2019年7月18日木曜日

PBTの話(47) シーア派2

https://islaam.ninja-x.jp/shiaaashura.htm
学生たちは、シーア派のムスリムは、ヒンドゥー教のハタヨーガのように自分の身体を傷つける行為をすると言っていた。ちょっと調べてみた。

そもそも、シーア派とスンニ―派の相違は、後継者争いに端を発している。シーア派は、ムハンマドの死後、カリフとなったアブーバクルを認めない。アリーこそ、ムハンマドの従兄であり、妻に続いて二番目に入信した人物で、しかも娘婿で後継者にふさわしいというわけだ。ムハンマドの妻の中で最も愛されたアーイシャとアリーは仲が悪かったらしい。これは、アーイシャの不倫騒動に端を発していて、このアーイシャの父親が初代カリフ・アブーバクルである。なんとも泥臭い話なのである。

さて、なんとか第四代のカリフになったアリーだが、結局暗殺され、息子たちが立ち上がる。シーア派が最も重視するのは、次男のフサインの殉教「カルバラーの悲劇」で、これを悼んで、イスラム(ヒジュラ)歴の1月10日(アーシューラ―)に、自らの身体を叩き、街路を練り歩き、フサインの死を嘆き、自らの無力を悔いる。40日後、裳があけカルバラーのフセイン・モスクへ巡礼する。これが、学生たちが批判的に言っていたシーア派の最大の祭礼である。

スンニー派には、このような自分の身体を傷つける行為は理解しがたい。すなわち、クルアーンにも、ハディースにもない。シーア派では、アリーの後を継いだイマーム(後継者)の言動がハディースに加えられている。この辺も、スンニー派がシーア派を忌み嫌う根拠になっているわけだ。

追記:今日の5限目、K先生のおさそいを受けて、Eクラスの作文発表会に参加した。校内のスピーチコンテストに出場する3人以外の学生が全員前に出て発表した。なかなか面白いものもあったし、意外な一面も聞くことができた。なかでも最後のNさんの作文は、感動的だった。思わず、この後に予定されていたEクラスの補習は取りやめにした。なにか、この感動を壊したくなかったのだ。すると補習中止をみんな喜ぶと思ったのだが、意外にも、「えっー」という残念そうな声だった。ありがたいことだと思う。その時間は結局進路指導の相談の時間になったのだった。

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