2019年4月21日日曜日

ダマンサラの商店街で考えた事

所用があって、セランゴール州のダマンサラのショップ・ロット(商店街)に妻と出かけた。KLの近郊で、車で20分~30分というところ。なかなか賑やかで個性的で、大きなショップロットだった。

ところで、日本は「法の下の平等」という憲法の重要な規定以外に、「上級国民」と呼ばれる概念があるらしい。先日、東京で交通事故を起こし死傷者を出しながら、逮捕されず任意で取り調べられている官僚出身の80を過ぎた高齢者がいるとのこと。一方、今日は神戸でも64歳のこれまで無事故のバス運転手が同様に交通事故を起こし死傷者を出し、すぐ逮捕された。おそらく、国会で大きな問題とされると思うが、いつから日本には、このような差が生まれたのだろうか。ちょっと聞いたことがない。

法の下の平等関連としては、先週アイヌ新法が参議院で可決され、「先住民族」の地位が確立された。喜ばしい限り。こういう問題はあまり日本では評価・報道されないようだが、ESDの立場からは、大きな前進だと思う。
一方、ネット上では、隣国への様々な批判が、在日の人々へ飛び火しているようで、以前から私が危惧している状況にある。隣国が、極めて閉塞感に苛まれ、受験戦争、就職難、財閥支配の経済などのはけ口としての反日運動が起こっているという評論を読んでいると、日本も又、同様の閉塞感から、在日の人々へのヘイトが噴出しているように感じる。在日の教え子や友人は、どういう日々を送っているのだろうかと、実に心配である。

マレーシアにあって、日本に比べて「法の下の平等」も「言論の自由」についても、少しばかり違う社会構造の中で暮らしてみると、こういう日本の社会について冷静に眺めることができる。グローバル・スタンダードは、多民族国家であり、それぞれが民族間の問題を抱えている。日本は、単一民族国家のカテゴリーに分類されるだろうが、多民族国家同様民族問題も、また同胞内の階級問題をもかかえているということになる。マレー系、中華系、インド系や白人が行き交うショップ・ロットでそんなことを考えていた。

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