2011年10月6日木曜日

デモクレイジーの授業

チャドの大統領
3年生の政治経済でアフリカ開発経済学をやっている。3年生は『祭りのあと』状態で、このところ覇気がない。即身成仏する生徒も多くなった。(笑)今日から、ポールコリアーの4つの罠の話になる。テキストでは、紛争の罠から始めることになっているのだが、「天然資源の罠」の話から始めることにした。天然資源とは何か?石油やダイヤモンドなど鉱産資源だけでなく、木材などの資源も含まれる。問題はその利益・レントである。レントを開発のためにうまく使っている国の話もした。ボツワナである。だが多くのサブ・サハラ=アフリカ諸国では、このレントの使い方に問題がある。で、デモクレイジーのシミユレーションの授業を行った。本校の男子は元気なので、すぐ逸脱するのであるが、その元気を利用したい。
列ごとに、エスニックグループとする。元気な男子を選んで、大統領候補とし、様々な質問を行うのである。(詳細は常設ページのテキストのP36から37参照)前任校では、まず女子が多いので、どうしても優しい反応になってしまい、うまくいかなかった。その辺、男子は遠慮がない。
Q1:レントを持ってる。大統領になるため、多数派工作はどうする?
A1:派手に金をばら撒きます。(笑)正解。
Q2:外務大臣や財務大臣などは誰にする?
A2:親せきにさせます。他は信用できない。(笑)正解。
Q3:その他の政府の役人は?
A3:自分のエスニックグループにします。他は信用できない。(笑)正解。
Q4:政府軍は誰に?
A4:自分のエスニックグループでまかないます。(笑)正解。
Q5:大統領選挙になった。勝つためにどうする?
A5:対立候補を暗殺します。(いきなり?!)
Q6:最後の手段やろ。他には?
A6:うーん。(他のメンバーが「捕まえたらええやん。」)正解。別件逮捕。
Q7:マスコミとかが批判しだした。どうする?
A7:暗殺します。(またまた過激である。)
Q8:先進国が批判しだした。どうする?
A8:うーん。(これは難しかったようだ。正解は経済的な餌をまく。)
Q9:大統領選挙に負けてしまった。どうする?
A9:うーん。暗殺します。(笑)もう無茶苦茶である。

しかし、デモクレイジーの本質はついている。みんなでワイワイ討論していた。こういう授業はやはり元気のある男子がいると盛り上がるのである。

追記:NHKの『セカイでニホンGO!』を隣で見ていた息子が、某アラブ諸国の大使館の人が出てきて、びっくりしていた。友人らしい。「彼はタジキスタン人やで。」ふーん。

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