2015年3月9日月曜日

セルマの行進から50周年

日経を開けていいて、アーチのある橋の前で演説するオバマ大統領の写真が目に入った。以前、公民権運動のことを詳しく調べていた事があって、アラバマ州セルマであることがすぐわかった。地球の歩き方を見て、南部の公民権運動の足跡をめぐる旅を計画していたこともある。その中心は、ハート・オブ・デキシー(南部の心臓)と車のプレートに書き込んでいるアラバマ州になる。ディープサウス中のディープサウスである。

何といっても、州都モンゴメリーでの、ローザパークス女史の逮捕とバス乗車ボイコット事件がアラバマ州で起こっている。ここにキング牧師が登場し、公民権運動が起こるわけだ。

もうひとつの名所が、このセルマである。公民権法制定後ながら、まだまだ人種差別が激しく、それに抗議した人々が、セルマからモンゴメリーへデモ行進しようとしたのだが、州軍や警察による流血事件が起こる。血の日曜日事件である。その2日後キング牧師が、再度橋を渡り、行進を開始。4日かけてモンゴメリーに到着したという歴史をもつ。

アラバマ州は、映画フォレスト・ガンプの主人公の故郷でもある。彼の名前はKKKの幹部をやっていた偉いおじさん(だったと思う)の名前をもらったのよ、とママが小説の冒頭で語っている。(という記憶がある。映画にはそんなシーンはなかったと思う。)そういうお国柄の土地である。

ところでキング牧師が非暴力で立向い、暴力に倒れたのはテネシー州メンフィスのモーテルである。私の計画した公民権の旅の終着点であった。半世紀がたち、黒人の大統領が誕生した。凄い話である。しかし日経のセルマ演説の記事では、そのオバマ氏の人種問題への対処についての不満が大きいことが書かれていた。黒人大統領だからこそ言いにくいことなのかもしれない。とはいえ、残る任期を考えても、人種問題はまだまだ未完。何かしらの歴史的前進を望みたいものだ。

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