2017年11月27日月曜日

IBTの話(142) 大車輪

EJUが終わっての2週間のスクールホリデー明け初日である。今日は変則的な時間割で、1限目が我が担任の私費生のA組、3・4限目が国費生のB組。今年も哲学講座の開幕である。(以前からの学生の希望である。)センター試験対応ではないし、大学の教養で哲学をとっても差し支えないようにするという程度の基本ポリシーなので、一気に進めていく。哲学の命題は、自然・社会・自己自身という3つあるという話から始めて、1コマだったA組は、ソフィストのプロタゴラスまで、50分多い2コマのB組は、ソクラテスまで終わった。途中、ギリシア神話ではエディプス神話とエディプスコンプレックスを教えたりしたのだった。(心理学をやりたいという学生を減らすために、EJUが終わるまで教えなかったのだ。特に国費生は心理学希望者が多いが、もう既に志望先は決定している。)かなりのスピードの講義ではある。

これに5限目は、日本語の研究発表の準備で、会議のあるK先生に代わって私がA組に入った。入試で日本に行ってまだ帰国途上の学生もいるので、全員が揃っているわけではない。とにかくこれからの準備を進める上での計画を立てさせることを主題にした。特に西郷・大久保・龍馬組などは、かなり日本史を教えておかなくてはならない。少しばかり講義した。かなり大変だと思う。一方、スクールホリデー中の2週間、よく調べてきている班も多々あったりして、なかなか期待大である。特に、新渡戸・杉原千畝班などは、日本語大好きのI君が、私が貸してあげた新渡戸稲造の名著「武士道」(岩波文庫)を読破してくれていたりする。

と、いうわけで、今日は4/5コマの授業だったわけだ。大車輪というタイトルは、そういう状況を表現してみた。

ところで、今日は休み明け故にクラスの学生から様々な報告を受けた。予想外に早く私大の合格通知がきたという嬉しい報告や、一方で書類が間に合わなかったのでD大の受験が不可能になったという心臓に悪い報告もあったし、合格した私大への申請書類の質問もあった。就職活動の報告もあったし、明後日に渡日する国立のS大学に、11月のEJUの結果を成績登録する旨の連絡(国際電話とメール)も送って話をつけた。さらに別の国立のS大学の特別入試が今日から始まり、その指導にも追われた。と、いうわけでゆっくり休憩する暇もなかったわけだ。追い打ちのように、卒業文集や私費生の卒業式の歌の係も決めなくてはならなかったし、日本から妻が送った荷物も届いたりと、いやあもう大変。(笑)

身体は大いに疲れたけれど、楽しい一日だった。妻の手料理に舌鼓を打ちながら、そんな風に振りかえれること自体が幸福なような気がする。

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