2019年5月5日日曜日

日本史の教科書を読む。

マレーシアに来るとき、一応日本史Bと世界史Bの教科書を持ってきた。(当然ながら山川出版のものである。歴史は山川、地理は帝国、というのが業界の常識である。)職員室の書棚に私物として置いておいたので、少し埃がかぶっていた。ふと、久しぶりに日本史の教科書を読んでみようと思ったのだった。

私の社会科教師生活は長いのだが、日本史を教えたのはたった2回しかない。工業高校で1回、進学校で1回(といっても受験科目ではない生徒向け)。もちろん日本史Aである。おそらく一般の方々よりは、詳しいとは思うが、古代から江戸初期にかけては教えた経験はない。この2回も幕末から教えたのだった。ちなみに幕末以後の日本史は十分な知識があると思っているし、大好きな箇所だ。反対にそれ以前が疎遠なのは、あまり属性がないが故である。

というわけで、前史から読んでみた。縄文・弥生時代については、なかなか詳しく書かれていた。私が高校で習った内容とはかなり違う。その後の古墳時代しかり。私の日本史は1970年代の歴史学の水準で停止していたのだ。最も驚いたのは、大和朝廷という語彙が消滅し、ヤマト政権になっていたことである。完全に浦島太郎的状況である。こりゃ、いかんと思ったのだった。
とにもかくにもまずは通読しておこうと決意した。(笑)地理や政経は変化が著しく、常に意識してきたが、日本史もまた歴史学の通説が変化しているわけで、歳をとったとはいえ、まだまだ現役を続ける上で勉強が必要だと痛感した次第。

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