2017年9月20日水曜日

IBTの話(126) マレーシア語

日本人会の無人古本コーナーに、「ニューエキスプレス・マレー語」(白水社)というマレー語を学ぶためのテキストがあった。CD付きで、本来の価格は2700円である。これをRM5で買った。妻が、以前から興味を持っていたので買ったのだ。日本人会のサークルにもマレー語講座があって、妻は日本人会に入るとしたら、この講座に参加したいと以前言っていたのだが、日本人会に入ることに躊躇して1年たつ。と、いうわけで私は買って帰ったのだ。

言うまでもなくマレー語は、マレー系の人々の言語であり、マレーシアの「国語」である。よって、わがクラスの中華系の学生も当然習得している。しかしクラス内は中国語(と、いっても広東語や客家語、潮州語などの違いを止揚したマレーシア独特のの中国語らしい。)が飛び交うのみで、マレー語をほとんど聞くことはない。

授業で、ちょっとシーク教の話が出てきて(確か日本国憲法の信教の自由についてのEJUの問題を解説していたときだと思う。)、「グル」について語っていたら、「それ、マレー語では先生という意味です。」と教えてくれた。「○○先生」という時ではなく、「私の職業はグルです。」というふうに使うのだそうだ。なかなか面白い。マレー語にはインド系の語彙も入っているようだ。普段使わないので意外に感じたが、彼らは当然マレー語も堪能なのだ。

ところで、このマレー語という表現は正しくない。普通に使われているのだが、私が尊敬する日本留学の先駆者であり、マレーシアの日本語教育の先駆者でもあるラザク先生は、「マレーシア語です。」と主張されている。マレー系の人たちの言語ではなく、マレーシアの国語であり他の民族にとっても国語であるから、という意味合いが含まれているのだ。したがって、私は今回あえてマレー語という表現をしたが、本来はマレーシア語と書くべきなのだ。

そのラザク先生(お亡くなりになってからはご子息)は、我がIBTの株主でもある。おそらくIBTからお願いして株主になっていただいたに違いない。ラザク先生のご一家は、その配当を全て本校の奨学金として毎年使われる。これがラザク奨学金である。今日、その募集要項の発表があった。私費生で、経済的に奨学金が必要な優秀な学生にRM5000が、大学入学前の物いりな時期に贈与される。今現在で日本円にすると13万円以上になる。校内選考の後、ご子息との面接もある。日本語での出願理由書とマレーシア語もしくは英語の翻訳が必要である。我がクラスからも是非、この名誉ある奨学金を受けて欲しいと思っている。

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