国費生は、全員ムスリムであり、マレーシアはイスラエルと国交を持っていない。パレスチナ問題でユダヤ教徒を敵視しているとまでは言わないが、好感情を持っているわけではない。当然ながら、これまでの教育でホロコーストの事実を学んではいない。歴史分野で、第二次世界大戦が終わったので、以前作った人権学習のホロコースト編を見せることにした。日本に留学する彼らを井の中の蛙にしてはならないと思うのである。
私の作った人権学習のホロコースト教材は、かなりレベルが高い。出てくる語彙も難解だが、国民国家の概念もよくわかってくれているので、「近代国家内で、ユダヤの人々のネットワークは為政者にとっては脅威である」との内田樹先生の指摘も少し理解できたようだ。
これまで知らなかった分、極めて刺激的な内容であったようだ。私の教材は、単にホロコーストの紹介ではなく、共生の意味を問うている。多民族社会であるマレーシアを背負う人材には、貴重な体験になったのではないかと自負している次第。
2019年5月7日火曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿