2019年2月16日土曜日

ジンバブエの金廃抗事故

https://www.flickr.com/photos/gregandjannelle/4746250462
AFPの報道によると、ジンバブエの首都ハラレの郊外にある金鉱山の廃坑で浸水事故があり、60人以上が死亡した可能性があるという。私は、このニュースに大きな衝撃を受けた。先進国から見ると、廃坑に違法に入り採掘していたわけで、危険な行為であり、自己責任論が出てくるかと思う。
http://www.afpbb.com/articles/-/3211403?cx_part=top_latest2

おそらくは、ここで不法に金を掘っていた人々は、その日暮らしの人々だと思う。アフリカには、こういうインフォーマルな仕事で日々の糧を得ている人が多い。一杯のサザ(ケニアで言うウガリ:トウモロコシの粉で作った主食と肉と野菜がセットになった定食)を得るために、命がけで危険な作業をしていたのだろうと思うと、胸が張り裂けそうである。

しかし、私はこういう事態を生み出しているジンバブエのガバナンス崩壊のほうがはるかに問題だと思っている。生きていくために、彼らは危険を冒す。構造的暴力の世界がここにある。安全な場所で、彼らに微々たる報酬を与える人々がいて、それをさらに買い求める海外のバイヤーがいるはずだ。

ちなみに、この地域はカドマと呼ばれている。大阪の門真と同じ呼び名だ。ショナ語の発音は、日本語とあまり変わらない。大阪弁で門真と言えば通じることは間違いない。ここは金鉱山の街で、金を抽出するために水銀で洗うので、水銀中毒の人々も多い。

アフリカの貧困は、彼らが作り出したものではない。突き詰めていけば、構造的暴力に帰着することは論を待たない。
亡くなったその日暮らしの、人の良いショナの人々に…合掌。今の私にはそれしか出来ないのである。

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