2010年10月8日金曜日

ジョン(・レノン)の魂

 今日は、前から、ジョン・レノンの事を書こうと思っていた。今日は、ジョンの誕生日なのである。GOOGLEのメインページは、今日はジョンのイラスト風になっていて、みんな同じことを考えているのだなと思う。そもそも、ジョンのことを書こうと思ったのは、1週間ほど前に、英語教師のI先生(後輩なので、いつもは呼び捨てだが…。)の机上に、2年生向けのライティング(英作文)の教科書が置かれていたことに始まる。桐原書店のPRO-VISION Englosh Writingという教科書(業界風に書くと、212桐原/英W042)である。ちょっと拝見と、パラパラめくると、そこに、ジョンレノンの人生というページがあったのだ。カラー版でなかなか見やすい教科書であった。英文自体は、英作文の教科書なので、私でもわかるような簡潔なものであった。そうか…。ジョンの人生も簡潔に書けば、こんな短い文章になってしまうものなのだ。<著作権の問題があるので、そのページを画像として貼り付けたかったが中止した。Lesson26である。>
                      
 昔、NYCに行った時、当然のように、ダコタアパート<左の画像参照>に行ってきた。ジョンが撃たれたところだ。「ライ麦畑でつかまえて」を持った青年の凶行だった。このアパートは、かのニクソン大統領が入居を拒まれたという由緒あるものだので、ガードマンが立っている。当然話けれるような雰囲気は無い。ただ、ジョンの撃たれた場所に合掌した。すると、観光バスがやってきた。フランス人らしかった。彼らは、陽気に「イマジン」を合唱しながら、このアパートを見上げていた。通りをはさんで、東側にセントラルパークがある。ここには、ジョンの慰霊のために、碑というか、平面的なイマジンと書かれた円形のタイルの場所がある。ここは、”ストロベリーフィールズ”と名づけられていて、世界中から、ジョンのファンが集まってくる。誰ともなく「ストベリーフイールズ・フォーエバー」のメロディが口ずさまれている。この孤児院の名前も、ジョンの少年・青年期の恵まれない暗さのようなものを連想させる。
 ジョンは、ポールとともに、在英アイルランド人であったことはあまり知られていない。リバプールは、在英アイルランド人の多い町であった。UKとアイルランドは、大きな歴史的問題を抱えている。日本と韓国の歴史にも通じるところがある。日本でも、芸能人に、在日韓国・朝鮮の人が多いと聞く。野村進のノンフィクションの秀作「コリアン世界の旅」に、そういう記述がある。成功する一つの道として芸能界を選び、自らの力でのし上がってきたらしい。ジョンも、ポールも、そういう環境にいたことは確かである。いわゆる「赤版」(ビートルズの前期の名曲を集めたアルバム。ジャケットが赤い。ちなみに後期は青盤。)の時代の彼らには、そんなパワーが強く感じられる。

 ジョンの凄さは、後半が、一芸能人としての人生ではなかったことだ。最近は、誰でもアーチスト呼ばわりされるが、ジョン&ポールこそ、真にアーチストと呼ぶにふさわしい。特に、「サージョント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブバンド」以後(青盤の時代)は、時代のまさに最先端を走り続けた。ジョンは、音楽活動というベースの上に、”自分の生き方自体を作品化”していく。前衛芸術家であったオノ・ヨーコの影響もあろうが、芸能人/ポール・マッカートニーとは明らかに違う道のりを歩いて行ったのである。(私は、ポールも好きだが…。)

 妻が、そもそもジョンの大ファンである。私も、”我が家のオノ・ヨーコ”の影響を受け、ファンのはしくれに入れてもらっていると言ってよい。さて、我が家のトイレには、ジョンの「パワー・トゥー・ザ・ピープル」のポスターが張ってある。周恩来総理の肖像画(9月27日付ブログ参照)といい、なんと変な家だと思われるに違いないが…。ともかく、ハッピーバースデー、ジョン・レノン。

6 件のコメント:

  1. NYと言えばストロベリーフィールドと思い、私も渡米した時ははりきって行きました。ただ、想像していたより寂しかったのを覚えています。もっと花束が飾ってあったりするものと(日本で観る写真はそんな様子のものが多い)期待があったのでこんなものか、と思ってしまいました。

    本日、早速5000円分の図書券を使ってしまいました!
    『なぜ遠くの貧しい人への援助の義務があるのか』トマス・ポッゲ 訳:立岩真也
    『ベーシック・インカムで大転換』村岡到
    下の本は卒論のために買いましたが、上の本はかなり期待しています。トマス・ポッゲは(なぜか巷で流行っている)ロールズの弟子でグローバル・ジャスティスの擁護者らしいです。『山椒魚戦争』もぜひ購入させていただきます。

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  2. 哲平さんへ。たしかに、ちょっと寂しい場所ですよね。WEBの写真ではバラとかが飾ってあるけど。ただ私の時は、みんな歌ってたので気持ち的には、世界的なつながりを感じました。

     ところで、図書券がたんまりあるってシアワセだよね~。

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  3. 最近ジョンレノンの特集が多いと思っていたら、
    今年は、ジョンレノン没後30年だったのですね。
    私も、YOU TUBEで、イマジンを検索して聞きました。

    YOUTUBEで聞くところが、まだまだ私の教養のなさを実感します。笑

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  4. yukimi君へ。世代のギャップやから仕方ないよね。ビートルズ関係の伝記とか、私は割と読んでる。好きだからだろうね。教養なんてものじゃあないと思うよ。(笑)
     YOU TUBE万歳やね。凄い時代になったもんだ。是非、”GET BACK”を聞いてみて。アップルレコードの屋上でやった元祖ハプニング・コンサート。ビートルズ最後の名曲やね。ライオンのタテガミのようなジョンが、ポールと違い、気合いを入れずに歌っている。(笑)

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  5.  この記事を偶然に発見しました。名前が出ている村岡到と言います。ぜひ、私の本についての感想・批判をおつたえください。『プランB』に掲載してもよいです。
     簡単ながら、ご挨拶まで。
    村岡到

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  6. 村岡さんへ。哲平さんのコメント完成したようです。ロゴス社のEメールを利用するようアドバイスしました。

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