https://ourlifeisajourney.net/2015/02/chinatown-nyc/ |
林則徐と言えば、アヘン戦争のきっかけを作った人物であることは、ちゃんと世界史を学んだ日本の高校生なら周知の人物だ。つまり、欧米列強に強烈に楯突いた人物である。これが、中華街とはいえ、NYのアッパータウンに堂々と立っているというのが、ある意味凄い。この土台の下には、英語と中国語で「麻薬取り締まりの世界的先駆者」とあるそうだ。道行くアメリカ人は、麻薬に悩むNYにふさわしい銅像だと思ってしまうだろう。しかし、「林則徐」を知っている中国人が見れば、NYの中国人は、愛国心を忘れていないと感心するという。中国人の巧みな思考で、アメリカとの友好と自国の尊厳を両立している、と著者は感じたという。…なるほどである。
この新書は、国際情勢を読み解くには、15年以上前の本なので、米中の関係性について書かれてはいるものの、かなり古く感じるのはやむを得ない。だが、このような面白い話がいろいろ載っていて勉強になった。
さて、銅像と言えば、ガーナの首都アクラのガーナ大学に設置されていたガンジーの銅像が撤去されたとAFPが伝えている。なんでも、ガンジーは「インド人がアフリカ系の黒人よりはるかに優れている」と記した文章があるそうで、この動きはマラウイなどアフリカ諸国にも拡がりを見せているようだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/15746058/
銅像というものは、複雑である。全ての人が納得できるような銅像というものはなかなか無いようである。最近は、太陽の光の壁画にさえ嫌悪感を感じる人もいるようで…。そこまでいくと、さすがにオカシイというのが、国際的な常識であろうと思う。
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