2019年1月1日火曜日

マレーと日本のジレンマ

新年明けましておめでとうございます。2019年になった瞬間、マレーシア・KLでは、またまた花火大会が住処の窓から見渡せました。「行く年くる年」、除夜の鐘ゴォーン…といった、無常観は当然ありません。(笑)今年は、愛機G1Xに、花火モードがあるので撮ってみましたが、シャッタースピードが遅いので、手ぶれしてしまいました。幸い、10分ほどで、この花火大会は終わり就寝することができました。(旧正月はもっとアトランダムなので、安眠妨害状態になります。笑)

ともかくも、3回目の新年をマレーシアで迎えました。マレーシアでは昨年5月に政権交代があり、マハティール氏が復帰しました。マレーシアの最大の懸念は、やはりブミプトラ政策であるようです。先日、国連人種差別撤廃条約の批准をめぐって、マレー系の人々が反対を唱え、かなりの規模の反対運動が起こりしました。マレー・ジレンマは未だ健在です。このブミプトラ政策は、人種差別に当たるのかは難しいところです。(選挙権は各民族平等ですので…)これを改訂するとすれば、憲法10条や153条を改正する必要があり、これにはスルタン会議の承認が必要です。いわば、国家のカタチにも関わる問題であります。非常に難しい、また微妙な問題です。

一方、時差1時間の日本でも、ジャパン・ジレンマが大きな問題になっています。北朝鮮さらに迷走する韓国、国益優先の米国と中国とどう関わっていくのか。どうしても軍事的な問題を考慮せざるを得ません。憲法第9条の平和主義は日本の国是であることは間違いありません。とはいえ、嫌韓的な世論が盛り上がっていて、どう動くか先が見えないという危惧があります。政治的にはど真ん中でマレーシアにある私としては、静観するしかありませんが…。

さて、今上陛下が5月に退位されます。今上陛下は、明治天皇が「五カ条のご誓文」通りに自らを律されたように、日本国憲法下の象徴天皇の意味を深く思慮し、皇后陛下と共に行動に移されてきた素晴らしい天皇だったと私は感じています。皇太子殿下も、その意志を継がれるとは思いますが、実は私は、5月に天皇の在位空白期間が生まれることを危惧しています。象徴と規定されているとは言え、天皇は日本の事実上の国家元首です。あらゆる組織で言えることですが、長が不在になる時が最も危険だと思うのです。何事もないことを心から祈ります。
オーストラリア・パースにて ウォンバットと共に
ともあれ、日本・マレーシアをはじめとした世界の平和、東アジアの平和、アフリカの平和と持続可能な開発の進展、読者の皆様の今年のご多幸を、心から祈念して新年のご挨拶とさせて頂きます。

0 件のコメント:

コメントを投稿