2020年5月17日日曜日

ブックカバーチャレンジ考Ⅱ

Facebookで、ブックカバーチャレンジを7日間連続でやり終えた。Facebookは字数を考えてしまうし、扱いになれていないのでどうも苦手だ。私の主フィールドは、やはり十年間使い慣れたこのブロガーなのである。

さすがに7冊を選ぶとなると困惑する。少し次点と言うか佳作というか、7冊以外にも選びたかった本はまだまだありますよ、という文言も最後に記しておいたが、ピーター会のM先生のようにブックカバーチャレンジ2ndをすることはないと思う。最大の理由は、手元にない本が多いからである。

というわけで、このブログ上で、もう少しいい本の紹介をしようかなと思う。もし、好きな作家は?と聞かれたら、沢木耕太郎と答える。司馬遼太郎がそれに次ぐ。沢木耕太郎の7冊を挙げてみようか、と思う。

1.深夜特急 なんといってもこの旅行記である。バックパッカー世代のバイブルである。香港・マカオから最後のポルトガル/ロカ岬までのユーラシア大陸のバスの旅で、私が最も好きなのは、インド・ネパール編である。インドへのあこがれはこの本によって形成された。ただし、コルカタはアブナイところだと感じた。結局、北インドのツアーに申し込みながらも妻の交通事故で流れたままになっている。インドに行くには、歳をとりすぎたと思っている。

2.テロルの決算 数ある沢木のノンフィクションの中で最も好きな作品の一つ。1960年の社会党・浅沼委員長刺殺事件の犯人・山口二矢を追ったノンフィクション。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作でもある。沢木のノンフィクションは、報道のような客観的事実でもなく、主観的な文章でもない。沢木独自のノンフィクションの世界があって、それを簡潔に説明することはできない。ただ、ディテールにいたるまで計算されつくした文章で、こういう文章を私は理想としている。
3.バーボンストリート 沢木のエッセイ風のノンフィクションの中で最も好きな作品の一つ。井上陽水に電話で宮沢賢治の「雨にも負けず」の詞のことを聞かれ解説した後、陽水は「ワカンナイ」という曲を作る話がその中でも一番好きである。
4.人の砂漠 初期の沢木ののンフィクションの中で最も印象が強烈な作品。
5.危機の宰相 所得倍増のキャッチで有名な池田勇人を描いた作品。
6.一号線を北上せよ この一号線はベトナムの国道一号線。沢木の旅行記はやはりいい。
7.オリンピア~ナチスの森で 第二次世界大戦前夜のベルリンオリンピックを描いた作品。

沢木耕太郎の作品だけでも7つ選ぶのは大変だ。キャパに関するノンフィクション・シリーズがぶっ飛んでしまった。

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