2010年10月14日木曜日

今日受け取った郵便物・二題

 職員室に、各教員の名前がついたトレイがある。学校宛に届いた様々な郵便物などが入れられるのだが、私はこういう面が極めてルーズなので、すぐ満杯になってしまう。特に今年は社会科主任なので社会科宛のもの、さらに親交会の幹事長なので忘年会の案内などがアホほど来る。事務所のS先生は、やさしい方なので、今日はトレイに入りきらない分を、わざわざ私の机まで運んでいただいた。(反省)その中に、月刊のクロスロード(JICAのJOCVの雑誌)とJICA’sWorldの10月号があった。JICAが毎月送って下さる雑誌である。何度かブログでも記事を紹介したが、今回はJICA’sWorldの特集記事(科学技術×高等教育というタイトルで経済成長の原動力となる人材を育てるJICAの活動報告)、その中でも、ケニアのロボコン(ロボットコンテスト)の話題を紹介したいと思う。

 ケニアのナイロビで、今年1月に第2回ロボットコンテストが開かれた<今日の画像>。牧野さんという専門員さんが、技術振興にはロボット製作が有効だと考え、ケニアの科学技術省や工学系の高等教育機関の関係者をベトナムで開かれたアジア・太平洋ロボコンに連れて行ったところから、この話は始まる。同じ途上国のアジア諸国やエジプトなどのアフリカ勢の活躍を見た彼らは、自分たちの国でもやりたいという熱意を持ち、JICAが後押しして、第1回大会を開催した。しかしロボットの素人ゆえに本番では全く動かないものもあったらしい。だが彼らの情熱は衰えなかった。そんな中、牧野さんが急逝されてしまう。牧野さんの遺志を継ぎ、絶対成功させたいと、第2回大会が開催されたのだった。優勝したのはケニア教員養成カレッジで、なかなか見事な能力を発揮したという。ウガンダやルワンダの学校もオブザーバー参加したので、将来的には、東アフリカ大会が開催されるかもしれないという。

 ケニアは、理数科教育のJOCVやスマッセの専門家がたくさん派遣されていて、この分野ではアフリカをリードする存在である。私もJICAの視察で、いくつかの工科系大学や専門学校を見せてもらった。農業の生産力が向上したうえで、特に雇用創出力の大きい工業の発展が、貧困から抜け出す王道であると開発経済学のセオリーは教えている。牧野さんの想いを胸に頑張ってほしい。何事も小さな一歩から始まる。牧野さんの残した道は、偉大だ。私は、牧野さんのような地球市民を創りたい。私自身には、技術もないし、伝える力もないが、『人』を創ることはできる。

 さて、S先生が運んでいただいた郵便物の中に、もう1つ、あっと驚く封書があった。日本国際理解教育学会からである。夏の大会で、『国際理解教育の辞典をつくる計画』を理事の先生方が報告されていたことは知っていた。研究者でもない私とは無関係だと思っていたのだが、なんと執筆依頼だったのである。学習領域論/地球的課題の「人口問題」と「累積債務」、国際理解教育の学習論・方法論の「シミュレーション・ゲーム」の3つに私の名前があった。さすがに、前の「人口問題」「累積債務」については、全くの学識不足である。とても書ける自信がない。「シミュレーション・ゲーム」については、なんとか書けそうな気がしたので、その旨を返書した次第である。締め切りは2月末だとか。浅学の身だが、資料を集め、自分なりにベストを尽くしてみようと思っている。

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