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JICAのケニア研修旅行では、意外なことに我々はスーツ姿であることが多かった。様々な視察の場所で接するのは、体格の良いスーツ姿のエリート官僚たちで、その数も多かった。今思えば、彼らもJICAから様々な恩恵を受けていたように思う。
アメリカのトランプに潰されたUSAIDほどではないにしろ、JICAも国際協力推進のために、表には出せない苦労があったのではないかと思うのだ。ただ、JICAの国際強力のポリシーは、自助努力、途上国の人材を育てることに主眼が置かれているので、USAIDのような国内外での金まみれの無茶苦茶はしていないと思われる。
ブルキナファソで出会った教育省のエリートは、日本にJICA研修員として学び、ブルキナファソの教育にシビアに向き合っていた。彼の言には、心底自国の教育に対する危機感がありありとあったし、利権への興味など微塵も感じられなかった。心底尊敬できるエリートであった。このような人物に会った経験は私の宝でもある。
ただ、総じてアフリカのエリートは、”情の経済”に流れがちである。(”情の経済”については、2021年5月29日付ブログに、「開発独裁と情の経済考」と題して詳細に記してあるので、興味のある方は、そちらを参考されたい。)アフリカでは、学歴が日本以上にものをいう世界である。また有力者の血縁・地縁がものを言う世界でもある。これらが”情の経済”と結びついて、エリートにおける経世在民の概念を置き去りにしていく。
最後に、ブルキナファソで出会ったNGO・緑のサヘルの方の嘆き節。日本で懸命に集めた寄付が、現場に届くまでに、その半分が消えてなくなると言う。様々な官僚が中抜きしているわけで、寄付していただいた方に申し訳ないと言われていた。これもアフリカの現実である。
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