2016年11月2日水曜日

IBTの話(51) 英国人の国民性

EJU(日本留学生試験)では、時事問題が出題される確率が高い。イギリスのEU離脱という設問の可能性も十分考えられる。とはいえ、近年の過去問でスコットランドの独立問題なども出題された経過もあるので、間が空いていいなし、ないかもしれないが…。

とにかく、可能性があるならば備えなければならない。今、私のオリジナル問題を解答しながら授業を進めているのだが、イギリスのEU離脱関連の設問も入れている。しかし、あまり真面目にやりすぎると、模擬問題の解答&解説というスタイルの授業は長いトンネルのような感覚が生まれて、生徒も疲れる。たまには笑わせないいけない、と思い、イギリス人の国民性みたいな話も入れた。

5月に一時帰国した際、何冊かこういう国民性を集めた文庫を買っておいた。気楽に読めるので、妻が来るまでの間ずいぶん読んだのだが、ブログには書評をエントリーはしていない。今日は「日本人が知らないヨーロッパ46か国の国民性」(造事務所編著/PHP文庫)から、少し紹介しておこうかと思う。イギリス人の国民性は「紳士っぽくふるまうが、ゴシップを好む。」とか「なかなか伝わらない皮肉を連発」とか、いろいろと書かれている。なかなか読んでいて楽しい。私はイギリスに行ったことはないけれど、イギリス人の知人はいる。全てALT(アシスタント語学講師)である。

イギリス人といっても、みんな性格が同じ、というわけでは、もちろんないけれど、確かに「皮肉屋」的な部分はある。(笑)LというALTが帰国するというので、カラオケに行った時のことだ。彼に敬意を表して、ビートルズを歌った。すると、彼はにべもなく、「私はビートルズよりローリングストーンズの方が好きだ。」と言ったのだ。その後2人で「サティスファクション」を歌ったのだけれど…。また彼は、イギリス人のくせにコーヒー好きで、夏でも熱い缶コーヒーを飲んでいた。日本人が冷たいコーヒーを好むことを、極めて馬鹿にしていた。皮肉屋さんのイギリス人である。(笑)

一方で、DというALTともカラオケにいった。クイーンの「ボヘミアンラプソデー」を一緒に歌ったことがある。ムツカシイ英語の部分はDにまかせて、サビは私が歌ったのだが…。終わってから、私が、「D,なかなか英語うまくなったなあ。」と言うと、「アリガトウゴザイマス」と答えてくれた。紳士っぽくふるまうイギリス人である。(笑)まあ、いろんなイギリス人がいるという話をしたのだが、マレーシアの生徒もこれらの曲を知っていて、なかなかウケたのだった。

そんなイギリス人が、EU離脱問題では、まさかまさかの国民投票で離脱してしまった。どうせ、離脱なんかできないと思っていたフシがある。その後のドタバタ劇がそれを物語っているのだが、今度はアメリカ大統領選挙でも、同様のことが危惧されている。これには、生徒たちの顔が曇ったのであった。日本もマレーシアも、影響を受けるだろうことは、これまでの授業の知識の蓄積で十分認識できているのだった。

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