2011年7月13日水曜日

マネージャーの知恵とアフリカ

明日は、校内球技大会である。生徒会も大車輪で準備に追われていた。私も、第1体育館、第2体育館(本校には、体育館が2つもあるのだった。これにまだ、独立した建物では、なぎなた部の格技場と柔道・剣道部の思斉館もある。)を回って、準備状況を見たりしていた。真夏日である。汗が吹き出る。ふと見ると、このストロングな日差しの中でラグビー部が練習をしていた。思わず、G12を取りに行ってシャッターを押した。まあ、ぶつかり稽古みたいな練習である。いいなあ。

謎のウォータークーラー
生徒会室へ行こうとしたら、一階のウォータークーラーがなんか変である。誰もいないのに、冷水が出ている。なるほど、足で踏むところに石が置いてあり、重しになっている。側面を切り取ったペットボトルが微妙な傾きで置かれていて、切り取った部分に冷水が入っていく。このペットボトル、斜めになっているので、飲み口から溜まった冷水が下に落下している。それを受けるのは、なんとヤカンである。見覚えがある。ラグビー部のヤカンだ。

女子マネージャーがやってきた。手慣れた感じでヤカンを手早く取り替えていく。聞くと、代々のマネージャーに受け継がれてきた方法なのだという。私は感心してしまった。「おばあちゃんの知恵」ならぬ、「マネージャーの知恵」である。大したものである。

こういう工夫を見て、私は2つのことを考えるのである。1つは、生徒から学ぶことが多いということ。教師というものは、どうも上から目線で生徒を見がちだ。私は、それは違うと常に思っている。生徒から学ぶという姿勢を失ったら、傲慢な教師になってしまう。
もう1つは、アフリカでも、こういう工夫をしているに違いないと思うのだ。今あるもので、できるだけのことをする、それがアフリカの良さでもある。ペットボトルという『資源』は、彼らにとって極めて重要なモノである。我々先進国の人間から見て、それが、貧しさと映る場合も多いが、それこそ先進国の人間の傲慢というものであろう。

今あるもので、精一杯の工夫。なかなか良いではないか。

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