2015年10月19日月曜日

ノーベル経済学賞の(略)学説

今回のノーベル経済学賞を受けたアンガス・ディートン氏は、スコットランド・エディンバラ生まれでケンブリッジ大学の出身だが、プリンストン大学に現在所属していることもあってアメリカ国籍も持つ経済学者であるそうだ。今日の日経・朝刊で、その学説が解説されていた。ちょっと興味があるので、高校生にもわかるくらいのレベルでエントリーしておきたい。

ディートン氏は消費行動を、これまでの統計結果を鵜呑みにせず、詳細にやり直すことで、消費行動と貧困、福祉の関連を解き明かしたのだという。AIDS(Aimost Ideal Demand)という需要モデルを開発したらしい。要するに、消費行動を分析して、豊かであるほど健康を維持できているという、極めてフツーの結論が導き出されたのだという。エンゲル係数というこれまでの消費における食費の割合をもって貧困度をはかるモデルに代わるものであるらしい。

ディートン氏の業績は、開発経済学にも繋がるもので、特にインドの消費行動をかなり調査したらしい。世銀のスタッフとしても、世界の貧困問題にコミットしている学者でもある。今回の経済学賞の候補には、もうひとり有力候補がいたらしい。彼の方は先進国の問題を主に分析していたようで、どうやら、ストックホルムは、その点でディートン氏に軍配を上げたのでは?という推測もされていた。

…ディートン氏の主著・「大脱出」(英語のタイトルとしては、映画「大脱走」と同じ。この映画で結局脱出できなかった者を意識したタイトルらしい。)という本のことも紹介されていた。amazonで調べると、売り切れで、中古本の方が高価であった。(笑)安ければ読みたいと思ったのだが、途上国への政策提言については、少ないページ数しかないそうで、やめた。(笑)

…SDGSが国連で発表され、これからのグローバルな問題を考える上で、ディートン氏のモデルはなんらかの影響を与えるものになりそうな気もするが…。

0 件のコメント:

コメントを投稿