2012年8月12日日曜日

エレサレムの旧市街を歩くⅠ

【イスラエル-(超)多文化共生(強制)の地を覗く-その7】
そろそろ紀行文らしい紀行文が書きたくなった。今回のイスラエル行でのハイライトは、なんといってもエレサレム旧市街にあるユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地である。これを見なければ来た意味がない。要するに、『嘆きの壁』・『聖墳墓教会』・『岩のドーム』である。
アルメニア人街
ところが、観光初日・息子のツアー計画で最初に向かったのは、マイナーなアルメニア正教会の聖ヤコブ大聖堂の礼拝だった。(笑)息子に言わせれば、「どうせなら礼拝に合わせて行くのが良い。この教会が旧市街の中で一番美しい。」ということで、その日の午前中はヘブライ大学に行き、礼拝時間の15時に合わせてアルメニア人地区から旧市街に入ることになった。アルメニア正教会は、日本ではほとんど見ることが出来ない。私も初めてで興奮した。極めて歴史が古いちょっとオドロオドロした雰囲気がたしかに素敵だ。天井からランプが無数に下がっているのが印象的。アルメニア語の朗々とした声が響き渡る。私はブディストだから神への信仰心など皆無なのだが、礼拝に共に参加していたロシア人らしき巡礼団体も、あまり感じなかった。礼拝中にフラッシュで撮影したりしていた。おいおい。第一日目は、結局その後、旧市街内のダヴィデ王の墓(と言われる所)と最後の晩餐の部屋(と言われる所)を見学した。きっと意義深いのだろうが、なんだか肩すかしをくらったような感じだったのだ。
嘆きの壁で祈る超正統派
第二日目は、いよいよ岩のドームと嘆きの壁である。息子によると、「観光客がどっとくるので、朝早く行く。」ことになった。糞門に近い場所に、岩のドームと嘆きの壁へ向かう観光客の検問所がそれぞれある。銃を持った警備兵もいる。岩のドームの検問所。息子がヘブライ語でなんか係員ともめていた。「?」要するに息子の鞄に勉強用の聖書が偶然入っていたらしい。本来イスラム教徒しか入れない岩のドームであるが、いやいや観光客にも開放しているわけで、そこに聖書を持った日本人が入れるわけがない。と、いうわけでこの日は岩のドームには入れなかった。だが、嘆きの壁に入ることは出来た。いやあ、興奮した。聖地中の聖地である。朝早くから、超正統派が大勢祈りを捧げている。カメラを向けるのは気が引けるが、せっかくの機会である。バシバシ撮らせてもらった。しかし、壁に触ることは出来なかった。ブディストの私が触ることは、彼らの信仰への冒瀆のような気がする。中国人観光客は笑いながら触っていたけど…。
悲しみの道(第3留)イエスがつまづいた場所
さらに、聖墳墓教会へ向かう。ヴィア・ドロローサ(悲しみの道)というイエスが十字架を背負って歩かされた道を必然的に歩くことになる。旧市街の道は狭く、でこぼこの石畳である。時折、ローマ数字の石版のプレートがある。息子に指摘されて初めて、ここがそうかいなと思ったくらいである。クリスチャンが聞いたら怒るような感想であろうが、全く普通の道で、聖墳墓教会の直前の道などはゴミが散乱していたりする。聖墳墓教会は、ゴルゴダの丘の跡地にある。コプト正教会の小聖堂を通って、入っていく。地下にはイエスの十字架が差し込まれていた穴がある。そしてお墓があるわけだ。うーん。やはり美しいというイメージではない。オドロオドロした神秘的な空間。
聖墳墓教会 イエスの墳墓
イエスのお墓に入るのにすでに多くの人が並んでいた。(息子によると、それでも朝早くなので無茶苦茶少ないそうだ。)ブティストとしては、ここでも「信仰の有無」の差を感じずにはおれない。
岩のドームに行ったのは、その翌々日である。妻が、「もう旧市街はお腹いっぱいー。」と言いだしたので、翌日は新市街の博物館を中心に回ることにしたからだ。たしかに、それは言える。(笑)この日は息子が食あたりでダウンしたので、これまた早朝から嫁さんのTさんと妻と3人で向かった。当然聖書など持っていないので、すんなり入ることが出来た。(笑)嘆きの壁の右側を木で覆われた階段廊下で登るようになっている。
岩のドーム近影
びっくりしたのは、庭園になっていて木が多く植えられていたことだ。その木陰でコーランを男女別に学ぶムスリムの人々がいる。我々はムスリムではないので、岩のドーム本体には入れない。ぐるりと周囲を回り、写真を撮るくらいである。それでもその圧倒するような存在感には感激である。何といっても、エレサレムのランドマークというか、シンボルである。メッカのカーバ神殿が出来るまで、ムスリムはここに向かって祈っていたわけで当然であろう。我々3人は、この後死海へ向かうことになっていた。しかし出る門を間違えて、ライオン門に出てしまった。でも結果オーライ。イエスの悲しみの道の前半部を歩くはめになったのだった。結局そのほとんどを歩いたことになった。これはちょっと嬉しい誤算だった。

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