2019年2月10日日曜日

ウィグル人収容所の100万人

今、教材研究で、アジア地誌のパワーポイントを作っている。日本では、中央アジアの地誌はあまりやらない。カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタンなどのイスラム諸国である。今回の教材の流れとしては、中国から東南アジア、中東ときて、トルコまでが1つの流れにした。その後、中央アジアの地誌をやって、それからモンゴル、ロシアという流れにした。中央アジアは、トルコ系もペルシャ系も多いことを伝えたいからだ。一方、ロシアはヨーロッパでもあり、アジアでもある。ヨーロッパ的には東方正教で政教一致の歴史が強いのとモンゴルのキプチャクハン国の影響が大きいからだ。佐藤優の言うユーラシア国家の骨組みを少しだけ伝えたいと考えている。

さて、そんな中で埋もれてしまうのが、中国領になっているウイグルである。今日、トルコがウィグルの収容所を閉鎖する要求を発表したという報道が流れた。100万人ともいわれる人々がひどい扱いを受けている。是非下の記事を読んで欲しい。
http://news.livedoor.com/article/detail/16000766/
https://this.kiji.is/448393665426130017
http://news.livedoor.com/article/detail/16000766/
昔、NHKで「シルクロード」が放送されていた頃、ウィグル自治区は平和でブドウが豊かに実るオアシス世界…そんな印象が強かったのだが、チベット同様、中国の経済発展後は、領土内植民地化の様相を呈している。10年ほど前、修学旅行付き添いで北京を訪れたとき、ウィグル人らしき人の露店があった。ガイドさんに、「話をしてみたいな。」というと、「それはやめたほうがいい。公安(警察)がどこかで見ているはずです。」と、こそっと耳打ちしてくれたことがある。

豊かになると言うこと、経済発展するということには光と影がある。その影の部分についても、学生諸君には自分の頭で思考して欲しいと思うのだ。持続可能な開発は、全ての人々の人権擁護を含んだ概念だ。F42の学生はまだまだ、日本語能力はついていないので、今回はウィグルを含めた中央アジアにはトルコ系のムスリムが多いという紹介だけに留めるつもりだ。いずれ…。

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