2013年12月20日金曜日

久しぶりにディベート実践2

11月5日にエントリーした3年生のパネル・ディベートを、木曜日に実践した。お題は、「ケニア・ナイロビで起こったモール襲撃事件は正義である。是か非か?」。2学期の大部分をかけた一神教(ユダヤ教・キリスト教・イスラム教)の講義の後、この事件の背景を1時間説き、さらに2時間ほど、立論作成、反駁、結論作成にあたらせた。チーム分けは、イスラム原理主義を標榜する人々、被害を受けたケニア人、それに先進国という3チームである。

ある程度、立論作成にヒントもあげた。反駁するには、他チームの立論を予想する必要もある。それらをレクチャーしたうえで、とりあえずカタチだけはつくろうと考えたのだった。で、結果は、私としてはまあまあ満足できるものだった。

イスラム原理主義チームは活発な女子のチームで、「神に服従する者」として、欧米文化に染まっていくケニアを憂い、本来の神の共同体に戻すのが正義だという立論を立てた。ケニア人チームは、しっかりとした論理を組み立てれる男子が中心になって、ソマリアに軍を送ったのは、AUの決定であり、ケニアのモールを襲撃するのは、逆恨みである、ソマリアから難民を受け入れ、武器が流入しているケニアの実情を訴えることを中心に立論した。先進国は、元気な運動部系男子が中心。(欧米的な)人権を守るという観点から、イスラム原理主義には全く正義がないと言い張った。

多少現実とはかけ離れた議論も多少あったけれど、みんな真面目に取り組んでくれていた。全員の挙手で採点をしてみると、ケニア人チームが14票を獲得し、勝利したのだった。私もケニア人チームが最もよかったと思う。

ある生徒の保護者が、私の授業の話を聞いて、「なかなかいい授業だなあ。」と言っておられたとのこと。そういう反応もまた嬉しい。できれば、来年わが学年でも挑戦してみようかなと考えている。

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