2019年7月9日火曜日

AfCFTA 私感

https://dailynewsappraisal.com/afreximbank-
announces-1billion-adjustment-facility-for-afcfta/
AfCFTA(アフリカ大陸自由貿易協定)が、ナイジェリアとペナンの署名によってAU(アフリカ連合/モロッコ以外参加)の55カ国中54カ国(エリトリアを除く)が参加表明したらしい。ほとんどすべての商品の関税が撤廃され、AU域内の貿易が増加することは間違いないのだが…。

2020年7月から稼働するとのことだが、もちろんすべての国の議会が批准しているわけではない。半数程度らしい。国によってメリットがかなり異なるので、総論賛成、各論反対という状況か。しかも、関税撤廃が実現されたとしても、交通インフラや治安、ガバナンスの悪さなど、多くの問題があることは言うまでもない。

一番メリットがあるだろうと思われるのは、記事にあるように南アである。南アはアフリカでも最大の工業国だ。在アフリカの日系企業でも、拠点としている国の近隣国の市場への参画が、交通インフラや治安問題などの問題がなければ進むだろう。
私の知る限り、現状ではケニア・タンザニア・ウガンダそしてルワンダあたりはこの恩恵を受けるかもしれない、またモザンビークの経済回廊でザンビアも恩恵を受ける可能性があるし、西アフリカでは、かのブルキナファソとガーナも恩恵を受けるかもしれない。この恩恵とは、何よりも工業化の雇用の創出である。そのためには、外資の進出が進むことがなにより重要だろうと思われる。都市部の雇用を増やし、インフォーマルセクターからの脱皮が必要だからだ。

農業生産に、あまり大きな影響があるかは未知数である。全体的に生産性が低いので、余剰農産物があまり流通しそうにないからだ。農業の商業化が進むと、反対に格差が広がる可能性もある。

とはいえ、私はこのAUの試みに期待したい。叩けよさらば開かれん、である。アフリカの持続可能な開発を目指して…。

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