2017年5月28日日曜日

韓国の「徳政令」考

https://www.youtube.com/watch?v=UPO72O-GvNg
妻が突然「徳政令って何?」と聞いてきた。「借金の棒引き政策」と私は答えたのだが、なぜ妻がそんなことを聞いたのか不思議だった。その謎はまもなく解けた。韓国の新政権が、10年以上100万円以下の借金をしている約44万人に「徳政令」を行うらしいというWEB記事だった。
http://news.livedoor.com/article/detail/13124243/

これまでにも、韓国では、内需が少ない故か、可処分所得の家計負担率が高く(要するにOECDの中でも飛び抜けて、家計の借金が多い国らしい。)、そういう人々のための基金をつくってきたらしいが、さすがに「徳政令」はしていない。しかし新大統領は、今回これを公約にして選挙に勝ったらしい。はっきり言って、信じられない政策だ。まだ貨幣経済が浸透していない中世の政策である。当然、その資金は税金でまかなわれるわけで、リーマンショックの時の(破綻した金融機関の不良債権を政府が肩代わりした)アメリカ以上に、おそらく中間層から異議が申し立てられるだろう。しかも、WEB記事によると、現在の韓国の青年層の失業率が韓国は異常なほど高率である。実質的に23.6%だという。青年失業者層からの徳政令への批判を念頭に、新たに彼らを雇用する81万人の公務員採用も検討しているとか。

新大統領と新閣僚は、少なくとも日本の高校程度の政治経済の教科書でよいから、もういちど学び直した方がいい。「徳政令」と「81万人の公務員採用」。そんな政策をうったら、どうなるか、日本の高校生ならわかるはずだ。

韓国はギリシアにあこがれているのだろうか。幸い、ギリシアには地政学的優位が少しばかりあって、EUの枠組みを守るためドイツが助けてくれたけれど、おそらく日本も中国もそこまで韓国の地政学的優位を認めないだろうし、こういう政策をうてば、政治も感情主体なら、経済も感情主体だと見放す可能性の方が大きい。

私は韓国をアジアの中でも優秀な国のひとつと見ていたが、認識を改める必要があるのかもしれない。またひとつ、POST TRUTHの政権が世界に登場したというしかない。

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