2025年5月18日日曜日

世界の民族と言語の教材

教科書的に言えば、民族とは言語や慣習、歴史などを共有することから、共通の帰属意識をもつ集団であると言える。言語との関連性は極めて強いが、イコールではない。

世界最大の国家を持たない民族であるクルド人は、ペルシャ語系のクルド語を言語としているが、地域による方言があり、しかも興味深いと思うのだが、それぞれ方言ごとにラテン文字やキリル文字、アラビア文字が使われている。

今回は、中間試験でヨーロッパの地誌を出題している関係上、ヨーロッパ内でラテン系・ゲルマン系・スラブ系に属さない地域(バスクやフィン、マジャールなど)も紹介するつもりだ。また、バルト三国もそれぞれ違うし、UKでもイングランドの影響が強いものの、スコットランドやウェールズ、アイルランドもなど本来はケルト系の言語である。時間の関係でどこまで伝えれるかはわからないが…。

私が言語の中で最も重視しているのは、AA諸国の公用語が旧宗主国のものであることが多いことである。これは、いろいろな理由があるのだが、欧米列強が勝手に国境線を引いたため、エスニックグループ(私は”部族”という語彙を使いたくない。)が分割され、多言語なうえに国内でも意思疎通に支障をきたす故という理由が大きい。ケニアでは、スワヒリ語を小学校過程で学び、セカンダリースクール(中高)ではすべて英語での授業となる。スワヒリ語は前述の意思疎通のため、英語は高等教育では、スワヒリ語でカバーできない語彙を使わざるを得ないからだ。こういう言語能力による格差が生まれている。そんなことを伝えたいと思っている。

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