2016年8月12日金曜日

マレーシアへの修学旅行考

http://www.imajinsha.co.jp/
books/web-content/
2006/kan_malay.html
恥ずかしながら、私は、4ヶ月以上住んでいるのに、まだクアラルンプールの中心街、KLCCに行ったことがない。KLCCのあたりは修学旅行生が自由行動でウロウロしているらしい。マレーシアは、日本の海外修学旅行の行き先としてなかなか人気があるとのことだ。たしかにJICAのセミナーかなにかで、府立高校の先生からマレーシアに行くという話を聞いた記憶がある。

ところが、また聞きの情報ではあるが、某観光業関係の方の話として、今年は、修学旅行生のキャンセルがかなりの数にのぼっているとのこと。

残念でならないが、ISのマレーシアへの宣戦布告というニュースが大きく響いていると思われる。8月に入って、治安に関する法律も厳しくなったとの新聞報道もあった。大使館からも、独立記念日の注意喚起もメールで送られてきた。普段生活している分には、全くそういう感覚は薄いのだが、不穏な空気があることはたしかに否定できない。

こうしてマレーシアで生活していると、この熱帯雨林気候を肌で感じ、マレー系・中国系・インド系の多民族の共生という(日本人にとって)極めて非日常的な社会を、多感な高校生に是非見て欲しいと思う。国際理解教育の一環として大いに意義があると思う。私は海外修学旅行に教師として何度も携わった経験がある。だから、そういう治安面を考慮する事情もよくわかっているつもりだ。だから、キャンセルに対しても十分理解できる。だが、同時に多文化理解の貴重な機会がこうして奪われていることに、やるせない思いがするのである。

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