2010年10月6日水曜日

ジンバブエについて熱く語るⅠ

 明日から中間考査である。というわけで、今日の授業などは、範囲までラストスパート!という感じなのである。英語科1年生には、先日登場した留学生のJ君もいるので、どうしても日本語と英語が6:4くらいの授業になる。(こう言うとカッコ良いが、当然サバイバルイングリッシュである。)今日は南アフリカ地域の各国の地誌をやったのだが、ジンバブエの話も、ハイパーインフレの話が中心で、凄い桁数のジンバブエドルを見せて終った感じだ。私としては、何故黒人政権が樹立され、白人農場が襲われ、現在の混乱が生じたかなどをゆっくり語りたいのだが、マダガスカルや、モーリシャスのことも試験に出しているし…ということで、消化不良だった。まあ、2学期後半に開発経済学のところで、ゆっくり触れようと思う。今日のブログは、その消化不良をぶっとばせ!ということで、ジンバブエについて熱く語りたい。

 蔵前仁一の「ゴーゴー!アフリカ!」などを読むと、ジンバブエは、人よし気候よし治安よしで、アフリカを旅するバックパッカーが沈没(居心地が良くて長期滞在してしまう意)する国として描かれている。私が行ったころは、白人がどんどん逃げて、経済が悪化してきたなぁという頃で、この蔵前仁一の言は、まだ神通力をもっていたと思う。たしかに、ショナ人は良い。とにかく親切だし、気さくだし。私が格安のロッジ(ツインで1泊450円くらいだったかなぁ)に泊まって、朝煙草をふかしていると、自転車に乗った労働者が前の道路を走っていく。目が普通に会い、ニカッと笑ってくれたり、「ぐっど・もーにんぐ」と声をかけてくれる。中には自転車を止めて、「うぇあー かむ?」と聞いてくる奴もいた。ひらがなで書いたのは、発音が、ジャパニーズ・イングリッシュそっくりだからである。あんなに英語の発音に気をつかわないですむところは無いと思っている。(気を使っても私の場合は同じなのだが…。)文法もかなりいい加減で、気楽に話せた。今日も生徒に、ちょっとだけ地図を確認させて遊んだ。ハラレの西南に、面白い地名がある。『KADOMA』である。大阪人は大笑いするはずだ。パナソニックの城下町の門真市と同じなのである。「モリグチ(門真市の隣の守口市を意味する)は無いか探してみて」と言うと、生徒は本当にあるのかと探すくらいだ。ショナ人の発音も言葉の感じも日本語に近いのは間違いない。

 また、治安面でも、一応注意はおこたらなかったが、首都のハラレでは、危険をいっさい感じなかった。(地方の白人農場では、かなりドンパチやっていたはずであるが…。)街角でたむろする青年諸氏とも、いろいろ話した。彼らを全然怖いと思わなかったし、彼らもいろいろと親切に質問に答えてくれた。気候も冬(8月だったので…)だったが、日本のちょうど秋ぐらい。空は晴れ、乾燥していて、すがすがしい。ジンバブエは、ほんと「沈没」してしまう国だと実感したのである。

 それが、今や世界に名だたる「失敗国家」と言われ、経済的にも政治的にも「沈没」してしまったのである。これ以上書くと、長くなるので、今日はここまで。ブログ上の不定期の連載物としようと思う。ところで、今日の画像は、ジンバブエのバオバブの木の画像をGoogleからお借りした。南アから夜明けに国境を超え、初めてバオバブを見た時、大いに感激したのである。

2 件のコメント:

  1. JICAの研修に参加する前まで、ジンバブエと言う国は、
    名前も聞いたことがない、場所もわからない国ですが、
    何度も先生のお話に登場するジンバブエ。
    今日のブログを拝見して、より行って見たくなりました。
    気さくな人柄にふれてみたい、ブロークンイングリッシュで、話をして見たいと切に感じました。

    それにしても、写真の木は立派ですね。
    樹齢何年くらいなのでしょうか?
    写真の限りでは、雨量もそれほど多くないように思うのですが、
    こんなに大きく成長するなんて、生命の偉大さを感じました。
    ジンバブエ行って見たいです。

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  2. yukimi君へ。バオバブは、サバナ気候(熱帯で、雨季と乾季に分かれる気候)に生える、人間にとって、利用価値の高い木です。この写真は乾季の写真なので葉っぱがない。(私はブルキナで雨季のバオバブを見たことがある。)樹齢はかなりだと思うなあ。南アから、ジンバブエに入ったところに、わりと生えている。ただし、今はかなり行きにくい国になってしまったようです。その辺はまたいづれ書くね。

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