2011年12月12日月曜日

エッセイ集 『アフリカで育つ』

先日のNPO法人「アフリック・アフリカ」での講座の時に、『アフリカで育つ』というエッセイ集を買い求めた。国際センターの中ではそういう販売行為はできないらしいので、外に出て支払いを済ませた。と、いっても100円であるが…。この冊子は京都府国際センターの21年度の国際活動団体支援育成事業の助成を受けているからこんな価格で配布してくれるらしい。

12人の執筆者のエッセイは、いずれもお産や子育て、子供の成長とそれを支える家族や地域の人々の姿を描いている。本校卒業生の溝内さんも「サファリ中」というタンザニアの子供たちが、田舎からダルスへと向かうという旅行(これが、スワヒリ語の本来の意味である。)の話を書いている。なかなか面白かった。12編、みんな面白いのだが、1編だけこのブログで紹介しようと思う。「名前を呼んでくれた小さな友人」という山野香織さんのエッセイだ。

エチオピア西南部のコンタという農耕民族の小さな村で調査をした時、イタファルという2歳くらいの子供に山野さんが出会う。大人たちは、山野さんのことをアムハラ語の香りを意味する「シッタ」とあだ名で呼ばれていたのだが、子供たちは「ファレンジ」(白人)としか呼んでくれない。そんな中唯一「シッタ」と呼んでくれたのが、イタファルだったのだ。彼女はいつも山野さんのそばにいて、村の定期市で買い物に行くときも、その小さな足で懸命についてくる。1年後再び村を訪れた際、そして3度目に訪れた際、イタファルはどんどん成長していく。そんな話である。
今回は、山野さんのページをクリックで拡大すれば、十分読めるくらいの大きさでスキャンして掲載させていただくことにした。是非とも本文を読んでみていただきたいと思う。

私にも、デニッサというブルキナのIさんのところで出会った小さな女の子との関わりがある。あれからどれくらい成長したんだろうか。元気なんだろうか。そんなことを考えつつ…。

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