2019年7月24日水曜日

アフガニスタンの平和構築

世界は今、どうなっているのだろうか。ポピュリズムの嵐が吹き荒れているようだ。イギリスで、またどんでもない人物が首相に選ばれたらしい。かの隣国の大統領は、もうどうしようもないし、さらに米国大統領閣下は相変わらずの人種差別発言。私は、必ずしも聖人君子が政治家になるべきだとは思わないが、それにも限度というものがあると思う。

今日最も話題にしたいのは、アフガニスタンをめぐる米国大統領閣下のコメントである。AFPによると、パキスタンの大統領との会談の際に、アフガニスタンについて「戦争には簡単に勝てるが、1000万人を殺すことは望まない。」「戦いそのものは数日間で終わせらせるが、アフガニスタンが地上から消滅する。」などと述べ、アフガン国民を怒らせている。

記事には、「戦争で披露し、心に傷を負った国民は、18年間駐留してきた米軍が性急に撤退することや、旧支配勢力であるタリバンの統治が直ちに再開すること、内戦が再発することに対し、ただでさえ不安を抱いている。一部の国民はソーシャルメディア上でトランプ氏の発言に対して反発を表明、フェイスブック上では、ショックで脅しと侮辱を受けた気分だ。われわれは米国人がテロとの戦いでわれわれを助けてくれると信頼した。そして、今トランプ大統領はジェノサイドを示唆して我々を脅している、といった投稿が見られた。」とある。
https://www.afpbb.com/articles/-/3236587

ちょうど、「平和構築」(東大作著/岩波新書・2009年)をまたまた日本人会の古本コーナーで見つけて読み始めたところだったので、このコメントには心を動かされる。最初の方で、小学校の教師に対してのタリバンからの脅迫状の話が出てくる。彼ら教師は、これ以上学校に行くのなら殺害すると言われている。著者は、アフガンで命がけで現地調査をして、国連PKO局のWEBサイトにも掲載された報告書を表している。当然ながら、米国大統領閣下は、そのような貴重な報告書を読めるほどの英語力はないのだろうと思う。

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