マハティール首相が、今日陛下から皇居で桐花大授章を受けた。陛下の最後の親授式でもある。この後、首相と会談し、「西洋に追いつくには日本人の価値観が必要」と述べたそうだ。
https://www.sankei.com/world/news/181106/wor1811060021-n1.html
この発言の元になっているのが、先日読み切った「立ち上がれ日本人」(マハティール・モハマド著・新潮新書)であるといえる。この本にはマハティール氏の日本への熱い想いと日本的勤勉さをマレーシアに根付かせたいという想い、そして同じアジア人として、欧米や中国と行った大国からの自由を説いている、意義深い書である。
もちろん本書は日本人、それも若者に向けて書かれている。序章には、2002年に修学旅行でマレーシアを訪れた東京都立国際高校の生徒達に行った「日本人よ誇りを持て」と題したスピーチが収録されている。「あなたたちには、日本人の勤勉な血が流れているのだから誇りに思いなさい。」と述べ、茶髪の高校生達が「こんなことを言ってくれる日本の政治家はいない。」と感動し、氏と握手をして泣く姿が見られたという。
マレーシアにあって、マハティール氏が日本の勤勉性を学べという言葉の重みを実感する。また日本人を心底信用しているところも実感できる。
今回の訪日は、同時にサムライ債として円建ての財政支援も求めたようだが、これはいかに日本の力を信じているか、対中国政策の転換のために日本の力を必要としているかを示したと思う。この辺は、一流の政治家である。どこかの国とは違う「信義」を外交の中心に据えたものであることは間違いない。…甘えや感情論やドグマではなく、また利益だけではなく、「信義」こそが、未来を拓く外交の基本だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37416230W8A101C1PP8000/
2018年11月6日火曜日
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