2013年8月6日火曜日

「世界最低最悪の旅」を読む。

アマゾンで、蔵前仁一のまだ読んでいない文庫本を見つけて、さっそく注文した。「世界最低最悪の旅」(幻冬舎文庫)である。昨日、世界史の補習初日ということで、久しぶりに通勤電車で読み始めたら、うん?という感じ。蔵前仁一著ではなく、編集であった。様々な旅行者の体験談が載っていた。どこかで、読んだ記憶がある。そう、「世界の果てまで行きたいぜ!」「世界が私を呼んでいた!」というぶっとい2冊の本である。雑誌・旅行人に投稿されてきた面白い話を集めた本だ。どうやら、この文庫本は、その2冊の焼き直しで、最後のページにそう書いてあった。手にとって購入したわけではないので仕方がない。(笑)まだ無名だった頃のナイロビ在住の早川千晶さんの投稿もあったりする。

とはいえ、うん年ぶりに読むので、新鮮である。昔のバックパッカーたちの苦労が偲ばれる。その中から逸品を紹介したい。タンザニアの話で小林欣也さん(当時32歳)の投稿である。タイトルは、『腹をこわしたカメレオン』である。

自分の住むタンザニア南部のムベヤもこの11月末やっと雨期になりました。半年近く雨が降らなかったので、久しぶりの雨に人も動物も植物も喜んでいます。焼けつくような大地にじっとたたずんでいたバオバブも、白い花を咲かせ、芽を吹き始めました。
さて、この雨期の訪れは同時に虫の訪れでもありました。第一陣はガの大群、そして第二陣がバッタ。このバッタはものすごく、街全体では何億という数になるでしょう。朝、子供ちの騒がしい声で起こされて外に出ると一面10センチくらいのバッタ、バッタ、バッタ、まるでヒッチコックの映画「鳥」のようでした。他の虫は触れることもできない臆病な子供たちも、よっぽど好きなようで、このバッタだけは競って捕っていました。ためしに軽く炒めて食べたら、カリッとしていてメチャウマでした。ちなみに油はバッタ自体から出るので、塩をまぶすだけで十分です。第三陣がカブト虫が100匹くらい。そしてこの後、白アリの大群が来るそうで、これがまた非常にうまいそうで、今から楽しみです。現在我が家ではハエ退治のためにカメレオンを10匹飼っていますが、バッタの食べ過ぎでカメレオンも腹をこわしている始末です。

…サバナ気候の凄さを感じる一文である。ところで、カメレオンは放し飼いなのだろうか?などと考える不思議な話でもある。アフリカの話は、まこと奥が深い。(笑)

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