2025年5月19日月曜日

ベルギーの二言語問題の話

https://saspecialist.southafrica.net/jp/jp/topics/entry/jp-jp-kruger-national-park
ベルギーは、オランダ語系のフラマン人とフランス語系のワロン人という、異なる二言語の国家であり、ベルギー語というのは存在しない。いわゆるベルギーの言語問題である。さてフラマン人とは2つ、ワロン人とは1つ思い出がある。

M高校在職時代、ある日の放課後、校門付近でフラマン人のカップルと出会った。観光で大阪に来ていた2人に、日本の学校を案内してあげようかと言ったら、是非というので教頭に了解をもらい、校内に入れた。M高校は、国際的な雰囲気をもっているので、生徒たちも外国人には興味津々なので英語でどんどん話しかける。ちょうど茶道部がお茶会をしているという情報が入ったので、連れて行った。外部から来ておられた茶道のご年配の先生も歓迎していただき、生徒に英語の通訳をさせながら彼らに茶道を教えてくれた。フラマン人カップルは正座には苦しんでいたものの、良き日本体験ができたと非常に感謝してくれたのだった。

南アのソウェト・ツアーで知り合ったフラマンの母娘とツアー中にいろいろ話した。近日中にクルーガー国立公園(画像参照)に行くらしい。一方、ドイツ人の女性教師とも同じ宿の中庭で知り合った。彼女は、英語が苦手だが、ゲルマン系なので皆から英語で話しかけられ困っていた。そこに英語が苦手そうな東洋人が翻訳機を片手に英語の漫画本を読んでいるのを発見したらしい。気軽に話せると思ったのだろう。日本に来たこともあるそうで、彼女もクルーガー国立公園に行くのだと言っていた。夜のレストランで、母娘とドイツ女性が離れて食事をしていた。私は、母娘にドイツ女性を紹介した。なぜなら、フラマン人の話すオランダ語とドイツ語は近い言語だからだ。意思疎通は英語を介するより楽なはずで、ドイツ人女性にとってはクルーガーに行く間、気が楽になると思ったからだ。案の定、フラマンの母娘とドイツ人女性は会話が弾んだようで、私も良いお節介が出来たと思っている。

オランダ語は、英語とドイツ語の中間のような存在。だから、福沢諭吉が蘭学から英学に切り替えたことを長い間すごいと思っていたが、たいしたことではない。ベルギーのフラマン人がオランダ語系であることと、このゲルマン系三言語の関係性を知っていれば、このようなお節介も可能なわけだ。

ところで、フランス語系のワロン人とは、四国・三崎高校で出会ったことがある。知己の中学の教頭先生宅でミカン収穫を手伝っている若者だった。英語は、かなり厳しいようだったので、挨拶で終わってしまった。(笑)ラテン系のフランス語を使うワロン人とのコミュニケーションは、やはり難しい。というような話を授業でしていたのだった。

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