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授業がなくなったので、帰宅してから教材を作っていた。一神教の話の中で、表面的ではなく、経験に裏打ちされたユダヤ教の律法の教材として、イスラエルに行った際、息子の下宿の大家さんに、安息日のディナーに呼ばれたことをパワーポイントで示してみた。この時のメンバーは、大家さん(正統派のユダヤ人で、超正統派ではないが一般人として信仰がかなり厚い方である。)、大家さんの奥さん、息子夫婦と私達夫婦、それに、大家さんの奥さんのご両親であった。YouTubeでよく使われるフリー素材の顔のイラストを使ってみた。(笑)
この時の言語状況は非常に複雑である。大家さんはヘブライ語と英語。奥さんはヘブライ語とグルジア(現ジョージア)語。つまりグルジア出身なのである。息子が最も多言語が話せる。ヘブライ語もアラビア語も(ドイツのユダヤ人の言語である)イディッシュ語、それに英語が堪能で、息子の奥さんは英語が堪能。私たち夫婦は日本語+ちょっと英語。奥さんのご両親はグルジア語のみであった。よって、私が奥さんのご両親と会話するには、日本語で息子に伝え、ヘブライ語に通訳してもらい、奥さんがグルジア語で伝え、それが同じルートで帰ってくるという状況だった。
さて、安息日のディナーであるから、律法に決められた祈りを大家さんが行い、手の洗い方も複雑で、結局食事が始まるまで1時間弱かかった。(笑)奥さんのお母さんは、しびれを切らして途中退場してしまった。奥さんのご両親はグルジアからイスラエルに移住してきたユダヤ人であるが、そんなに熱心ではなく、血筋がユダヤ、というだけで、律法もヘブライ語もご存じないわけである。大家さんは、お構いなしに律法に沿ったお祈り・儀式を続けた。さすが正統派である。
この時に、大家さんの奥さんが高校の音楽教師であり、国内の高校生は、修学旅行でポーランドのアウシュビッツに行くこと。卒業してもすぐ兵役につくので、3年生は勉強に身が入らないと言うことも教えてくれた。お父さんが、グルジアで公務員をしていたことも教えてくれた。寡黙なお父さんだったが、最後に私はロシア語で、「ありがとうございました(スパシーボ)」。「さようなら(ダスピダーニア)。」と申し上げると、笑顔になってくれたのを思い出す。さすが、旧ソ連グルジアの公務員さん、ロシア語は解するのだった。
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