2010年9月2日木曜日

ネクタイの陽明学

 暑い。体内脂肪がとけるのではないか。それはそれでメデタイのだが、今日はネクタイの話である。昔々私は本校の生活指導部長だったことがある。本校の女子の夏服は半袖シャツに赤いリボンであるが、アトピーの生徒や通学電車の冷房が苦手だという生徒から、冬服の長袖シャツを夏も着たいという訴えを何度か聞いた。他の先生方、特に本校が長い女性の先生方に意見を伺ったら、ネクタイ着用ならOKという感触を得た。ネゴを重ね、ネクタイ着用強化週間などを経て、職員会議に提案し、可決していただいたことがある。というわけで、本校では夏でも長袖シャツ+ネクタイ着用は認められているのである。
 制服などは、自分の体感温度に合わせて、自分の責任で、自由にすればいいと私は思うのだが、学校現場は、性悪説が主流である。これが、私の出来る限界だった。

 この夏も、私は毎日ネクタイを着用している。何故なら、この暑い中、ネクタイをちゃんと着用して通学している生徒がいるからである。少なくとも長袖シャツをネクタイ着用という条件で認めた張本人である以上、私も着用するのが当然だと考えているのである。さすがに自宅から駅までネクタイをしていくだけで汗だくである。しかし、少なくとも生徒の姿を見ることがある京橋駅に着く前には、ネクタイを着用するようにしている。カントの善意思まではいかないが、知徳合一で行動に表す陽明学徒くらいの意識はある。<陽明学と全く関係ないが、今日の画像はVANジャケットから引用させていただいた。VANのネクタイにはアイビーの魂が宿っている。>

 こう暑いとネクタイ自体が苦痛である。しかし外せない。ネクタイをしていない先生方も多いが、自分の考えを強制する気はさらさらない。しかし、ネクタイをしていない教員が、ネクタイをしていない生徒をきびしく指導することがあれば、私は敢然と戦うつもりでいる。自分が出来ないことを生徒に強要するのは、ゆるしがたい。権威だけで、人は動かない。そんなものは教育ではない。私はいつもそう思っている。

2 件のコメント:

  1. 卒業した身だから言える事ですが、
    あの半袖のリボンは、どうも着用が恥ずかしいと思っている学生は多いのではないかと思います。
    私個人、あのリボンは、蛾っぽいなんて思っていました。
    だから、夏服でも、ネクタイをつけている学生がいたようにも思います。


    私学高校など、どんどん制服から私服へ移行していますが、
    私は高校生には制服は必要だと思います。
    行動範囲が広くなる高校生に、制服という縛りがある事で、
    見えない規律が生まれているのだと感じます。
    町で、制服を来た後輩を見かけても、ちょっとほほえましい気持ちです。

    先生のような、生徒の自主性を尊重してくれる生徒指導の先生は、生徒にとっても信じられる存在です。
    気温差が激しい、制服移行期間が、一番制服について難しい時期でしょうね。

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  2.  yukimi君、コメントありがとう。単に夏服が嫌いだという生徒も多いね。制服自体はいいと思う。私は個人的に本校の制服がいちばんかわいいと思っている。転勤したら、そのことでちょっと後悔するだろうな。(笑)本校の制服は、英語科ができた23年前にかなり時間をかけてデザインされたなので、そう簡単に変えれない。だが、運用は生徒の自主性に任せる方がいいと今でも思っている。

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