.com/President_Books/status/782830575274987520
倫理の授業で、最も力が入るのは、サルトルである。私が好きだというのもあるけれど、昭和の映画「典子は今」のストーリーを使って、即時存在・対自存在・対他存在を語る授業を40年以上ずっとやってきた。浜村淳のように映画の内容を語るのだが、昨日の2年生の公共の3回の授業がいよいよ最後になるかもしれないと思う。

サルトルは、日本の高校生にとって最も学ぶ意義のある哲学だと今も思っている。サルトルは、無神論的であり、神の定めた運命を否定している。自分の本質(アイデンティティ)を、自分の責任で作っていかねばならない。これは、哲学史の理解以上に重要な倫理的内容であると思うのだ。

サルトルの言うように「人間は自由の刑に処せられている」わけで、私の教育論のなかでも重要な位置を占めている。この裏にある「責任」が、何より人間を成長させると信じている。担任したクラスの黒板の上に貼ってきた「責任ある行動」は、結局のところサルトルの延長線上にあるわけだ。

2023年11月16日木曜日

ウクライナ侵攻とロシア正教会

久しぶりに市立図書館で、「ウクライナ侵攻とロシア正教会」(角茂樹/KAWADE夢新書)を借りて読んでいる。今回、この本を借りた理由は、先日エントリーした佐藤優の「聖書の読み方」にあった正教会が使徒ヨハネ系であり、イエスへの信仰が他とは異なると言った点をさらに確認したいがためである。

11月9日付のエントリー「使徒言行録  三使徒と三系列」で、このような記述をした。『正教会がヨハネと結びつきが深いのは、「ヨハネによる福音書」の有名な冒頭、『はじめに言葉ありき、言葉は神とともに合った』とあるように、言葉=潜在するロゴス、この自然の中に神の意志がり、たとえイエスを迂回してもただしい言葉を使えば神の元へ行ける、聖霊がロゴス、論理、言葉となってこの世には満ち溢れており、そちらからでも救済は可能。キリスト教徒以外も霊が満ち溢れているからそのパワーによって神に行き着くことさえ可能という発想らしい。』私は神学者としての佐藤優を信用しているが、他の文書でこの確認をしたかったのである。

この「ウクライナ侵攻とロシア正教会」には、『三位一体説において、ニケア・コンスタンティノープル信条では聖霊に対して、父なる神より発すると規定していました。あくまでも父なる神が中心で、そこから神の子であるイエスと聖霊が生まれて、3つのペルソナを有する唯一神になったとの論法です。これに対し、カトリック教会では6世紀頃から、「聖霊が父なる神のみならず、神ニ個イエスからも発する」との用語を信仰箇条に加える祈りが始まり、それが11世紀の初めになってローマ教皇に正式に認められたのです。だがこれが大きな問題になりました。いわゆる「フィリオクエ論争」です。フィリオクエとは、ラテン語で「また子より」の意味。変更したカトリックは大した問題ではないとして収めようとしても、一度決まったことを変えたわけですから、正教会からみれば公会議の根本をゆるがす暴挙ととらえられました』とあり、さらに、正教会のイコンについて詳細に記されている。イエス、聖母マリア、聖人などが描かれたイコンに祈りを捧げる姿が多く見られるのだが、聖母マリア、聖人に祈る場合が多いらしい。ウラジミールの聖母や、カザンの聖母といった有名な奇跡を起こしたとされる有名なイコンもあるそうだ。

今回は、これらの記述から、裏付けが十分されたと思っている。こういう読書もまた楽しである。

2023年11月15日水曜日

洗濯機買い換えと柿仕事Ⅴ

我が家の洗濯機は、10年以上働いており、最近コンピュータ制御にかなり難があるらしい。何と言っても、SANYO製である。(完全なる絶滅種である。)妻はいろいろと考え抜いた末、ニトリの洗濯機を買うことにしたらしい。というわけで、今日は、柿を買いに『旬の駅』に、またまた行ってから、同じ国道1号線沿いにあるニトリに行ってきた。

昔は、家電量販店で買えば、配達・設置・古い機種の引き取りと全部やってくれたのだが、今はいろいろと大変なようだ。ニトリだけでなく多くの店では、配達の手配は自社ではなく、専門の運送業者に依頼するようだ。商品の配達可能日なども全てコンピュータですぐわかる。リサイクルにも料金がかかるようで、これはこちらで郵便局やコンビニで購入することになるらしい。経営の合理化というか、効率化というか、無駄な人員は極力削減しているわけだ。経営学部や商学部を志望する生徒も多い。きっと、そういうマクドナリゼーションのノウハウを学ぶのだろうと思う。ただし、日本の共通善である手厚いサービスと丁寧な対応は不動である。

ちなみに、モールのフードコート内に、妻の大好きな長崎ちゃんぽんの店があったので食べて帰ってきた。何年ぶりだろうか。


帰ってから柿仕事の第5回目をまたまた猫の手として頑張ったのだった。猫の手とはいえ皮を剥くスピードはだんだん早くなってきたと妻に褒められたのだった。(笑)

2023年11月14日火曜日

ゾウ編を見て

https://one-piece.com/story/enies_lobby/index.html
ワンピースのLIVE配信が続いている。だいたい16万人の視聴者がいるようで、凄いなと思う。ところで、シャボンディ諸島編以後はTVで断片的ではあるがだいたい見た。ルフィーがアマゾン・リリー島に飛ばされた後、兄エースを救いに行くインペルダウン編、マリンフォード頂上戦争編、魚人島編、パンクハザード編、ドレスローザ編までである。

最近、海の上を歩く巨大な象が出てくるのだが、何なのかよくわからなかった。そこで、ぞう編は、今回のLIVEでしっかり見た。いつだったか休日1日がほぼ潰れた。(笑)この象編、あまり評判は高くない。だが、私はものすごく気に入った。この象の左足から背中に登っていく時、ワノ国の侍のカン十郎の能力(描いた絵を実物に変える)で、ドラゴンを描き、それに乗って皆が登るのだが、ロビンが何度か必死で登る漫画のようなドラゴンに「カワイイ」と言うシーンが実にいいのだ。(笑)

ところで、この象の上には、ミンク族という半獣半人の人々が住んでいる。犬や猫、ライオンやうさぎなど様々な姿が描かれている。ルフィーたちより先に来たメンバーは、四皇カイドウの部下、ジャック(マンモスの悪魔の実を食べている)によって、破壊された街に到着、チョッパーを中心に救援活動に奔走する。このミンク族の国には二人の王がいた。仲の悪いイヌアラシとネコマムシである。あれ?この二人ワノ国編で共に戦っていた記憶がある。

ミンク族は全員、忍者の雷ゾウを探しに来たジャックたちを最後まで欺き、いないと言っていたのだが、実際には匿っていたのだった。イヌアラシとネコマムシ、それに雷ゾウは、ワノ国の光月おでんの家来で、パンクハザード編以来同行している錦えもんとカン十郎の仲間であったのだ。モモの助が光月おでんの嫡子であることも明らかになる。というわけで、ワノ国編へつながるのである。ちなみに、ブルックが犬系のミンク族に骨をしゃぶられるシーンも可笑しい。

一方、サンジが、四皇のビッグ・ママのお茶会でその娘と結婚するために呼ばれ、自分の出自と仲間に迷惑をかけたくないと、ママの子分・ベッジとともにホールケーキアイランドへ向かったのだった。

ワノ国で四皇カイドウを倒すことを約束した一味と、ロー、サムライ、忍者、ミンク族。だが、ルフィは、まずサンジを連れ戻すべく、ナミ・チョッパー・ブルックとともにホールケーキアイランドへ、他のメンバーはワノ国へとそれぞれ向かうことになる。

とまあ、大きな事件をつなぐような隙間的な編なのだが、戻ってきたジャックに攻撃されたゾウの声を、ルフィーとモモの助だけが聞こえたり、その怪我を治すシーンもあったりして、改めて麦わらの一味は、海賊というより世直しの集団のような感じである。ミンク族のウサギ・キャロットも、ルフィーについてホールケーキアイランドへいくのだが、ワノ国編でで大活躍することになる。どんどん結びついていく。

…再びの感想になるが、後半を知っている故の面白さということか。ワノ国編で、カン十郎が裏切ることも知っているので、それすら改めて見ると面白さが増すというわけだ。

2023年11月13日月曜日

シャボンディ諸島編を見て

https://one-piece.com/story/amazon_lily/index.html
昔々、初めて生徒たちがよく話題にしているので、TVのワンピースのアニメを見始めた。ちょうど、このシャボンディ諸島編の最後あたりだったと記憶する。今回のYou Tubeの無料LIVEで、この編で最悪の世代が集合していたのだということを知った。もうすでに、ワノ国編も終わっており、ここで、ローやキッド、カポネ・ペッジ、ボニーなどが登場している。また、ルフィーの覇気の師匠であるレイリーも登場している。

私がTVアニメで最初に見たのは、一味が世界各地にクマに飛ばされるシーンであった。今回はその辺をさらに断片的に見た。クマは後々から見ればそれぞれが力を蓄えたり、ルフィーにとってはその後の展開に重要なボア・ハンコックの所に送っている。レイリーには、その旨を伝えているシーンもあった。

後半を知ったうえで、前編を見るのも悪くない。

ENIES LOBBY編を見て

https://one-piece.com/story/enies_lobby/index.html
このところ、You Tubeでワンピースのアニメが、LIVE&無料で最初から流されている。私が日曜日の朝TVで見ていたのは、マレーシアに行く前で7年以上前あるし、断片的であるので、評判のいい編(ワンピースの物語は『~編』と区分されている)などは重点的に見るようにしている。ファンの間では、ENIES LOBBY編の評価がかなり高い。この時点での仲間には、ブルックはまだいない。フランキーは仲間ではなく主要登場人物であり、この編の最後に仲間になる。この編の主役は、悪魔の子と呼ばれ、古代文字が読める考古学者・ロビンであり、彼女を仲間として取り返すのが中心ストーリーである。

ワンピースには、様々なヒールが登場するが、このENIES LOBBY編では、スパンダムというどうしようもない司令官が際立っている。(笑)彼の前で、世界政府の旗をウソップ(前編の事情も合ってそげキングとなって仮面を被っている)が撃ち抜くという名シーンもあるし、麦わら一味に累を及ぼさないようにと自ら身を引こうとするロビンへの、ルフィーの呼びかけも名シーンである。ロビンを救出してからの脱出も、かなりヒヤヒヤさせる展開だし、最後の大どんでん返しも、前編の内容を含めて、見事なエンターテーメントになっている。評価が高いのも頷けた。

大満足の上田正樹コンサート

開演前
上田正樹と有山じゅんじのコンサートに行ってきた。少しリハの時間が伸びて、開演の時間は遅れたけれど、大満足のコンサートだった。枚方市のイベントで、青少年センターのホールなので150人定員。同年代の人々で満員だった。

キー坊(上田正樹のこと)が、80年代にセネガルで知り合ったアーティストのラップが流れ、舞台に有山とキー坊がまず2人で登場。2人の大好きなオーティス・レディングを歌ってくれた。それから、デビューアルバムである『ほちぼちいこか』から”俺の家には朝がない”この曲は有山の歌なのだが、キー坊がメインボーカルを努めていた。非常にめずらしいと思う。

ここに、キー坊の弟子であるYoshieさんとピアノが入って4人になった。今回は、『ぼちぼちいこか』から懐かしい曲をたくさん歌ってくれた。”大阪へ出てきてから”、”あこがれの北新地”、”梅田からナンバまで”、”買い物にでも行きまへんか”。同世代の観客は、立って踊りこそしない(できない)が、大ウケだった。もちろん、R&Bの曲やYoshieさんの歌うキャロル・キングなんかもあって、妻は大喜びしていた。(妻はキャロル・キングが大好きなのである。)有山の曲は2曲。一曲はよく車の中で聞く曲であったので、これにも大満足。後半では”悲しい色やね”まで歌ってくれた。私は前奏ですぐわかったぞぉ。

コンサートのタイトルには、有山じゅんじと上田正樹とあったのだが、キー坊がずっとメインで進行していた。もともと進行がうまいのだが、間に挟む話も絶好調だったし、何より白秋の雰囲気を漂わせているのに、声のハリや伸びは昔のままで、実に嬉しかった。

アンコールは、すぐに出てきてくれた。これだけ早いアンコールは初めて。(笑)枚方のイメージを歌う有山の曲と、2人の最初のバンド”South to South”が一度だけ再結成したライブでの最後の曲”お前を助けにゆく”だった。これは、実に感動的な歌で、周囲の観客も涙腺がゆるんでしまう曲だ。ホント、ジーンときた。https://www.youtube.com/watch?v=BDOkyaYKS7g

というわけで、実に大満足のコンサートだったわけだ。来年も是非やって欲しいな。

2023年11月11日土曜日

使徒言行録 パウロ

使徒言行録の書評第4回目。パウロについて。パウロは、佐藤優によると、ユダヤ教徒としてイエスを信じる原始教団をかなり迫害したらしい。最初の殉教者となったステファノの件にも関係しているらしい。そんなパウロが、回心したわけである。この回心については、ダマスコという街で、イエスの声を聞き突然目が見えなくなる。イエスの弟子アナニアが使わされ、目からウロコのようなものが落ち、目が見えるようになった逸話が使徒言行録に出てくるのだが、これが『目からウロコ』の語源らしい。パウロはかなりの弁舌家であり、後に、世界宗教へと発展させるのだが、過去に犯した迫害の罪については(聖書の記述を見る限り)反省していない。前述した行いではなく信仰のみで救われるとしたパウロらしい。

ちなみに、パウロは、ユダヤ教で重要な割礼をやめ、洗礼を推し進めた。異邦人にとって、改宗のハードルは低くなったし、キリスト者と呼ばれるようになったのもパウロの布教以後である。かなりのやり手というか、ユダヤ教の1つのカルト教団であったペトロたちの原始的教団を改革していくのである。

2023年11月9日木曜日

使徒言行録 三使徒と三系列

https://4travel.jp/os_shisetsu/10592862
使徒言行録の書評エントリー第3回目。佐藤優による実に興味深い記述があった。キリスト教の系統で、ペテロが好きな系列は、カトリック、ヨハネが好きな系列は正教会、パウロが好きな系統はプロテスタントという記述である。

パウロの救済観は、人間は何か善を行いたいと意志は持っていても、行っていることは悪ばかり、どんなに善いことをしようと思っても出来ない。この感覚がパウロには強い。パウロのキリスト教になると、人間の行為に対してなんの価値も認めない。救済は絶対他力になる。

それに対し、「信仰と行為」によって救われるとカトリックや正教会は考える。正教会がヨハネと結びつきが深いのは、「ヨハネによる福音書」の有名な冒頭、『はじめに言葉ありき、言葉は神とともに合った』とあるように、言葉=潜在するロゴス、この自然の中に神の意志がり、たとえイエスを迂回してもただしい言葉を使えば神の元へ行ける、聖霊がロゴス、論理、言葉となってこの世には満ち溢れており、そちらからでも救済は可能。キリスト教徒以外も霊が満ち溢れているからそのパワーによって神に行き着くことさえ可能という発想らしい。(上記画像は正教の教会)

このカトリック・正教会に対し、パウロの発想は、近代人にシンクロされやすかった。神は上にいるという中世の絶対的存在から、地動説などによって、近代では常識の中で、心のなかに神がいるというプロテスタント神学が生まれた。心の中で罪を思うこと、神との対話などを全部押し込めたからである。パウロの救済観を元にしたプロテスタント神学が、キルケゴールの単独者という宗教的実存や、ヤスパースの超越者・包括者への暗号読解の実存主義の基盤がここにある。

…このペテロ、ヨハネ、パウロの三系統の記述、実に興味深いと私などは思う。

2023年11月8日水曜日

使徒言行録 ユダ

使徒言行録のエントリーの続きである。中村うさぎは、ユダを愛ゆえにイエスを裏切ったのではないかと贔屓目に見ている。それに対して佐藤優は、ユダが望んでいたのは超能力による革命で神の国が実現すると思っていたのに、イエスは殺されてしまったという斬新な説を唱える。

使徒言行録では、ペテロにより、ユダの顛末ついて、ダビデの預言が聖書に書かれている。この預言が実現した。ユダは不正の報酬で土地を買ったが、その土地から落ち、体が裂け、はらわたがみんな出た。この土地は血の土地と呼ばれた。と語られている。マタイによる福音書では、得た銀貨を神殿に投げ込み、首をつったことになっている。使徒言行録は、ルカによるとされているので、ルカのほうがマタイより手厳しい。

危機神学で有名なバルトは、「教会教義学」の「選ばれざる者に関する研究」の中で、ユダについて記している。神と悪魔は非常に近いところにいる、人間は性悪な存在で悪の要素を必ず持っている。だからユダはかけ離れた存在ではなく、結論的に言えばユダは我々自身であり、ペテロもユダも一緒、ユダを知らずしてキリストを知ることは出来ない、ユダもまた選ばれた使徒であるとしているそうだ。

ペトロの教団の話の後に、いよいよパウロが登場する。ステファノの殉教における弾圧者としての登場である。ところで、パウロはギリシア語名。ヘブライ語ではサウロ。アラム語ではサウル。佐藤優によれば、パウロは勝ち組で、以後の内容はパウロを主体に書かれているとのこと。

2023年11月7日火曜日

佐藤優 聖書を読む 使徒言行録

佐藤優と中村うさぎの「聖書を読む」を通勤時に読んでいる。中村うさぎという人物はよく知らないが、小説家・エッセイストらしい。私と同年生まれなのだが、読んでいて共感することは殆どない。だが、佐藤優の解説が読みたいがために購入した文庫本である。この本を読んでいる理由の1つに、新約聖書の使徒言行録を扱っていることが挙げられる。これまで四福音書や黙示録には触れたことはあるが、使徒言行録はほとんど初めてである。

この章で、聖霊について面白い話が綴られている。ユダヤキリスト文明では、プシュケー(魂:個性がある)とブネウマ(ギリシア語で霊のこと、ドイツ語では、”ポルダーガイスト”のガイスト:あらゆるものが生きていく原理で個性はない)は全く違うもので、日本や中国のような霊魂という概念はないらしい。アダムは、神によってブネウマを吹き込まれた。動物は、神の息を吹き込まれていないので殺生してもいいし、動物は原罪がないから洗礼を受けることは出来ない。罪がないから責任もない。原罪の法体系はキリスト教の価値観の上にあるので、飼っているライオンが人噛み殺しても、ライオンの責任は追求されないし、飼い主の管理責任を追求される。ちなみに、人間で原罪がないのは、イエスと聖母マリアのみ。マリアの原罪については、1500年かけて神学論争の果てに無原罪で決着したという。

まあ、こんな感じで、面白い話題が詰まっている。おいおいピックアップしていこうと思う。

2023年11月6日月曜日

大イスラエル主義とNYタイムズ

https://www.reddit.com/r/AcademicBiblical/comments/elbd6e/what_is_the_exact_map_of_the_greater_israel/?rdt=65196

シオニスト右派は、シオニズムの完成形として、とんでもない範囲を得ようとしている。イスラエルの国旗は、ダビデの星の上下に青い線があるが、通常これはタリートというユダヤ教徒が肩からかける布の高貴な色を模しているとされているが、実はナイル川とユーフラテス川を意味しているという異説があり、特に大イスラエル主義を掲げるシオニスト右派の目指す本来のユダヤ国家が占めるべき位置が、この両河川に挟まれた地域であり国旗に暗示されているという話が出てきている。(上記画像参照)これは、はっきりいって、中東で大戦争を起こす羽目になる構想だ。これらはシオニズム右派がユダヤ教の聖書から導き出した正しいイスラエルの範囲であるという。

https://www.youtube.com/watch?v=QQtAuCP10-s

また、アメリカ政府側につくメディアNYタイムズの論説記事で、イスラエルの敗北とアメリカの決定的な威信低下を危ぶむ記事が出ている。この中で、特に衝撃的な話は、イスラエルの政府(=ネタニヤフ内閣)の内部の状況である。ネタニヤフ首相は汚職事件で失脚する予定だったが、シオニズムの右派がこれを支え組閣に協力し、なんとか権力を維持した。このネタニヤフの権力維持装置である右派こそが、今回のガザ地上戦さたにはヨルダン川西岸への侵攻を画策しているとの論説だ。アメリカ国内でも、このシオニズム右派を支持する勢力が、台頭しており、このままではアメリカも共倒れしてしまうとの悲痛な叫びをあげているらしい。

https://www.youtube.com/watch?v=aFmOj6NdXUo

…ネタのヤフの権力維持のために動員したシオニズム右派の過激な思い込みのために、イスラエル国民やパレスチナの人々が死んでいく。世界史にはありがちな話だけれども、21世紀になっても人類はまた同じ過ちを犯すのかと、暗澹たる思いにかられる。

阪神38年ぶりの日本一

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/dailysports/sports/20231106066
オリックスとの関西対決となった日本シリーズは、第7戦までもつれ込んで、阪神が勝利した。オリックスは良いチームだし、WBCで活躍した選手も多いので好感を持っている。とはいえ、私のようなあまり熱心ではない阪神ファンであっても、やはり阪神が勝ってよかったと思っている。関西全体で言えば、オリックスのは申し訳ないが、その方が盛り上がるからだ。それくらい阪神ファンは多い。今回も道頓堀にようけ(大阪弁でたくさんの意)飛び込んだらしい。あいかわらずのアホやなあ。(大阪弁ののアホは、関東などのバカと同義語ではなく、比較すると悪意が極めて薄い。)

38年前といえば1985年(昭和60年)。あの不可解な日航機墜落事故の年である。八尾市在住。先輩についてイベント修行をしていた。その先輩があわや例の日航機に乗る予定だったのでよく覚えている。この日は、映画東京裁判がTVで放映される予定だったのだが、事件の特報で大崩れし、予約しておいたビデオテープは役立たずになってしまった。ところで、私は当時工業高校に勤務していた。ある英語の先生が、かなり以前から、冗談で阪神が優勝したら単位をやる、と生徒に告げていて、それがホンマ(大阪弁で本当にという意)になって慌ててはったのを記憶している。(笑)”昭和”な話である。そうか、38年…。はるか昔である。

2023年11月4日土曜日

国際法は無力なのか?

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2021/html/chapter4_02_06.html
ある大学の小論文の過去問の指導を依頼された。「国際法の無力」というのが主旨である。「大国と小国の力の差が歴然としており、国際社会は勝てば官軍、法は無力。」「国際法は国家、とくに大国の行動を規制する法としての力を持たない。」「国際法が機能するのは、経済・社会・文化に関わる分野で国家の安全保障にかかわるハイポリティクスの世界では意味をなさい。」といった主張が広く浸透している。しかし、国際法は、どの国の言葉でも「法」と呼ばれて、2世紀以上法の一種としてあつかわれてきた。がしかし強制力がある「国内法」とは明らかな相違がある。

「国際法は国際政治上の国家の道具」というシニカルな概念がある。国際法はたしかに国家の正当な道具として機能するが、諸国が国際法を完全に国際政治の一部と考えてきたわけではなく、しばしば破られてきた…という具合に課題文は続いていく。この過去問を紹介するというのが今日のエントリーの目的ではない。このシニカルな概念こそ、現在の世界情勢そのもだと思うからである。

ハマスとイスラエルの問題は、まさに道具として使われているのが明らかだ。ハマスが先に攻撃をし民間人を傷つけた、人質に取った、とイスラエル政府、アメリカ、イギリスなど西側は国際法を持ち出す。ハマス側からすれば、ガザという強制収容所に入れられ、ジェノサイドが行われようとしていると、それぞれ国際法の民間人保護を都合よく使っている。情報が入り乱れ、フェイクやプロパガンダも含まれているだろうし、未だ私はどちらが正義だと主張するつもりはない。

ロシアとウクライナの問題も同様である。ロシアが先に攻撃したということになっているが、2014年の東ウクライナの紛争はウクライナが主導したように思える。かなり複雑な状況であり、国際法は道具として使われているという概念は、かなり真実に近い。

先日、アメリカの某上院議員が、イスラエルの空爆を支持し、民間人の犠牲云々が論議の的になっていることをTV番組で批判した。その理由が凄い。WWⅡでは、ドイツや日本の(民間人を的として)都市を無差別爆撃したではないか、あれと一緒だという論である。この論で行けば、連合国が行ったニュルンベルグ裁判も東京裁判も完全な茶番であると言っているのと同じである。(まあ、どう考えても東京裁判は茶番なのだが…。)これら全てが道具だと自分から認めたような発言で、まあ不愉快である。(この情報のコンテンツのURLを探したけれど出てこない。消された可能性大。)

この過去問では、国際法が国際世論の形成に役立つことを主張している。これは私も同意するが、しかしながら、ウィグルの問題はあきらかな国際法違反でありながらも、ウィグルを救おうとする勢力が小さすぎて完全に見放されている。ウクライナ紛争ではロシアへの制裁は、西側諸国だけで、アフリカやラテンメリカ、アジアの中進国や途上国、そしてイスラム圏は制裁に加担していない。国際世論は2つに割れている。今回のイスラエルの問題が、国際世論でどう動くかは、まだ未知数だが、どうもイスラエルに分が悪そうだ。どんどんヒール(悪役)化しているように思われる。

そんなことを考えながら、小論文の批評(私は社会科の教師なので社会科学的な内容についての批評を行うが、論文指導は、やはり国語の先生のほうがはるかに上手い。)をしていたのだった。ちなみに今日の画像は、オランダのハーグにある国際司法裁判所。問題を抱えた2国の双方が認めなければ、裁判は始まらないという、名前だけ立派な裁判所である。こんなところにも国際法の無力さ、国家の道具という面が現れている。

追憶 ナイヤガラ・フォールズ

https://tsukilife.com/niagara-fireworks/
「しげ旅」はカナダのトロント、ナイアガラ・フォールズと続いている。どうやら北米偏の最終章のようである。私はトロントの町並みは知らない。記憶に残っているのは空港で、人生初でシーク教徒と出会ったくらいである。ピンクのターバンをしたシーク教徒が空港スタッフとして働いていたのだ。シーク教徒とは、この後ケニアのナイロビ、そしてマレーシアで出会い、KLではシーク教の寺院に3回も行ったし、色々な人と会話もした。(笑)しかし出会いは、トロント。この時の印象が強い。また三崎高校で日本語学習の世話をしたW君はトロントに住んでいた。トロントは、私の属性がある街である。

さて、ナイアガラ・フォールズ。「しげ旅」は(酒と食事意外に)景観を見ることを大事にする傾向があるので、クルーズやアメリカ側からの景観も見せてくれた。(私はカナダ滝の裏に行くツアーと展望タワーに行ったが、クルーズには乗っていない。)ここは、世界三大瀑布の中で、最も気軽に大自然を堪能できる存在であるとしげ旅では、言っていたが、この3つの滝を経験したしげ旅ならではの感想。私はジンバブエに行きながらヴィクトリアの滝には行かなかった。ちょっと後悔しているが、総合的な美しさではナイアガラではないかと思っている。

なにより私は、五大湖に流れ込む地水(川や地下水のこと)の量の壮大さに大感動した。エリー湖からオンタリオ湖へと流れるナイアガラの滝の水は、はるかスペリオル湖から来ている。五大湖と言う存在は実際に見ると湖というカテゴリーを超えた水平線はるかな存在であるのだ。この辺は、おそらく社会科教師の職業病的な感想なのであろうと思う。

昼も美しかったが、夜もライトアップされて実に美しい。今日の画像は手前がライトアップされたアメリカ滝、奥がカナダ滝、最近行われている毎日の花火の様子。面白かったのは、夜にナイアガラ滝の博物館に行って、昔からカナダ滝の綱渡りや樽に乗り込んでの落下などの無謀なチャレンジャーが尽く失敗したという展示だった。たしかにやってみたいという気持ちは理解できた。だが、自然の魔力は人知を寄せ付けなかったのである。

翌朝、散歩がてらにレイボーブリッジを渡りアメリカに再入国した。入国税$1(USドルである。貨幣価値が70%のカナダドルではない。)。カナダでは、再入国税なし。アメリカとカナダの格差をひしひしと感じた。散歩がてらとはいえ、人生最初の陸路の国境を超えた経験であった。ちなみに、後は南アとジンバブエの国境のみ。こういうイージーな陸路国境超えのチャンスは日本人にはなかなかない。

これまで、多くの教え子たちに、新婚旅行はナイアガラの滝がいいよと勧めてきたのはダテではないのである。

2023年11月2日木曜日

カメムシの季節(柿仕事Ⅳ)

学園のある三田市では、以前からカメムシが大発生していて、コンビニのガラスや外に無茶苦茶多くのカメムシの姿があった。そもそも私は虫自体(カブトムシだろうがセミだろうがカマキリだろうか全て)が嫌いである。当然ながら、私はジャイナ教徒ではないが、虫を殺さない不殺生戒を何となく維持している上に、カメムシは踏んだりしたら独特の匂いが発せられるので絶対近づかないようにしていた。(ちなみに蟻なんかも踏まないように歩くときは気をつけている。)

ここ枚方でもカメムシが多いらしい。昨日のことである。妻が吊るしている干し柿にの消毒(リカー酒をふりかける作業)をしようとベランダに出てみると、カメムシが一匹干し柿についていたそうだ。それを振り払い、結局吊るしてある柿を全て、乾燥用の網にしまうことを決断したのだった。私は、せっかく吊るした柿をほどくことになった。柿仕事Ⅳである。まあ、これで、虫や鳥の被害からは安心なのだが…。なにより風情の点では大減点だなあ、と思う次第。

2023年11月1日水曜日

11月1日 今年もサクラサク

https://www.labnavi.info/event/210209/
11月1日は、有名私大の自己推薦入試の合格発表が多い日で、昨年も東京の超難関私大・K大にH君が合格した。そのH君の生徒会の後輩故に私に指導依頼があり、1年間関わってきたNさんも今日、サクラが咲いた。実に嬉しい。

今回は、かなりドラマチックな展開で、私の教員生活の中でも最大限の激励をさせてもらった。ただ単に頑張れというのは簡単である。今回は、心から同苦しながらの大激励・面接指導・小論文指導となった。2時間近くの指導が終わって、笑顔に戻って帰路についたNさんを見て、勝ったと確信したのだった。もちろん、当日は祈りに祈った…。

私は今日休みだったので、Nさんはメールをくれた。「1番先に報告させていただきます。」とあった。うん、ホント、教師冥利に尽きる。ありがとう。今日はゆっくりおやすみ。