2013年8月7日水曜日

アフリカの感染症に取り組む

読売新聞WEBページより
WEBの読売新聞(8月5日付)に、長崎大学の熱帯医学研究所の嶋田先生のケニアでのフィールド研究についての記事が載っていた。アフリカでは、感染症や栄養失調、出産時のトラブルで死亡する割合が70%にのぼり、その約半数が、微生物が体に入り込む感染症である。先進国では、非感染症(がんや心疾患など)の割合の方が圧倒的に多い。これから、アフリカでも感染症の割合は減少し、1/3まで減少すると、嶋田先生は予測している。

アフリカに感染症が多い理由は、まず自然環境である。アフリカは、大陸のど真ん中を赤道が走り、熱帯(熱帯雨林気候だけでなく、サバナ気候も熱帯である。)地域の面積が多い。この熱帯には地球上の確認されている生物の80%が生存し、人間に悪影響を与える病原体約1500種のうち、同じく80%が熱帯に生存している。しかも社会環境が悪いという社会的要因も大きい。アフリカの感染症では、死者の半数を結核・エイズ・マラリアが占めており、WHOが指定した十分対策が取られていない感染症(「顧みられない熱帯病」と呼ばれる)、17種のうち16種が存在する。

…この顧みられない熱帯病には、テング熱や眠り病、住血吸虫病や、狂犬病・エキノコッカスも入っている。いつも思うのだが、同じように先生と呼ばれる職業でありながら、医療に携わる方々、特に使命感を持って頑張っている方々には、本当に頭が下がる。私はあまり先生と呼ばれるのが好きではない。医療関係者こそ、真に先生と呼ばれるのにふさわしいと思ってしまうのだ。亡き母の8時間にもおよぶ手術の時、脳外科のM先生の、その尋常でない集中力に脱帽したことがある。同じ医者でも、整形外科医で「ドンペリが好きです。」などと、恥ずかしげもなくCMで言う若者もいるが…。

ともあれ、日本の医学関係者が、こうしてアフリカの熱帯病について真剣に関わっていることを大いに称えたい。

http://www.yomiuri.co.jp/science/feature/20130805-OYT8T00354.htm

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