2017年5月23日火曜日

米大統領は辞任するかも。

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アメリカでは、ロシアとの問題から、FBI長官解任にからんで、大統領弾劾の動きが強まっている。共和党がどこまで支持するかは不明だが、このままでは中間選挙で痛い目に合うのは必至の状況だ。大統領が任命すべき行政の高官人事もまだまだ決まっていないところが多く、行政にも重大な支障をきたしている。ホワイトハウスから流れる情報も指示も支離滅裂である。

おまけに、大統領本人が「(大統領職は)もっと簡単だと思った。」という始末。もし、これが日本で首相が、「(内閣総理大臣という職務は)もっと簡単だと思っていた。」などと言えば、ほぼ間違いなく内閣不信任もしくは自ら辞任することになるだろうと思う。

これは日本の精神風土による散り際の美学にあるように私は思う。辞める時は潔く。大きな失言をしたり、失政をして、責任を全うできないときは、見事に散ってみせるのが権力者の美学だ。徳川慶喜があまりよく思われていないのは、鳥羽伏見の戦いで敵前逃亡したからである。歴史的大局から見て悪くはない判断だったと思われるが、散る美学からは、かけ離れている。

アメリカには、当然そういった長い歴史に培われた美学はないように思われる。今回の中東訪問の詳細を見ても、全くパッとしない。中東和平など歴代の大統領がいくら動き回ってもできなかったことを、イスラエル寄りを明確にしている彼ができるわけがない。しかも、これまで同様の毒舌すら吐けない。お決まりの外交辞令しか吐けない。彼に「平和を!」などと言われても真実味が全くない。なにか、大統領という鎧を纏って世界旅行をしている感じだ。

とはいえ、我々の想定を超えたところにいる大統領なので、気まぐれに「もうやめだ。」という可能性はある。気まぐれに「核のボタン」を押したり、きまぐれに北朝鮮に先制攻撃し多くの人的被害を呼び寄せるくらいなら、理由はどうあれ、辞めてくれたほうが、よっぽど世界のためだといえる。あまり歴史に名を残してほしくはない人物だ。

だいぶ弱っているのではないか。…そんな感覚を私は今抱いている。

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