2014年4月4日金曜日

高尾具成氏の南アW杯・ルポ

http://www.eluniversal.com/2010/06/07
/sur10_esp_zakumi,-una-mascota_04A3146251
今日は職員会議やら机の移動やら、新クラスの準備などで目が回るほどの忙しさだった。そういう日常とは全く関係なく、先日エントリーした高尾具成氏のルポ「サンダルで歩いたアフリカ」から、印象に残った貴重な話を残しておきたい。

京大の公開講座でも高尾氏が「南アの公用語が11もあることには意味がある。」と言われていたが、南アのサッカーW杯の大会スローガンは「Ke Nako」公用語の1つソト語で「ーするときがきた」「今がその時」に続けて,「Celebrate Africa's Huma」nity.」日本語に直すと、「今こそアフリカ人であることを祝おう」となるわけだ。ソト語+英語で表現されていることに大きな意義があると、私も思う。
南アの公用語には、その他にズールー語、アフリカーンス語、コサ語、ツワナ語などがあり、国歌ではそのうちの5言語を用い、なおかつ、旧白人政権時代の国歌「南アフリカの叫び声」と黒人開放歌「神よ、アフリカを祝福したまえ」(ンコン・シケレリ・アフリカ)を結び付けている。まさに国歌は、虹の国南アの象徴的存在である。

W杯の公式マスコットは、「ザクミ」(ZAKUMI)という勇気の象徴ヒョウである。(画像参照)「ZA」は公用語の1つアフリカーンス語で「南アフリカ」(Zuid Afrika)の省略形。南アのメールアドレスの語尾は、日本のjpと同じように「za」である。「KUMI」は、主に黒人が使用するズールー語などいくつかの言語で開催年の「10」と意味する。だから、ZAKUMIとは「南ア・2010」という意味の命名なわけだ。
そのザクミの誕生日の設定は、1994年6月16日。南アで初めて全人種参加の選挙が行われた1994年と、反アパルトヘイト闘争の象徴的出来事とされるソウェト蜂起の記念日・6月16日にちなんでいた。

…こういう、様々な公用語の組み合わせ、実に面白いと私は思う。ちなみに、南アに行った時、私はソウェト蜂起の記念館に行ったことがある。子供が白人警察官に射殺された場所にモニュメントがあったりして、かなり臨場感のある展示であった。ある意味、アパルトヘイト博物館より迫力があったと記憶する。

ところで、公式マスコット「ザクミ」は「地元の雇用を生まない」と論議になっていたそうだ。ザクミを含む関連商品の多くが中国で生産されているためで、しかも中国企業の生産過程で未成年労働者が低賃金の長時間労働で搾取されているとかで問題化したそうだ。

また大会前にはFIFAの商業主義に地元から反発が起こったらしい。地元企業が「2010」をデザインしたキーホルダーや南ア国旗、ブラゼル(あの角笛のような応援グッズ)を販売しようとして「権利の侵害」と非難されたり、競技場近くでの物品販売が厳しく制限されたりと、小さな商売で生活を営むアフリカの人々の実情を無視していると批判されたりしたらしい。

残念ながら、高尾氏がサンダルで歩いて収拾した様々な情報は、あまり日本では知られていないと思う。私は実に面白いと思うのだ。…と、今日はここまで。

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