今回の一時帰国で、購入した本は3冊だけである。
まずは、amazonでアフリカ文化人類学者・荒熊さんの「ブルキナファソを喰う!」(あいり出版/2019年2月1日)。
”食前酒”と”前菜”と表現された序文を一気に読んだが、実に面白い。なにより、ブルキナ行の際に、荒熊さんのフィールドワークについていった経験がある私としては、実に懐かしい。”食前酒”には荒熊さんの自伝風の話が書かれてあるのだが、ここに登場する森本先生の話に特に感銘を受けた。この森本先生との出会いがあってこそ、今の荒熊さんがあるわけで、私にも同じような影響を与えただろう教え子がいる。森本先生の喜びを私自身が感じることが出来る。この幸福感はそんなに共有できる人はいないだろうと思う。
また、”前菜”に登場するブルキナベの人々と、おそらくワガで会ったのだろうと思う。民芸品店には覚えがある。ラスタの話もである。実際の「食」の部分はまだ読んでいないが、写真を見ただけで、懐かしい。いずれきちんとした書評を書きたいと思う。
次に京橋で購入したのは「マラッカ海峡物語ーペナン島に見る多民族共生の歴史」(重松伸司:集英社新書/2019年3月20日)である。タイトルとは異なり、かなりの学術書であるが、マレーシアの研究には必要と思い購入した。これもいずれ書評を書きたいと思っている。
もう1冊枚方で購入した。「社会学史」(大澤真幸:講談社現代新書/2019年3月20日)という分厚い新書である。この本、かなり授業の役に立ちそうである。講談社の会議室で講義形式で関係者に語った内容がリライトされた本で、実に読みやすい。ただし、それなりの社会科学や哲学史の基礎知識が要求される。とはいえ、PBTのF38A・F40AのOB・OGには、すこし薄めだが基礎知識を与えているので、ハードルは高いものの、読めないことはないと思う。社会学を志している学生には是非読破して欲しい本だ。おそらく、彼らの参考になればと、私なりの(書評というカテゴリーで)解説を書くことになるだろうし、それはきっと長くなるだろうと思う。1400円は決して高くない。
以上、今回の一時帰国の際、超新刊を3冊だけ手に入れたという話である。日本人会のRM1の古本ばかり読んでいる私としては、かなり抑えたつもりである。(笑)
2019年3月31日日曜日
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