2012年10月6日土曜日

ケニア 植民地時代の賠償請求

Mau mau Uprising
毎日新聞の夕刊に、ケニア人3人が、植民地時代の独立闘争(マウマウ団の乱)で拷問などを受けたとして、ロンドン高裁に賠償請求をしていた問題で、高裁は賠償請求権を認めたというニュースが載っていた。
http://mainichi.jp/select/news/20121006k0000e030205000c.html

イギリス政府は上告するようだが、植民地政府の責任はケニア政府が引き継いでいるというイギリス政府の立場はかなり厳しい立場に立たされた感じだ。ケニアなどの途上国でも、こういう人権の問題が大きく取り上げられることは、普遍的な正義であると私は思う。

世界史Bで、ビクトリア時代のイギリスの話などを講義していると、つくづくイギリスは『先進国』なのだと思う。次々に起こる様々な問題にぶち当たりながら世界のトップを走ってきたわけで、その間に様々な失敗を重ねてきたし、それを克服してきた。ホント、経験主義的な国だ。

人権という概念も、一気に確立したわけではない。先進国では、強者から順に人権を獲得してきた。植民地で搾取されてきた人々は、最弱者の立場にあり、最もおきざりにされてきた。今回の判決は、ケニアだけでなく多くの旧イギリス植民地へ飛び火するだろう。さらに、フランスやその他の帝国主義政策をとった国にも飛び火するだろう。これもまた『先進国』の業というもののような気がする。

ところで、NYCのど真ん中、タイムズ・スクゥエアーに韓国の団体が、日本の従軍慰安婦の問題をアピールする看板広告を設置したというニュースが流れた。日本にとっても決して他人事ではない。

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