2019年9月23日月曜日

「世界史の大逆転」を読む

今回の帰国・愛媛への引っ越しに際して、マレーシアでは、PBTと現地で知遇を得た友人たちに送別会を開いてもらった。帰国後も、M高校時代の旧知の先生方、大学時代の友人、そしてI工業高校時代の旧知の先生方に送別会を開いてもらった。ありがたいことである。しかも帰国後の送別会は全て大阪の京橋が会場であった。京橋には、紀伊国屋書店やBOOKOFFがあって、本を手に入れるのも便利だ。今回は、「世界史の大逆転-国際情勢のルールが変わった」(佐藤優+宮家邦彦/角川新書:本年2月発行)だけ手に入れた。

この宮家邦彦氏は外交官出身で、英語・アラビア語・中国語に堪能。実務でもアメリカ・中東諸国・中国を担当した、佐藤優も認める国際情勢分析のプロである。まだ途中だが、F42の国際関係志望学生と国際関係を学ぶOB/OGに、私が面白かった部分を紹介しておきたい。

その1:韓国情勢について
地政学では、海洋国家と大陸国家という分類を行う。これは佐藤優の本を何冊か読めば出てくる。日本は当然海洋国家である。イギリスやアメリカもそうで、反対に大陸国家は中国やロシアをさす。この分類はその国の安全保障や外交政策に大きな影響を与えている。さて、韓国は、半島国家だが、北が閉ざされているので島国的な、すなわち海洋国家的存在だった。それが、北ともし統一するようなことがあれば、大陸国家的な政策に転換するだろうという論議が著者2人の中でされている。

その2:米国大統領はプレスビテリアンであること
プレスビテリアンというのは、世界史の授業で何度も出てきたスコットランドのカルヴァン派である。歴代大統領では、ウィルソン、アイゼンハワーに次いで3人目であるそうだ。2018年に訪英した際、母親の故郷であるスコットランドに足を運んでいるし、昨今のアメリカでは多様な宗教に配慮して、大統領は「メリークリスマス」とは言わず「ハッピーホリデーズ」というならわしだが。トランプは全く無視。また「クライスト(キリスト)」という語も同様に使われず「GOD」であったが、これも無視している。トランプの信仰深さは、クリスチャン・シオニズムと「(カルヴァン派的な)選ばれた自分」に表象される。トランプの目指すアメリカは古き良き時代の白人のキリスト教徒の時代であり、白人のユダヤ教徒までは入れるが、非白人のキリスト教徒(スパニッシュなど)やムスリムは入り込む余地がない、とのこと。歴史や国際関係にはこういう宗教的な素養が絶対必要になるわけだ。私が何度も語ったことだけれど…。

続きは、またいずれエントリーしたいと思う。

読者各位:明日早朝に大阪を立ちます。その後、ネットの環境が回復するのは、今週末になるかもしれなません。それまでは、我がブログはしばしお休みをいただくことになります。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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