2017年3月15日水曜日

釜山に空母カールビンソン

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米国の空母カールビンソンが、ついに釜山に着いたそうだ。名目は、演習への参加だが実に危険な兆候だと思う。様々な軍事的評論がWEB上にもあるが、米国は「弱気」を嫌う国である。ましてや短慮な大統領の出現で、すでにサイは降られた可能性がある、と私は思っている。

小規模な軍事行動、たとえばシールズによる特殊部隊のみの戦いですめばいいのだが、おそらくレーダー基地や核施設など、多くの攻撃目標に巡航ミサイルやステルス機(B2やB1B、F22、F35など)が、一気に襲い掛かり、同時にSLBM搭載の潜水艦への攻撃が行われる可能性が強い。そうなると、北の指揮系統が生きていた場合、ソウルが非常に危険な状態になる、と思われる。あまりに国境に近いからだ。「火の海」という表現を北朝鮮はよく使うけれど、可能性は否定できない。膨大な数の短距離のロケット弾が降り注ぐ可能性があるからだ。米国は、戦術核(ICBMなどの都市をまるまる破壊するような戦略核ではなく、小規模な核を意味する。)を使用するのではないかという憶測さえ流れているが、私は核施設などとともに、ソウル近郊の北朝鮮軍に使うという可能性は否定できないと思っている。

もちろん、そうならないことを祈っているが、すでに外交交渉の次元を超えてしまっていることは確かだ。中国・ロシアとも入念なネゴシエーションが行われている可能性が高い。もちろん、日本政府ともである。5月の大統領選挙まで、韓国政府は十分機能しない。しかも反対に親北朝鮮の政権が生まれる可能性が高い。米国として、今をおいてないと考えているはずだ。

米軍のことだから、プランAからZまで、念密な戦略をすでに立てていると思われる。カールビンソンが来たということは、いよいよ準備完了を意味する。米国は、自国ならびに在日米軍基地を守ることを第一に考えているはずだ。その後の戦略も立てているだろうが、こちらはアフガンやイラクなど間違いを度々犯してしまっている。内戦・難民流出をできるだけ避ける方途も作戦の中に入っていると思う。

日本が巻きこまれる最大の可能性は、北のミサイルが発射されるか否かにかかっている。発射の余裕を与えないことが、米軍の作戦の最大のコンセプトだろう。SLBMを持っている潜水艦への対応は、海上自衛隊の任務となっている可能性すらある。

集団的安全保障がいよいよ現実になるかもしれない。来週には、IBTの教え子も多くが日本に向かう。もちろん日本にはその数百倍の教え子がいるし、友人・知人が数えきれないほどいるわけで、心配でならない。まさに東アジア全体の危機である。

というわけで、東アジアの静謐をひたすら祈る次第。罪のない人々が誰一人傷つきませんように。

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