2021年8月2日月曜日

伊方町の「義務教」考

今週の6日(金)に、伊方町内の小・中学校の先生方の夏季研修の講師をさせていただくことになっている。タイトルは、ESD(持続可能な開発のための教育)についてである。

ところで中学校はともかく、小学校でどんな教育実践をされているのか、皆目見当がつかない。そこで、各校のHPにある毎日の学校日誌を少なくとも今年度分(1学期分)を読ませていただいた。伊方町は、旧町でいえば、伊方、瀬戸、三崎の三町が合併している。各旧町に中学校が1校ずつ。小学校は、伊方が2校、瀬戸も2校、三崎は1校あるので、計3+2+2+1で8校分を読んだ。ちょっと目がショボショボする。メモしながら読んだのだが、いくつか面白い発見があった。

その1:全ての学校が「青年赤十字」に児童・生徒を入れていること。これは、世界の平和と人類の福祉に貢献できるよう日常生活の中で実践活動するというものである。全国で1万校以上が参加しているらしい。調べてみて、初めて知った。

その2:多くの学校(記載がなかっただけで全校の可能性がある)で「緑の少年隊」に児童・生徒を入れていること。これは、公益社団法人 国土緑化推進機構がつくったもので、全国で2626校が参加しているようだ。どんな団体かは容易に想像がつく。

その3:タブレットを伊方町がすでに用意し、(出前塾で中学を訪問した時、その事実を知った)小学校全児童にも配布していること。県よりはるかに進んでいるし、ムーブノートという町教委が用意したアプリ入りのタブレットを使ったGIGAスクール化が進んでいる。校内の集会やオンライン交流(伊方町の応援するバミューダのオリンピック選手=”クロスカントリー女子で金メダリストになった”やパラリンピック選手との交流)、他校を結んだリモート授業、さらには各教科での使用が、かなり行われていることがわかった。小学生でもZOOMも使いこなせるようだ。

その4:全ての学校が、防災に対しての意識が高く、訓練や防災の調査・研究が盛んであること。総合的学習で防災マップを作った小学校もある。地震、津波、土砂災害、火災など様々な対応を考えている。また青年赤十字との関連かもしれないが、救命救急法の講習を実施している。

その5:全ての学校で、芋やオクラなどを植えて育てている。特に旧瀬戸町はIMOプロジェクト(芋をもっと多くの人に!という東大主導のプロジェクト)を推進している。IMOは芋の意味らしい。国際海事機関ではない。かなり調べて、ようやく分かった。(笑)

その6:高齢者施設とオンラインで結んだり、保育所へ里帰りと称して訪問したりしている学校も多い。

各旧町や各校で様々な取り組みをされていて、ESDと関わるものも多い。また、生徒数の格差があって、小学校でも全校生徒145名の学校もあれば、20名で「複式授業」(複数の学年を同じ教室で学ばせる)をしているところもある。

偉そうに、ESDの理論的解説をすることはやめた。頑張っておられる伊方町内の義務教の先生方に私の教育実践(特にアクティティ)から、ヒントになるようなものを選んで紹介しようかなと思っている。特に複式授業の小学校でも可能なようなものを選びたい。それが、今日の結論。

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